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空気抵抗について、自分なりに調べたのですが分からない所があるので教えてください。

空気抵抗 Fair=CD*A*(pU^2/2) で表せるそうですが
質問1:この式から得られる値の次元は何になるのでしょうか。

CD=抗力係数、A[m^2]=前面投影面積、p[kg/m^3]=空気密度、U[m/s]=速度
空気密度は28度C、一気圧下では1.17kg/m^3くらいみたいです。

質問:2 時速100km/hで走っている車が受ける空気抵抗の値を上の式で求められたとして
この車が慣性走行(空気抵抗以外の抵抗、摩擦を無視)をする時に、空気抵抗によって落ちる速度の求め方を教えてください。

CD値は0.3と設定します。
ちなみに学校の宿題ではありません。宜しくお願いします。

A 回答 (3件)

 


 
1.
>> Foは(N) <<

 です。kgw(昔の単位)は忘れ去りましょう。混乱するだけです。

>> MVoとは(質量*N) <<

 M は車体の質量で、単位はkg、Vo は 100km/h です、計算はすべて キログラム、メートル、秒にそろえてお願いします。時速100kmは、
  100×1000メートル÷(60×60秒) = 27.77m/s
です。



2.
 式をチェックしてみます。
車体質量を M、100km/h を Vo、時間を t(秒)、力走から惰走に入った瞬間をt=0、それ以後しだいに遅くなる速度を V、と書きます。
 それから、
空力の式 Cd(1/2)ρAV^2 は長ったらしいので、変化しないCd,ρ,Aなどをまとめて K と書いて、
  Cd(1/2)ρAV^2 = KV^2  …(1)
と書きます。
そして
「時速100km/hで走っている車が受ける空気抵抗の値を上の式で求められたとして」
この空力 ( くうりき、空気抵抗による力を短くこう書きます)を Fo と書きます。
これらの記号を使えば「…」の中は
「時速100kmで走ってるときの、
   Fo = kVo^2   …(2)
 が分ってるものとして、」 ということですよね。

一般に 運動方程式 というものは
  全ての力の合計 = 0
という式です。全てこうです。
今の場合は、

  車を進める力+空力+加減速での慣性力 = 0  …(3)

慣性力とは 質量×加速度 ってやつの正式名です。(3)式は 100km/h のときは
  Fo+KVo^2+MdV/dt = 0  …(4)
ですが、
速度(100km/h)で走れば、速度変化 dV/dt=加速度 がゼロだから、
  Fo+KVo^2 = 0   …(5)
です。

 で、
力走から惰走に移ると (3)式の推力がゼロになって、空力で減速されっぱなしだから dV/dt がゼロではなくなって、
  0+KV^2+MdV/dt = 0
書きかえると
  KV^2 = -MdV/dt  …(6)

 ここからは 数学の微積分の公式 を使ってしまいましょう、それらの本にある「こうやるんだ」という定石にしたがって、変数を分離します。
  (K/M)dt = -dV/V^2 = -(V^-2)dV
これで両辺とも積分できて、
  (K/M) t = -(-1/V)+積分定数C = 1/V+C
で、
力走から惰走に移った瞬間すなわち t=0 のとき V=Vo だから、これを上式に入れると
  C = -1/Vo
となります。つまり、
  (K/M) t = 1/V-1/Vo
移項して
  1/V = (K/M)t+1/Vo    …(9)
左右とも上下ひっくり返すと
  V = 1/{ (K/M)t+1/Vo }
右辺の上下にVoを掛けると
  V = Vo/{ 1+(KVo/M)t }  …(10)
さらに、
分母の(…)の中の上下にVoを掛けると、KVo^2 は Fo だから、

  V = Vo/{ 1+(Fo/MVo) t }  …(11)

となるんで、式は合ってました。



3.
 余談;
上記の(9)~(11)のどれでも「自分のクルマのCdを知りたい」という場合に使えますね。どの式も見た目が違うだけで同じだから 例えば(9)式を変形して
  (K/M) t = 1/V-1/Vo
  K = (1/V-1/Vo)/(Mt)  …(12)
で、自作の回転計とディジタル時計をビデオに同時に写し込んで、t と Vo と V を測定すれば K が計算できます。で、(1)式から
  Cd = 2×(12)式 / (ρA)  …(13)
と。
ρは気温から計算、Aはデジカメ画像から。
厳密ではないですがけっこう遊べるようですね。厳密でないというのは走行系の機械損失や空気の粘性による空力を無視してることなどです。好きな人は強風時の向かい風を往復した測定から機械損失を出したりしますね。


 なお、分数の分子分母に同じものを掛けるけど、約分すれば掛ける前と変わらないんだから、掛けても変わらない。 というテクを使ってます。数式いじりに慣れてないとこの辺がワケワカの原因だったりするんで参考までに。
 
 
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり、大変もうしわけありませんでした。
分からない所にも詳細に説明して頂き感謝に耐えません。
現在、微分積分を勉強中なので完全に理解するにはもう少し時間がかかりそうですが^^;
数学と物理を使って色々な計算をしたくなりました。
これから少しずつ勉強していこうと思います。
本当にありがとうございました。重ね重ねお礼申し上げます。

お礼日時:2005/11/06 07:24

 


 
 宿題ではない、ということなのでw



>> 空気抵抗 Fair=Cd(1/2)ρAV^2 の次元 <<

Cd は無次元数です。(1/2)ρAV^2 の個々の次元を計算すると、
  (kg/m^3)・m^2・(m/s)^2 = kgm/s^2
質量かける加速度だから 力 ですね。これを一文字でニュートン N と定義してます。



>> Vo=100km/h 走行時の空力 Fo がわかってるときの 惰走の速度の式 <<

もうひとつ 車体の質量 M が必要です。
で、Vo=100km/h走時は力がFoで運動量がMVo、惰走に入ってt秒後の速度をVとすれば運動量はMV、、(MV)/(MVo)=(MVo)/(MVo+Fot) 、、

求める式は
  V = (MVo^2)/(MVo+Fot)
とか
  V = Vo /{ 1+Fot/(MVo) }

となります。いわゆる時間 t に反比例する式ですね、式の上ではどこまで行ってもゼロになりません。
 
 
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この回答へのお礼

Teleskope様
回答ありがとうございます。
次元数の計算の仕方を理解しました。

教えて頂いた式で試算してみたのですが
どうも数値が合わないような気がします。
MVoとは(質量*N)、Foとは(N)と理解していいのでしょうか?

お礼日時:2005/10/20 23:37

この式、何度か仕事で使いました(笑。


空気じゃなくて、水でしたが・・。

さて、質問1について
Fairの単位は、力の[N]だと思います。
「右辺と次元が合わないじゃないか」と言われそうですが、抗力係数CDは実験値なので仕方ないとお考えください。

気をつけていただきたいのは、古い文献ではFairの力の単位として[N]ではなく、[kgf]を用いている場合があることです。 この場合、CDの値の桁が違ってくるのでご注意ください。
出来れば何の単位系を用いてCDが算定してあるか分かる資料をベースにされるといいと思います。


質問2について
F=maから出てくる微分方程式を解いて求めることになります。すなわち
Fair=CD*A*(pU^2/2)=m*-dU/dt
where m:車体重量[kg]、t:時刻[s]
です。

Good Luck!
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この回答へのお礼

sinn_o様
回答ありがとうございます。
[N]と[kgf]の違いに気をつけます。

今、数学2の参考書を引っ張り出してきて微分の所を勉強しています。
なので解くのはもう少し先になりそうですが、大変参考になる式をお示し下さったおかげで
なんとかなりそうです。
ありがとうございました。

お礼日時:2005/10/20 23:43

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