飛行機はジェットエンジンのような推進力のないエンジンはプロペラを使っていますが、
どうして飛行機はプロペラで、船はスクリューなのでしょうか?空でもスクリューというわけにはいかないのでしょうか?
レオナルド・ダヴィンチのデザインしたヘリコプターのようなものの上部にはスクリューの形をした物が描かれてありました。(一番上のデッサンです)http://www.ops.dti.ne.jp/~manva/da_vinci/as_scie …
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
スクリューとプロペーラーの違い.....やはりそこには回転することによって後ろに掻き出す物質、つまり水と空気の違いがあると思います。
さらに、航空機の重量の問題と推進装置の取り付け場所、そしてバランスといったこともあると思います。
船舶の場合のスクリューはプロペラーよりも比較的低回転で回るように作られていますし、その直径も小さいものですが、その分だけ面積を広げてあります。
これは空気よりも重く粘性の高い水を後ろに掻き出す際に、あまり高回転で回すと抵抗が回転数の二乗に比例して急速に高まることで振動を生じたり、さらに、キャビテーションといいますが、スクリューの回転に水がついていけなくなるとスクリューと水が接触する部分に真空状態が出来てしまい、強い振動を生じるし効率も一気に下がってしまうといったことがあるからです。
また、ほとんどの船舶でスクリューが後ろについているのは、前部に荷物や人を乗せるといった漁船やモーターボートなど小型の船舶からの習慣から出たもののようですが、スクリューが後部にあることで、そのすぐ後ろに設置された舵の効きが良いことなどもその理由のようです。これは機体を傾けて進路を変えることのできる航空機と大きく違うところです。
一方、航空機の場合のプロペラーは、掻き回すものが水よりも軽く、粘性も低く、しかも圧縮性のある物質である空気であることから、なによりも効率よく空気を後ろに押し出すには、回転数を高め、その代わり、面積を減らし、その分回転直径を大きくするのが一番都合がいいと長い経験と計算と実験から得た結論といえます。もちろんそうすることで重量も減ります。
さらに、重力に逆らって機体を宙に浮かせ離陸しなくてはならない航空機の特性からも、まずエンジンが強力で軽くなくてはならないということも大切な条件ですが、しかもエンジンが機体の重心位置を狂わせないことも大切ですから、こうしたことから、エンジンもプロペラーも元々は機体の先端部か重心に近い主翼の部分に取り付ける方が理にかなっていたということでしょう。
プロペラーもまたあまり高回転で回すと空気が付いていけなくなって、やはり一番周速度の高い先端部分から気流が剥離しはじめ、そのために振動が生じたり、かえって効率が悪くなってしまうということがあります。
プロペラー機がジェット機ほどスピードが出せない理由がここにありますが、それでも、プロペラーの場合にはそのピッチを自由に変えて空気を後ろに流す効率を変えることも出来るものが多く見られます。
それでは舵との関係はというと、航空機の場合には単に左右に動く舵だけでなく、主翼の両端に取り付けられたエルロンという上下方向に動く舵をも動かして、機体を傾けることでも進路を変えることが出来ます。この点が船舶の場合と違い、空中を三次元的に移動出来る航空機ならではの特性といえるでしょう。
No.8
- 回答日時:
作用、反作用などの基本は他の回答者の皆さんが回答されているとうりです。
船の場合、最初はオールで漕いでいましたが次の機械力を利用する推進では水車を利用し、日本に来た黒船のように左右の両舷に水車をつけて推進していました。 この形式は現在も使われていて、船尾に水車を付けた遊覧船は琵琶湖やミシシッピー川でも見られます。
この方式がスクリューに変化したのは水中での推進力がスクリューの方が優れているからです。
水の密度が大きいので小型のスクリューでも十分な推進力が得られるわけです。
空気は密度が低いので大型で高速に回転する翼が必要なだけです。
形状が異なるように見えますがスクリューとプロペラは本来同じ原理のものです。
水中では水の抵抗が大きいのでプロペラのような高速回転では強度がもちません。 その必要もないのです。
それを使いたい場合も、空気中で使用するプロペラ船となります。 湖沼や湿地で見られる高速船です。
SF映画などで船首にネジ状のものがついているのは
岩盤などの硬いものに入る為で推進力には関係ありません。
昆虫の羽のようなヘリコプターは空気力学上効率が悪く、構造も複雑で実現の必要性も経済的にも不必要です。
No.7
- 回答日時:
No2.です。
Ans No.5さんの回答に「明らかな間違い」がありますので、補足説明いたします。
浮力とか作用反作用とか言葉が並んでいますが、基本的にはどんな推進装置でも「何かを後方に押し出す力を出し、その反作用で進む」のです。自動車でも道路を後ろに押し出す反作用で進みますし、ロケットは噴射ガスの反作用です。
ホバークラフトが反作用で~と書かれていますが、これは推進についての話ですので理屈としてはレシプロ航空機と一緒です。ホバークラフトの浮航(エアクッションクラフト)につきましては、「ゴムのスカートで空気を囲んで漏れないようにして、船体を地面から浮かせる」のが基本原理ですので浮航そのものに関しては作用反作用とは関係ありません。スカートで囲っても少しずつ漏れてしまうので、ファンで次々と空気を送り込んでいるだけです。
ヘリコプターではスクリュープロペラ?(ヘリ用語ではローター、回転体といいますが)を上に向ける事で上から下に空気を押し出し、その反作用で浮かんでいます。「浮力」は関係ありません。
No.6
- 回答日時:
科学カテゴリーとして正しい答はANo1~3が解説する”スクリュー(screw)の意味はネジ、プロペラ(propeller)の意味は推進する機械で、英語ではスクリュープロペラ(screw propellerネジ状の推進装置)が正しい言い方”です。
epitaxyさんはこの答になっとくできませんか。”プロペラとスクリューでは推進力を生み出す原理が異なり…”という説法は科学的に誤りです。これは日本は戦前から戦後世代の一般市民ほとんどがこの「誤解」を社会常識として共有してきました。”船はスクリュー、飛行機はプロペラ”これは外国語鎖国であった時代の負の遺産です。これで染まった戦前世代や団塊世代はもう高齢で改まりようがないとしても、epitaxyさんは染まっては駄目ですよ。
船も航空機も、どちらも、流体を後方に押しやることで、その反力で前進力を得るという作用反作用の法則に従っています。どちらも翼の浮力の原理と同じです。違いはありません。
一般の人が眼にするもので形が大きく違うのは、流体の圧縮性と速度の違いによる設計の最適化の結果です。条件次第で似た形になります。最近の例を見てください。
昔の常識的な船用プロペラ
http://www.keytech.info/images/propellers/supert …
古い世代の潜水艦プロペラ
http://bali.esweb.nl/~vanesp/classiccars/mbvc200 …
高度な設計による潜水艦の静音プロペラ(アクセス制限にかかるときはURLをブラウザのアドレス部にコピー&ペーストしてください。)
http://image14.webshots.com/14/6/90/42/343269042 …
NASAの亜音速航空機用プロペラ
http://history.nasa.gov/SP-4219/4219-322.jpg
次世代旅客機エアバスに検討されているプロペラ
http://www.cerfacs.fr/cfd/FIGURES/IMAGES/hel50up …
学校で正しく教育される前にマンガなどから大人世代の誤った知識を吸収してしまう、その悪循環が続いているのです。ネット上の英和や和英辞典も不正確でした。しょせんは日本の通念で訳してるからでしょう。インターネットで直接外国情報に触れて正しい知識を積んでください。
このことで疑問に思えたら書店で航空力学の専門書でご確認下さい。通俗書は駄目です。
この回答への補足
1の回答の方とoleandereさんのおっしゃりたいことがわかったような気がします。少なくとも日本では、
1)「スクリュー」は船のみ
2)「プロペラ」は飛行機のみ
を指す、というのが通俗的な理解である。しかし英語の意味と対応させるならば、
1) 2)「スクリュー」「プロペラ」共に船、飛行機
ということなんでしょうか?
科学を教える立場の方が、通俗書などで「正しい」使い方をされ、もっと啓蒙すべきだと思います。素人に言ってもあまり効果がない気がします。
確かに考えてみれば、「スクリュー」ということば自体が「ネジ」を想像させ、そのことと合わせ、日本で「スクリュー」が船のそれのみを指すのが一般的では、船の「スクリュー」が確かめもしないのにネジの形をしていると思いこんでしまうことがあり得ます(私なんかがそうでしたけれども)。そういうこと(誤った科学知識の流布)に対して、回答者さんはもしかすると憤っていらっしゃるのかもしれません。でも漫画や通俗書、あるいは専門外の団塊の世代の責任ではないです。科学専門のかたが辞書編纂者や一般人に訴えかけなかったからです。漫画や通俗書から恩恵を受けている者の立場から言わせていただきましたが、いかがでしょうか。
No.5
- 回答日時:
飛行機のプロペラは真ん前、前方の空気を次々取り込んで後方に送り出すことで前方への推進力を得るもので、翼での浮力(空中に浮かぶ)を得るための高速の気流の流れを必要とします。
風力発電機のプロペラと同じ原理ですね。飛行機に固定されて飛行機と共にプロペラが前進しながら回転するか、風力発電機のプロペラが支柱に固定されて回転するかですが、プロペラを中心に考えれば気流を高速に前方から後方に押し出して回転する動きです。またプロペラの各エレメントの断面が翼と同じ上下非対称の流線型の断面をしていて前方へ向けての「浮力をつく出す原理」を利用する回転になっています。一方、スクリューはプロペラの周辺(前方=船の進行方向ではなく)の水を取り込んで後方に出来るだけ多くの水量を送り出すといった機能で、扇風機と同じ原理です。扇風機の後ろは気流がありませんね。
また前方の水や空気を高速に取り込んで後方に空気をやりすごすような気流を作るのではなく、スクリューの羽の付近の空気や水を取り込んで羽から後方に押し出す「作用反作用の原理」を利用しています。ですからスクリュウの羽の断面は浮力を得るための飛行機の翼のような流線型断面を持っているわけでなく、いかに多くの周辺の水を取り込んで、その取り込んだ水を効率的に後方におくり出すことでスクリューの羽に反作用の力を得るかですね。ですからスクリューを飛行機に取り付けても主翼の浮力を得るための速度で前進すればスクリュウーの風圧抵抗が多く気流を乱して速度が出せないばかりか前進の障害となり、また前方への推進力を周辺から取り込み空気を後方に押し出す「作用反作用の方法」では余りにも小さすぎるわけです。(ロケットは作用反作用の方法を使っていますはロケットの噴出し口や燃焼壁を押して推進力をえますので進行方向に対してスクリューの風圧障害は発生しません。)
ですから、プロペラとスクリューでは推進力を生み出す原理が異なり、プロペラやスクリューの羽根の断面の形状や羽根の幅(回転面での羽根の占める面積割合)が異なるわけですね。
ダビンチのヘリコプターはどちらかといえば「作用反作用の原理を利用する」スクリューを屋根につけたようなもので、ヘリコプターを中に浮かせるだけの浮力は得られませんね。作用反作用を利用するホーバークラフトでは有効かも知れませんが。ヘリコプターの上部の羽根(ローター)の断面を「浮力を作り出す流線型」(飛行機の翼の断面形状)にし高速回転して、ローターの上方から下方への気流を作りだし、その気流で浮力を生じさせる方法でヘリコプターの重量を持ち上ることが可能になったわけですね。
いま気づいたんですが、船のスクリューは必ずしも螺子状になっていないんですね。勘違いしてました。
作用反作用の法則で推進力とする、ではっとさせられました。そういうわけだったんですね。
昆虫の羽根のように飛ぶヘリコプターを科学者のみなさんが発明する日を心待ちにしています。
No.3
- 回答日時:
対象とする流体の性質の違いです
それぞれの流体の性質に合せて適正な効率の良い形状を選んでいます
ちなみに水の比重は空気の100倍近くありますから、空気中で同じ推進力を得ようとすれば直径を10倍にするか回転速度を100倍にする必要があります、回転速度をそんなに上げれば、他の要因で効率が大幅に低下します(適正な速度がある)
そのため、必要とする推進力、流体の性状から形状(形や大きさ)が決まってきます
このあたりのことは、流体力学の初歩であり、昔の遊び(水遊びや竹とんぼ、模型飛行機・船作り)では体感できることです、実験もせず、頭だけで中途半端に理解しようとするから判らなくなるのです
どうも適切な回答をありがとうございます。比重がプロペラの形状に関係するなら、船を水銀のなかで効率よく進ませるにはまた別の形状が必要ということでしょうか?
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