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 経済学の初学者です。ある教科書(Economics Principles and Practices、邦題「アメリカの高校生が学ぶ経済学」WAVE出版)を読んでいます。基本的な内容なので日本の教科書とあまり変わりないと思います。日本の場合の話でいいので教えて欲しいことがあります。
 金融政策の手段としてFRBによる(1)預金準備率(日本でもあるのかな‥)の変更、(2)公開市場操作、(3)公定歩合の変更等があると書いてあります。
 (2)の公開市場操作-金融市場での政府証券の売買-について質問です。マネーサプライ(以下MS)を増加させたい場合、FRBが債券を買います。債券といえば国債や地方債などがあると思いますが、FRBのような中央銀行の債券購入資金の源は何なのでしょうか?以前に中央銀行がMSの抑制目的で債券を売った時の代金のマネー(金融引締政策時のマネー)を今回のMS増加(金融緩和)に使い回すというものあると思います。仮に税金が資金源とすると、税金徴収しなければ市場に出回っていたはずのお金を課税徴収して再び市場に供給するという無意味なシステムですよね‥。
 初学者で、しかも寝ぼけているので大きな勘違いをしているのかもしれませんが、どなたか教えて下さい。

A 回答 (3件)

少しばかり時間が経ってしまいましたが、他の方の回答がないようなので、引き続き、私が回答させていただきます。



>結局のところ、中央銀行はインフレに陥らない程度に紙幣を刷って資産を増やせるということでしょうか。

もう既に、勉強もお進みでしょうから、答える必要は無いかもしれませんが、この質問にはYESです。

>一見すると打出の小槌のごとくいい立場ですよね。それにしては2001年のバランスシートで負債に比して自己資本が3.9%と少ない気もします。

「いい立場」なのかどうかは分かりませんが、中央銀行には「通貨発行益(seigniorage)」というものが生じます。通貨を発行して債券を購入すれば、その債券が値上がりしたり、あるいは利子が生じたりして、何らかの益が生じます。日銀は、そのうちの5%を法定準備金として積み立てるほかは、全て国庫に納入することが義務付けられています。

中央銀行の自己資本比率がどの程度であるべきかは、私は分かりません。日銀の直近の自己資本比率は3.5%程度ですが、アメリカのFedは3.6%程度、ヨーロッパのECBは5.6%程度となっています。ECBはやや高めですが、日銀はFedとほぼ同じ水準になっています。


なお、日銀の詳しい説明については、

「新しい日本銀行―その機能と業務(増補版)」

と題する本が日銀金融研究所編で有斐閣から出版されています。もちろん本屋で買うこともできますが、日銀金融研究所のウェブサイト(下記リンク)で全文読むことができます。

参考URL:http://www.imes.boj.or.jp/japanese/fpf.html
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この回答へのお礼

重ねて御礼申し上げます。私はどちらかというと理系人間で生きてきたのですが、世の中を知らない自分に気づいて経済の入門書を読んでみると面白く、もっと早く気づいていれば‥と考えるこの頃です。自分の専門とは別に、できれば生涯勉強していきたいものです。ご回答者様のような丁寧な助言により、その好奇心はいっそう強まりました。

お礼日時:2006/02/06 15:30

私も偉そうに言えるほど、中央銀行のバランスシートには詳しくないのですが、以下に日銀のウェブサイトのリンクを張っておきます。

ここで、日銀のバランスシートが説明されています。

http://www.boj.or.jp/wakaru/boj/wbojbs.htm

これによると、2001年度末現在、日銀の負債・資本で最も大きな割合を占めるのは発行銀行券の49.0%です。次が、当座預金の19.9%です。発行銀行券はお分かりでしょう。当座預金は、金融市場調節の項で、

「日本銀行が資金供給オペを実行すると、負債サイドの「当座預金」の科目が増加します。…一方、日本銀行が資金吸収オペを実行すると、負債サイドで「当座預金」の科目が減少します」

と説明されています。つまり、買いオペ・売りオペは当座預金で調節されていることになります。この2つ(発行銀行券、当座預金)が、金融調節の主な原資であると思われます。

2001年度末の日銀の資産は約139兆円あります。下のリンクは直近の日銀のバランスシートを示すものです。

http://www.boj.or.jp/about/05/ac060110.htm

これによると、今月1月10日現在、日銀の資産は約155兆円まで膨らんでいます。最初のリンクによると、日銀の資産は、2001年度末で、「約20年前(1980年度末)と比較すると約6倍(23兆円→139兆円)に拡大している」ということです。また、2001年度末から現在までの約4年間でも、16兆円伸びています。日銀の資産は、現在まで着実に増加していることが分かります。
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この回答へのお礼

 再度のご回答ありがとうございます。金融政策において中央銀行が果たす役割の大きさが分かりました。しかし私の理解力不足のため、未だ分からない部分も多く、今後勉強していきたいと思います。結局のところ、中央銀行はインフレに陥らない程度に紙幣を刷って資産を増やせるということでしょうか。一見すると打出の小槌のごとくいい立場ですよね。それにしては2001年のバランスシートで負債に比して自己資本が3.9%と少ない気もします。私の教科書ではあまり詳しく書かれていないので、今後さらに中銀の歴史等も含めて勉強していきたいです。
 蛇足ですが、FRBは別として、準備金制度は日本にもあることが分かりました。法定準備率も存在するようですね‥あまりに基本的な事ですが教科書が訳本なもので。
 重ねてありがとうございました。他の皆様のご回答を含めてもうしばらくの間、質問を継続させていただきます。

お礼日時:2006/01/17 18:58

中央銀行には、発券銀行としての役割もあります。

つまり、お金がなくなれば、自分で発行すれば良いということです。

買いオペレーションを行う場合、つまり、マネーサプライを増加させたい場合、新たに銀行券を発行するか、あるいは既にある資金を使って、市中から債券を購入します。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。いわゆる買いオペの資金源は、売りオペした時のマネー+発券ということでよろしいのでしょうか?
 学習途中ですので後のページを読めば書いてあるのかもしれませんが、現時点でよくわからないもので‥。勉強不足で申し訳ないのですが、国債のような債券は国の借金でしょうから、政府に責任があると思います。そのような債券に対して中央銀行が日本銀行券の発券で買いオペを進めると、中央銀行の資産は発券するたびに増えていくのでしょうか?(物価上昇やインフレ対策も考えているのでしょうけど、それらを相殺しても資産が増加するように思えてしまいます。)よろしければ、また教えて下さい。

お礼日時:2006/01/17 12:45

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