
A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
あまり追加質問は好ましくないと思いますが、ミンコフスキー計量は通常の内積とは違って、(x,x)=0だからといって、x=0は出てきません。
物理的には(x,x)=0となるのがいわゆる光円錐というものに対応していて、ここを境に時間的領域、空間的領域として世界が二分されます。光の速度を超えないと移りあえないような領域です。普通の意味での内積というのは、プレヒルベルト空間に入った、正定値対称双線形形式のことを指しますが、この場合は正定値というのが崩れています。そういう意味で、4次元空間に入ったミンコフスキー計量というのは、単なる対称双線形形式である、と数学的に見ることはできます。そこに意味を見出すかどうかは別にすれば、対称双線形形式以外にも、非対称な双線形形式も考えることができます。この辺りはたとえばディリクレ形式の理論として確率論、あるいは偏微分方程式の分野でいろいろと使われています。日本でも研究が盛んな分野です。
なお蛇足ですが、現代流の解釈で言えば、ユークリッド計量というのは、通常のユークリッドノルム(原点からの距離)とconsistentな内積として定義されている、と見るのが自然だと思います。もちろんユークリッド内積と異なる内積を導入することも出来るわけですが、そうすると普通のノルムとは異なったものが出来てしまうわけで、たとえばユークリッド幾何が成立しなくなります(中線定理が成り立たない、etc)
いつもお世話になります。
内積が、素朴な|a|・|b|・cosθの概念から、(対称)双線形形式へ拡張されていくのはおもしろいです。
別の質問「行列の積、どうしてそのように定義するの?」で考えたことですが、
たとえば、平面上の直線の式を考えます。
いろいろな表示式がありますが、
a(x-x_0)+b(y-y_0)=0
とかくと、それを内積の概念(角度の概念)から眺めると、法線ベクトルが(a,b)というのが見えてきます。
また、直線の式を新しく標準形X/a+Y/b=1
とかくと、それを行列とベクトルの積の概念(線形変換の概念)から眺めることができます。
元の平面に基底(1,0)と(0,1)を取り、それらを端点とする線分を、y:xの比に内分する点(x,y)をとります。このとき、x+y=1です。つぎにそれを、2x2行列
(a 0)
(0 b)
で移すと、(1,0)は(a,0)に移り、(0,1)は(0,b)に移り、点(x,y)はそれらをy:xの比に内分する点(ax,by)に移ります。それを新しく(X,Y)と書くと、X/a+Y/b=1となります。
つまり、直線の式で用いられたa,bは線形変換を表す行列に関係します。
つまり、ベクトルの内積(射影や角度の概念)と、
行列とベクトルの積(一次変換の概念)とはなんらかの関連があるように思えるのです。
やはり双対空間がキーワードでしょうね。かじった程度なので、再度勉強しなおします。ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
>数学的にはどういった意味の定義拡張にあたるのでしょうか?
リンク先の内積の定義の中には、
<x,x>≧0 (等号はx=0の時)
というのがありますよね。この条件(?)を正定値とか読ばれていたと思います。
ミンコフスキー空間の内積は、数学的にはこの条件を非退化と呼ばれる条件に書き直したものです。つまり、
∀yに対して、(x,y)=0を満たすxがx=0のみ
という感じの条件です. (wikipediaにもちょっと載ってるみたいです)
普通の内積(x,y)は、(適当な基底を選んで成分表示すると)
(x^†)B y
のように書く事ができます。x^†はxを転置して複素共役をとったもので、Bは正則でかつ各成分が非負である行列です。
特にB=E(単位行列)の時には、よく使われるa ・ b = a1b1+a2b2のような内積になります。
ミンコフスキー空間の内積は、この行列Bに、正則という条件のみ(各成分が非負でなくてもよい)を課したものに相当したはず。
いつもお世話になります。
内積が、素朴な|a|・|b|・cosθの概念から、対称双線形形式へ概念が拡張されていくのはおもしろいです。
ありがとうございました
No.3
- 回答日時:
>→ → → →
>a ・ b = |a| ・ |b| ・cosθ
このように定義するのは、古典力学(ニュートン力学)に由来するものでしょうね。
数学においては、内積は、もっと広いものを指しますね。
古典力学(ニュートン力学)からの類推から言えば、
「内積を定義する事」=「ベクトルの長さと、ベクトルのなす角を定義する事」
と考えて差し支えないでしょう。
ありがとうございます。
内積の発端はa ・ b = |a| ・ |b| ・cosθという定義で、物理の仕事の概念(同じ方向に長さを掛ける)という認識でいます。
それが、a ・ b = =a1b1+a2b2とも表されることが分かり、それを元に、
その表示をn次元に拡張したり、複素数に拡張したり、関数に拡張して
∫[a,b]f(x)g(x)dxとされたり、さらにはそれらの性質をぬきだして(公理化することで)、ベクトル空間に対して内積が定義されていたっと思います。
定義式はhttp://csx.jp/~imakov/lin/node16.htmlやhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%A9%8Dを参照しました。
あと気になるのが、http://members.jcom.home.ne.jp/1228180001/whats% …
によると、ミンコフスキー空間では、
a,bについて (ct,x,y,z) : a =(a0,a1,a2,a3), b = (b0,b1,b2,b3) として、内積は
<a,b> = - a0b0 + a1b1 + a2b2 + a3b3
と定義されるようですが、それは物理的意味を持つことは予想されますが、数学的にはどういった意味の定義拡張にあたるのでしょうか?
ご存知であればご教授いただきたく思います。
No.2
- 回答日時:
物理の「仕事」というものの計算から
a・b=|a|・|b|cosθ (a,bはベクトルです)
が出てきたと、私は思っています(実際は違うかもしれませんけれど)
で、後半の a1b1+a2b2 と等しくなるのは、No.1の方の回答の通りです。
ありがとうございます。
内積の発端はa ・ b = |a| ・ |b| ・cosθという定義で、物理の仕事の概念(同じ方向に長さを掛ける)という認識でいます。
それが、a ・ b = =a1b1+a2b2とも表されることが分かり、それを元に、
その表示をn次元に拡張したり、複素数に拡張したり、関数に拡張して
∫[a,b]f(x)g(x)dxとされたり、さらにはそれらの性質をぬきだして(公理化することで)、ベクトル空間に対して内積が定義されていたっと思います。
定義式はhttp://csx.jp/~imakov/lin/node16.htmlやhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%A9%8Dを参照しました。
あと気になるのが、http://members.jcom.home.ne.jp/1228180001/whats% …
によると、ミンコフスキー空間では、
a,bについて (ct,x,y,z) : a =(a0,a1,a2,a3), b = (b0,b1,b2,b3) として、内積は
<a,b> = - a0b0 + a1b1 + a2b2 + a3b3
と定義されるようですが、それは物理的意味を持つことは予想されますが、数学的にはどういった意味の定義拡張にあたるのでしょうか?
ご存知であればご教授いただきたく思います。
No.1
- 回答日時:
→ →
aとbが同じ方向だったら長さの積だと考えるのは自然ですよね。
→ →
このときはa・b=|a|*|b|
もし方向が同じでなかったら
→ →
bがaの方向に対してどれだけの長さを持っているのかと考えるのです。
すなわち
→ → →
aに対してbのa方向への射影の長さ|b|cosθを
aに対するbの長さと考えるわけです。
そしてa方向に対して、aの長さとa方向へのbの長さを掛け合わせて、
|a|*|b|cosθ をa・bと定義するのです。
これは最初の同じ方向の場合も通用します。
途中から説明中の→を省略しています。
ちなみに
a ・ b = |a| ・ |b| ・cosθ
=a1b1+a2b2
は両方が定義ではありません。片方です。
a ・ b = |a| ・ |b| ・cosθを定義とすると
a ・ b = =a1b1+a2b2は導かれる式になります。(定理といってもよい)
ヒントは三角形の余弦定理を使います。
疑問があれば質問の追加をしてください。
ありがとうございます。
内積の発端はa ・ b = |a| ・ |b| ・cosθという定義で、物理の仕事の概念(同じ方向に長さを掛ける)という認識でいます。
それが、a ・ b = =a1b1+a2b2とも表されることが分かり、それを元に、
その表示をn次元に拡張したり、複素数に拡張したり、関数に拡張して
∫[a,b]f(x)g(x)dxとされたり、さらにはそれらの性質をぬきだして(公理化することで)、ベクトル空間に対して内積が定義されていたっと思います。
定義式はhttp://csx.jp/~imakov/lin/node16.htmlやhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%A9%8Dを参照しました。
あと気になるのが、http://members.jcom.home.ne.jp/1228180001/whats% …
によると、ミンコフスキー空間では、
a,bについて (ct,x,y,z) : a =(a0,a1,a2,a3), b = (b0,b1,b2,b3) として、内積は
<a,b> = - a0b0 + a1b1 + a2b2 + a3b3
と定義されるようですが、それは物理的意味を持つことは予想されますが、数学的にはどういった意味の定義拡張にあたるのでしょうか?
ご存知であればご教授いただきたく思います。
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