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簡単な質問で恐縮ですが、教えてください。

漢詩を朗読して鑑賞するのに、現代の中国語(=普通語)を使うことは果たして意味のあることなのでしょうか?

漢詩をその作詩当時の中国語で朗読したほうが、例えば韻についてより納得できるのではないでしょうか?

素人ながら、中国語は漢詩の隆盛した唐・宋などの時代と現代語ではかなり発音が違っているように思われるのですが。

A 回答 (2件)

日本語におきかえてみると,


「恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり…」という和歌を,「コイスチョー ワガナワマダキ タチニケリ」と読むのは果たして意味のあることか?「コフィステフ ワガナファマダキ…」と読んだほうがよいのではないか?
というような話ですね。(日本語の発音の場合,脚韻の問題がからまないのでちょっと違うかもしれませんが)
個人的な意見ですが,どちらで読んでも構わないというか,結局は好みの問題ということになると思います。

現代の中国人は,もちろん漢詩を現代語で読んでいます。音韻など言語学の研究者でないかぎり,たとえば唐詩なら唐の時代の発音で読める人はほとんどいないと思います。
それでも,定形の漢詩としての美しさは伝わってくると思います。
これは日本人が読んだ場合でも同じでしょう。少なくとも,訓読では味わえないリズムがそこにはあります。

もちろん,中国語の漢字の発音も時代により,また地域により,さまざまに変化しており,昔から膨大な研究がなされています。日本でも,学研の「漢和大辞典」には昔の発音が掲載されています。
ためしにこれで漢詩を読んでみると,現在の標準語に比べると,二重・三重母音がたくさん出てきたり,ngなどの子音で始まったり,けっこう読みにくいです(現代語に慣れた身には)。
広東語などで読むと,当時の発音に多少近いかもしれません(標準語では衰退してしまった音節末の子音が今でも残っていたり,ngで始まる文字があったりするので)。
また,No.1の回答にありますように,実は日本語の漢字音も,昔の発音の名残をとどめています。たとえば,音節末の子音 -p, -t, -kが「-フ」,「-チ/-ツ」,「-キ/-ク」という形で残っています。

確かに脚韻については,特に入声(音節末のp,t,k)の消滅した現代音で読むよりも,当時の発音で読んだほうが,よりよく伝わってくるものはあるかなと思いますが,それなら現代日本語音で読むのも面白いと思います。
コクハーサンガーザイ ジョウシュンソウモクシン(國破山河在 城春草木深)のように。
本当は漢音なら漢音で,呉音なら呉音で統一したほうがいいのかもしれませんが,とりあえずはあまりうるさく言わずに,今日良く使われる日本語音で。
ちょっとお経っぽい響きがします。実際,お経はこの要領で,全部呉音で読んでいるわけですね。
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この回答へのお礼

色々な例を引用してご説明いただきありがとうございました。

Esme

お礼日時:2002/02/19 08:36

 >現代の中国語(=普通語)を使うことは果たして意味のあることなのでしょうか?



日本の古典を読むようなもので「実利的な意味」はないと思いますが。。。

 >漢詩をその作詩当時の中国語で朗読したほうが、例えば韻について・・・

ESMEさんのご指摘通り、日本語の音読み自体「呉音」「漢音」「~音」と沢山あり、しかも同時代に統一してませんから

【自己満足】の世界だと思います・・・無論、中国趣味という感じは私自身好きなのでなんとなく分る気はしますが。。。



*私見では現代中国語で読むよりは、日本の音読みの方が古い時代の発音を残しているようには思えるのですが、、、
  問題はやはり詩が詠まれた同じ時代の発音でないということでしょう。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございました。

Esme

お礼日時:2002/02/18 11:02

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