電子書籍の厳選無料作品が豊富!

先日、tan1°、sin1°が無理数であるとのご回答を
いただきました。
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=2209804

cos(n°)が有理数になるのは、1≦n≦89の範囲では、n=60のときになるときだけ、と自分自身で考えたことをお礼の欄で述べましたが、それはしらみつぶしの方法でした。

改めて、cos(2π*p/q)が有理数となる場合はどういったときか、を教えていただきたいです。以後、孤度法を用います。
sinやtanも気になりますが、とりあえずcosがやりやすそうです。

孤度の(有理数*2π)を区間[0,π/2]上の点に限ると、
結論は、次の場合のみであろうと僕は思います。
cos(0)=(-1),cos(π/3)=1/2,cos(π/2)=0

さて、それを示したいのですが、cos(nθ)はcosθの整数係数n次多項式でかけると言うn倍角の公式があります。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/s_honma/inequalit …
をみると、その最高次の係数は、2^(n-1)です。
定数項は、0または±1です。

つまり、文字を自然数として、
cos(2π*p/q)=r/s
と仮定したとき、左辺のq倍角は、
1=cos(2π*p)=[cos(2π*p/q)を変数とする整数係数q次多項式、最高次の係数は2のベキ]
になりますが、それが有理数解r/sを持つなら、分母のsは2のベキになることが分かります。

ここで、分母が2のときは、cos(π/3)=1/2などの解がある。
分母が4のときは、・・・、うーん、ここでつまりました。

別の解法でもいいですので、ヒントでもいいですので、tanなどの場合でもいいですので、なにかご教授いただけないでしょうか?

A 回答 (5件)

既に秀逸な回答が出ているので、改めて書く必要はないのですが、僕もかつて考えたことがあるのでご紹介します。



チェビシェフ多項式Sn(x)は非自明な(0、±1/2以外の、という意味)有理数解を持たないことが証明できます。あとで略証も与えます。チェビシェフ多項式の性質から、
1=cos(2π*p)=cos(q*(2π*p/q))=Tq(cos(2π*p/q))
です。よって問題はTqが有理点で極大値1を持つことがあるか?ということに帰着されます。Tqを微分するとSqというのが出てくるので(定数倍をのぞく)Sqの零点で有理数になるものがあるか?という問題になります。ところがこれは自明なものx=0、x=±1/2しかないのだから、結局題意が従うことになります。

S1(x)=1
S2(x)=2x
S3(x)=4x^2-1
S4(x)=8x^3-4x
なのですが、自明な零点というのは、S2とS3から出てきたことになります。そしてS4以上では有理数解が出てこない、というわけです。このあたりの背景は、もちろんAN.2様の回答を見ても、なるほどそうなりそうだ、と思われるかも知れません。

以下Snが非自明な有理数解を持たないことについてのてきとーな説明。Sn=0の解はcos(2π/n)、cos(4π/n)、…なのだけれども、どれかが有理数と仮定するとそれは、±1/2^jの形でないといけない。いま、たとえば、cos(2kπ/n)=±1/2^jとして、3倍角の公式を使えば、cos(6kπ/2))=±(1/2^{3j-2}-3/2^j)となり、cos(6kπ/n)のやっぱり同じSnの解なのだから、これも±1/2^mの形をしていないといけない。ところがj≧2だとそれはあり得ないから、j=0,1となる。j=0は要するにp=0に対応する場合。また、j=1のときは、cos(2kπ/n)=±1/2であって、n=3、k=1or2の場合とわかる。

ちなみにこれは完全な回答ではないです。実際にはnの偶奇による場合分けが必要です。というのはSnはnが偶数のとき定数項がなくなってしまうからです。でも基本的に同じような論法で証明できます。ちょっと面倒ですが。やっぱりAN.2様の方法の方が自然かも。
    • good
    • 2
この回答へのお礼

たいへん丁寧なご回答に、大感謝申し上げます。
僕にとって永久保存します。
内容も感動的ですね。

今日は、一日中、それら関連について考えていました。
質問というほどでもないですが、
ネットをいろいろ検索して新たに思い浮かんだことを、新たに、投稿(質問)させていただきました。

お礼日時:2006/06/15 02:20

ちょっと気になったのでおまけです。

sin(π*m/n)=cos(π*(n-m)/(2n))なので、sinの場合も0,±1/2,±1に限ります。

tan(π*m/n)が有理数なら、tan^2(π*m/n)も有理数であって、したがってcos^2(π*m/n)も有理数だけれど、半角の公式からcos(π*2m/n)が有理数になります。そのようになるのは、2m/n=0,1/3,1/2,2/3,1に限られていたので、tan(0)=0,tan(π/6)=1/√3,tan(π/4)=1,tan(π/3)=√3,tan(π/2)=∞だから、結局0,±1しかないことがわかりますよね。
    • good
    • 0

ここで、注意を。


私が行った考察は、cos(有理数*2π)=有理数となるケースではなく、cos(有理数*π)=有理数となるケースはどのようなものがあるかについてでした。
(どちらにしても言っていることは同じですし、しかも後者の方が証明するのが楽ですから)
    • good
    • 0

私が以前考えた問題です。



実はこうなります。
mとnを互いに素な自然数とする。
cos{(m/n)π}が有理数となる⇔n=1,2,3がいえます。

この証明のポイントはあなたが指摘した、「kを自然数とするとき、cos(kθ)はcosθの整式でかける」ことです
これより、cosθが有理数⇒cos(kθ)が有理数となること・・・○
がいえるからです。

またcos(kθ)=f_k(θ)と書けます。
f_k(x)をk次のチェビシェフ多項式と呼びます。

長くなりますが、良かったら読んでみてください。

証明ここから
「まずは、重要な命題を証明します。

命題
mとnを互いに素な自然数とする。
ma=nb+1を満たす自然数aとbが存在する。

命題証明

m,2m,…,mnのn個の数をnで割った余りはそれぞれ異なることを示す。…※
もしそうでなければ、nで割った余りが等しい二つのmsとmtが存在する(ただし、1≦t<s≦n)

このときms-mt=m(s-t)がnで割り切れる
mとnは互いに素だから、s-tがnで割り切れることがわかる。
0<s-t<nだからこれは不合理

よって※は示された。
※よりm,2m,…,mnのなかにnで割った余りが1のものが必ず存在する。それをmaとおくとma=nb+1と書けることがわかる。

このaとbが求める自然数である。
命題証明終

cos{(m/n)π}が有理数ならば、上記の命題より
ma=nb+1となる自然数aとbが存在する。
よって○よりcos{(m/n)π*a}は有理数だから
cos{(m/n)π*a}=cos({(ma)π/n})=cos{(nb+1)π/n}=cos{b+(π/n)}=±cos(π/n)

よってcos(π/n)が有理数となります。
ここで命題2を証明します。

命題2
nが5以上の奇数のときcos(π/n)は無理数となります。

命題2の証明
cos(π/n)が有理数になると仮定する。
あなたが指摘したとおり
n次のチェビシェフ多項式は最高次の係数が2^(n-1)かつ定数項が0となる
したがって
f_n{cos(π/n)}=cosπ=-1
2^(n-1){cos(π/n)}^n+(整数)*{cos(π/n)}^(n-1)+・・・+(整数)*cos(π/n)+1=0
となるから
cos(π/n)は正の有理数だから、cos(π/n)={定数項の正の約数}/{2^(n-1)の正の約数}となるので
cos(π/n)=1/(2^i)≦1/2となるはずだか、
1/2=cos(π/3)<cos(π/n)≦1だから不合理
よってcos(π/n)が無理数であることが示された。
命題2の証明終

nが4の倍数のとき
n=4kと書ける。

このときcos(π/n)が有理数と仮定すると
○より、1/√2=cos(π/4)=cos{(π/n)*k}が有理数となって不合理

nが10より大きい4で割ると2余る偶数のとき
n=2h(hは5より大きな奇数)と書ける。

このときcos(π/n)が有理数と仮定すると
○よりcos(π/h)=cos{(π/n)*2}が有理数となって、命題2に反する。

またcos(π/6)=√3/2は無理数である。

よって、n≧4のときこのときcos(π/n)はすべて無理数であることがいえます。

よって、n≧4のときcos{(m/n)π}はすべて無理数になります。

逆に、n=1,2,3のときcos{(m/n)π}が有理数になることを確かめてみてください。

証明ここまで
    • good
    • 1
この回答へのお礼

たいへん丁寧なご回答に、大感謝申し上げます。
僕にとって永久保存します。
内容も感動的ですね。

今日は、一日中、それら関連について考えていました。
質問というほどでもないですが、
ネットをいろいろ検索して新たに思い浮かんだことを、新たに、投稿(質問)させていただきました。

お礼日時:2006/06/15 02:19

今月号(7月号)の「数学セミナー」の「エレガントな解答を求む」に同じような問題が出題されています。



解答が掲載されるのはかなり先(9月号か10月号?)ですが、それを読めばほぼ解決されるのではないでしょうか。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。
となると、けっこうレベル高そうですね。

お礼日時:2006/06/13 13:07

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!