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ピタゴラス数とは 
x^2+y^2=z^2
を満たす自然数(もしくは整数)x、y、zの組のことです。

そのピタゴラス数を(3,4,5)から出発して、次々と生成していく方法があるようです。

http://hamada.ddo.jp/home/math/pythagoras.aspx



http://www.hokuriku.ne.jp/fukiyo/math.html

を参考にしてください。

しかし、そこでは証明は述べられていませんし、単なる推測として書かれているだけです。

ピタゴラス数の生成について、もっと正確に主張できることはあるのでしょうか?

証明の概略や、証明が書いてあるweb siteがあれば教えていただけないでしょうか?

また、
x^2+y^2=z^2
はxyz空間の曲面とみなすことが出来ます。
その幾何学的な観点では、ピタゴラス数の生成はどういった意味を持つのでしょうか?

A 回答 (3件)

♯2です。

追加情報です。

先の回答では、ピタゴラス数が(m,n)という自然数の組によって、(m^2-n^2,2mn,m^2+n^2)で表されるということをそのまま利用して証明しました。以下では、これを直接は用いない証明を紹介したいと思います。

先の回答であげた三つの連立漸化式を逆に解くと、一つ目は
a[n]=a[n+1]+2b[n+1]-2c[n+1]
b[n]=-2a[n+1]-b[n+1]+2c[n+1]
c[n]=-2a[n+1]-2b[n+1]+3c[n+1]
となります。また二つ目は
a'[n]=a'[n+1]+2b'[n+1]-2c'[n+1]
b'[n]=2a'[n+1]+b'[n+1]-2c'[n+1]
c'[n]=-2a'[n+1]-2b'[n+1]+3c'[n+1]
となります。さらに三つ目は
a''[n]=-a''[n+1]-2b''[n+1]+2c''[n+1]
b''[n]=2a''[n+1]+b''[n+1]-2c''[n+1]
c''[n]=-2a''[n+1]-2b''[n+1]+3c''[n+1]
です。一つ目の漸化式を使うのは、a[n+1]/b[n+1]>4/3のとき、二つ目の漸化式を使うのは4/3>a[n+1]/b[n+1]>3/4のとき、三つ目はa[n+1]/b[n+1]<3/4のときです。こうすれば、a[n],b[n],c[n]はすべて正の整数になります。またc[n]≦c[n+1]が数学的帰納法より分かります。実は絶対値をつけることによって、上の三つの漸化式はすべて一つにまとめることができます。また添え字が下がっていく漸化式は少し分かりにくいので、nとn+1を入れ替えてしまいましょう。そうすると、
a[n+1]=|a[n]+2b[n]-2c[n]|
b[n+1]=|-2a[n]-b[n]+2c[n]|
c[n+1]=-2a[n]-2b[n]+3c[n]
となります。上で述べたことをすべてまとめると、この漸化式はピタゴラス数a^2+b^2=c^2が与えられたとき、a[1]=a、b[1]=b、c[1]=cとおくと、いつかは(つまり十分大きなnを取ると)a[n]=3、b[n]=4、c[n]=5となるのだ、ということを主張しているわけです。これはピタゴラス数の祖先と呼ばれるものです。

長い議論をたどってきましたが、これを極限まですっきりさせたのが、92年の京大理系前期(6番)の入試問題です。参考URLから見られますので、挑戦してみてください。これがピタゴラス数の生成とどう関係しているかについては、この投稿と一つ前の投稿を参考にしてくだされば、だいたいのところは理解できるのではないかと思います。なお最後の問いの答えはa_m:b_m:c_m=3:4:5となります。一番最初に与えられたa^2+b^2=c^2のa,b,cが互いに素なとき(つまり原始ピタゴラス数のとき)は、必ず最後はa_m=3、b_m=4、c_m=5になります。このことは入試問題では触れていませんが、a_m,b_m,c_mが互いに素であれば、a_{m+1},b_{m+1},c_{m+1}も互いに素になるので、数学的帰納法を使えば証明が出来ます。

参考URL:http://hw001.gate01.com/akiyoshi/archives.html
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これはピタゴラス数についてのもっと基本的な関係を使えば、簡単な応用問題です。



(m,n)をm>nであり、かつm,nは互いに素な自然数、またどちらか一方は偶数であるとします。このとき(m,n)≠(2,1)とすると、次のうちいずれかひとつだけが成り立ちます。

(i) m-2n > n ( つまり m > 3n )
(ii) 0 < m-2n < n ( つまり 2n < m < 3n )
(iii) m-2n < 0 ( つまり n < m < 2n )

互いに素という条件から、m = 2n や m = 3n となったりはしないからです。そこで与えられた(m,n)≠(2,1)に対して、(i)の場合は(m',n')=(m-2n,n)、(ii)の場合は(m',n')=(n,m-2n)、(iii)の場合は(m',n')=(n,-(m-2n))とおいてやります。新しい(m',n')は必ず2≦m'<mを満たし、なおかつm',n'が互いに素で、m'>n'≧1を満たし、m',n'のうちどちらかが偶数であることは容易にわかります。したがってこの操作を繰り返していけば、かならずいつかは(2,1)にたどり着くわけですね。

さて、あなたがあげられているwebページで提示されているピタゴラス数の生成は、行列を漸化式表示すれば、いちばん左の列ベクトルの成分を順にa[n],b[n],c[n]とおけば、
a[n+1]=a[n]-2b[n]+2c[n]
b[n+1]=2a[n]-b[n]+2c[n]
c[n+1]=2a[n]-2b[n]+3c[n]
なる連立漸化式を満たすことがわかります。同様に中央の列ベクトルは
a'[n+1]=-a'[n]+2b'[n]+2c'[n]
b'[n+1]=-2a'[n]+b'[n]+2c'[n]
c'[n+1]=-2a'[n]+2b'[n]+3c'[n]
を、さらにいちばん右の列ベクトルは
a''[n+1]=a''[n]+2b''[n]+2c''[n]
b''[n+1]=2a''[n]+b''[n]+2c''[n]
c''[n+1]=2a''[n]+2b''[n]+3c''[n]
を満たします。ここでa[n]=m^2-n^2、b[n]=2mn、c[n]=m^2+n^2とおくのです(理由は後述します)。紛らわしくて申し訳ないですが、[ ]の外にあるnは添え字のnではなく、固定した定数だと思ってください。すると、
a[n+1]=(2m-n)^2-m^2、b[n+1]=2(2m-n)n、c[n+1]=(2m-n)^2+m^2
となります。同様にa'[n]=m^2-n^2、b'[n]=2mn、c'[n]=m^2+n^2とおけば、
a'[n+1]=(m+2n)^2-n^2、b'[n+1]=2(m+2n)n、c'[n+1]=(m+2n)^2+n^2
さらに、a''[n]=m^2-n^2、b''[n]=2mn、c''[n]=m^2+n^2とおけば、
a''[n+1]=(2m+n)^2-m^2、b''[n+1]=2(2m+n)n、c''[n+1]=(2m+n)^2+m^2
です。したがって、左の列から順に、
(m,n)→(2m-n,m)、(m,n)→(m+2n,n)、(m,n)→(2m+n,m)
という対応を与えていることに気づきます。

ここで最初の考察に戻ります。(m,n)に対して、(m',n')を求める手順です。よくよくみてみると、(m',n')から(m,n)を復元するのは、対応
(m',n')→(2m'-n',m')、(m',n')→(m'+2n',n')、(m',n')→(2m'+n',m')
のうちのいずれか一つということに気づきます。以上のことより、行列を次々とかけてできていく三つの数の組は、実は(m,n)という自然数の組m>nで、互いに素でどちらかは偶数であるものに対応しているということが分かります。しかも重複することはないのです。

そしてそのような(m,n)が与えられたとき、3数:m^2-n^2、2mn、m^2+n^2が原始ピタゴラス数になります。つまり互いに素なピタゴラス数になります。(m,n)=(2,1)のときが、ちょうど3,4,5というピタゴラス数です。また原始ピタゴラス数に対して、必ず(m,n)という自然数の組が存在することは、大変有名な事実です。参考URLをあげておきます。少し程度の高い高校数学で十分証明可能です。これですべての原始ピタゴラス数が3,4,5を出発して、行列を次々とかけていってすべて生成されることが示されました。

参考URL:http://mathmuse.sci.ibaraki.ac.jp/naosuke/proof1 …
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この回答へのお礼

adinatさま。ご丁寧ですばやいご回答に感謝いたします。ピタゴラス数には、
http://mathworld.wolfram.com/PythagoreanTriple.h …
にもあるように様々な性質があるようですね。

原始ピタゴラス数は、自然数 m, n (m > n) に対して
(m^2-n^2、2mn、m^2+n^2)
で与えられますが、それは組の2つ目が偶数、3つ目が最大の数(斜辺)といった区別が付けられています。

幾何学的には、x^2+y^2-z^2=0を2次曲面とみると、その整数点が興味ある対象ですが、代数的には、「自然数、原始、最大の数、偶数」などと区別を付けていきながら解かれているのですね。

そして、原始ピタゴラス数が3,4,5を出発して、3種類の行列を次々とかけていくことですべてが生成されることが分かりましたが、3種類に分かれながら生成されることが不思議です。でも、それはadinatさまのおっしゃる(m,n)を(2,1)に帰着する方法と関係しているのですね。でもまだ、そのときの3通りの場合分けが不思議。

adinat様のご回答には十分満足しております。
僕自身の課題としては、2次曲面の整数点の観点から、係数を変えたときや変数を増やしたときも含めて考えると、その生成の考えはどうなるのだろう、3種類の変換でなく1種類の変換で考えることができないだろうか、と思っています。

お礼日時:2006/07/21 05:05

 おそらく,おっしゃっている式の証明は,参考 URL の PDF の途中に書かれているものであると思います。


 わたしも先日,このピタゴラス数の生成公式を見て,興味を持ったところでした。
 ご参照ください。

参考URL:http://sphinx.math.nara-wu.ac.jp/~ueda/sotukenn/ …
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