他の方々も冥王星が惑星でなくなった件に関して質問していらっしゃいますが、私にも一つ疑問があります。
今回、惑星の定義が明確にされたことで冥王星は惑星でなくなり、
他の候補の星ももちろん惑星とは認定されませんでした。
しかし、その理由の一つに「これ以上惑星が増えたら困る」という声があったように思います。
これはどういうことなのでしょうか?
惑星が増えると誰がどのように困るのでしょうか?
それが惑星を定義する根拠の一つになっているのだとしたら、結局曖昧な話だなと思うのですが、いかがでしょうか。
詳しい方がいらっしゃいましたら、よろしくお願い致します。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
誰が困るか? それは管理が大変になるだけで、困る一般市民は少ないでしょう。
現に小惑星も星雲も番号で管理されていますから。定義変更によって困るのは教科書、図鑑会社と受験を控えた学生さんでしょうかw惑星とは昔は「惑う星」であり、恒星のように全天の常に決まった位置になく、場所を変える星という意味でした。その定義に従えば冥王星も、第10惑星候補となったカロンやセドナも惑星に違いありません。
ところが天体観測技術の発展により遠くのより小さな惑星が次々に発見されるようになりました。
先の定義を乱暴に解釈すれば「どんなに小さくても太陽の周りを回っていれば惑星」ということになりますが、それではテニスボール大の惑星であっても認められることになってしまいますし、火星と木星間のアステロイドベルトにある無数の小惑星(と呼ばれる天体)も惑星として定義し直さないとならなくなります。
そこで今回の国際天文学連合総会では「いくら何でもそれはないだろう。惑星の定義を決めようよ」になったわけです。
定義は下記URLに譲るとして、条件に「ほぼ球形」が入ったことで冥王星は惑星とは定義されなくなったのです。
冥王星の扁平率は0.11。横長の天体です。これは冥王星の起源が太陽系の起源であるガスが凝集してできた他の惑星とは違うことを意味しています。(水星~海王星はほぼ球形で、太陽ができたガス雲の余りでできたと考えられています)
「これ以上惑星が増えたら困る」は定義をはっきりと決めないと、何でもかんでも惑星と呼ばなくてはいけなくなるから「それでは困る」という意味と考えられます。
参考URL:http://www.nao.ac.jp/QA/faq/a0508.html
>何でもかんでも惑星と呼ばなくてはいけなくなるから「それでは困る」という意味
なるほど、そうかもしれませんね。釈然としました。ありがとうございます。
No.4
- 回答日時:
こんにちは。
今回の惑星の定義に関する検討と議決は「いあまいであること」を止めるために行われたものです。
近年の相次ぐ新惑星の発見は、誰の目にも天文学の業績、人類の科学の進歩として写ったはずです。発見者や、冥王星の生みの親であるアメリカ人にも威厳というものがあるでしょう。また、長年惑星として親しまれてきた冥王星がなくなることに違和感を持つひともたくさんいたと思います。
ですが、科学的な定義というのは、このようなことに左右されるものであってはなりません。このため、科学的には何が正しいかをはっきりさせて、「あいまいな解釈は止めよう」というのが今回の議決です。
冥王星は惑星としてふさわしくないという意見が多数を占めていたにも拘わらず、当初の段階で「惑星12個案」なるものが提案されたということは、天文学界も少し浮き足立っていたという証拠ではないでしょうか。多くの天文学者が、科学者としてそのあいまいさを否定しました。
「曖昧であること」をやめたい理由が、「惑星を増やしたくないから」だったら、結局動機が曖昧だなと思ったものですから。
「曖昧な解釈の結果、惑星が増えること」を問題とするなら納得できます。ありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
冥王星が「惑星」ではなくなった理由は「形」じゃなくて大きさ, 要するに「その軌道上の他の天体を掃き散らすほどの質量を持っていない」からですよ~>#2 偏平率 0.11 で「惑星」ではないといわれてしまったら (ってか, 冥王星の偏平率ってそんなに大きくないと思う), 偏平率が 0.1 くらいの土星の立場って....
でも, 個人的にはこの定義は不満. 太陽系内では問題ないけど, 太陽系の外には適用できない可能性がある (だからこそ今回の定義では「太陽系内」に限定している) わけで. 「二重惑星」みたいなファンタジーは許してくれないかなぁ.
>「その軌道上の他の天体を掃き散らすほどの質量を持っていない」
と、惑星ではなくなってしまうんですか?
となると、周りにもっと大きな天体があれば地球や木星も惑星とはみなせなかった可能性があるってことでしょうか?
ふーむ。ありがとうございます。
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