No.1ベストアンサー
- 回答日時:
まず、善意無過失といった場合の「過失」ですが、平たく言えば「知ろうとおもえば知りえた」ということであり、この文脈での「善意重過失(重大なる過失)」とは上記の意味での過失の程度が著しくほとんど過失(故意)に近い程度の真実を覚知する機会に恵まれていたと客観的には思料されるにもかかわらず知りえていなかった(と主張されていること)、ということです。
(a)善意か悪意か
(b)善意であるとして過失の有無
(c)善意かつ過失ありとして、重過失といえるか
これらの点が重要です。
そして、(3)について、善意とはいえるが重過失に当たらないが過失ありといえる場合を「軽過失」とします。
余談ですが、実際には悪意と考えられるが立証上の諸般の事情で悪意と立証できず「限りなくクロに近いグレー」という意味合いで重過失を主張する場合もあります。「真実はそこにある」(公文書には載っていない)こともある、ということです。
No.2
- 回答日時:
#1の回答が十分に適切なので、蛇足でしかありません。
善意=ある事実を知らない。(例:相手に見せられた契約書が偽物だと知らなかった)
善意無過失=ある事実を知らず、且つ知らなくてもしょうがない。(例:その契約書の一方当事者は失踪しており、印章、署名の偽造も見事で見破るのは極めて困難だった)
善意軽過失=ある事実を知らないが、知ることはできたはず。(例:その契約書の内容は多少なり不審を抱く部分があり、一方当事者は遠方に住んでいて連絡がつかないこともあるがまったく不可能ではなく、確認を取ることは可能だったが、不審な部分がそれほど重要な部分ではなかったので見過ごした)
善意重過失=ある事実を知らないが、知らなければ調べて確認するのが極当たり前でそういうこともせずに知らないなどと言う方がどうかしている(容易に知ることができたということ)。(例:その契約書は印章が不鮮明で署名ではなく記名だった。内容的にも不審な点が多く、しかも一方当事者は近所に住んでいて連絡は容易に付けられたのに、調べようともしなかった)
悪意=ある事実を知っている。(例:相手に見せられた契約書が偽物だと知っていた)
これが語義の区別(例はあくまでも参考で、実際の事例で問題になりうるとかそんなことはまったく考慮していません。特に軽過失と重過失の境はケースバイケースな面もあるので、わざと分りやすいように極端な例にしてあります。もっとも軽過失の例は無過失と評価される可能性もあります)。
なお、効果における個々の違いは、法律の規定或いは解釈に従い決まるものですから、問題となる規定によって異なるので一般的に説明は不可能です。
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