プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

横軸に環境利用水準を、縦軸に円/環境利用をそれぞれとり、これに環境利用に関する限界便益曲線と限界費用曲線を示した図があるのですが(例えば、 http://sakura.hpc.ese.yamanashi.ac.jp/~yosihiko/ … の6/12ページ)、この図では一般に「受益者は、規制がない限り、限界便益曲が0になるまで環境利用を進めようとする」とされます(例えば、上記ページの下から12行目に「受益者は、規制がない限り、A点まで環境利用を進めようとする」とあります)。

これに関して、次の(1)~(3)についてお教えいただけないでしょうか。
(1)「受益者」とは、(a)財の生産をする者でしょうか、(b)消費をするものでしょうか。(a)は環境負荷を生じつつ何らかの財を生産する者のことで、(b)は(a)のようにして生産された財を購入する者のことだとお考えください。

(2)A点と純便益が0となる点(例えば、上記ページの5/12ページの便益曲線と費用曲線が交差する点)との位置関係が分からないのですが、A点の環境利用水準と純便益が0となる点の環境利用水準とは、一般的には異なると考えてよいのでしょうか。

(3)上記(2)の御回答とも関連しますが、A点より手前(つまり、消費量が少ない側)に純便益が0となる点(例えば、上記ページの5/12ページの便益曲線と費用曲線が交差する点)があると思うのですが、そうであれば財の生産をする者は純便益が0となる点で生産を打ち切るので、環境利用はA点までは進まずA点より手前(それも、費用はかなり多額だと思うので、おそらく多分かなり手前)で終わると思うのですが、なぜA点まで進むと考えられるのでしょうか。

A 回答 (1件)

これは外部効果の問題です。

つまり費用(コスト)は受益者以外が負担するわけです。
それを踏まえて説明します。

(1)
これは消費者でも生産者でもどちらでもいいです。
欲望を満たす為に消費しようが、利潤を生み出すために生産をしようがどちらでも事例に当てはまります。
車を飛ばすことに快楽を感じる人間は地球温暖化の事を考えないでしょう。ガソリン代は払うにしてもCO2の事までは考えないわけです。(便益曲線からはガソリン代は既に引いてあります)つまりA点とはドライブ好きの人間が『疲れたし飽きたこれ以上はガソリン代が勿体無い』と思う地点です。しかしガソリン代は『原油を掘り精製するコスト+原油の希少性分』しか価格に反映されておらず、実際にはそれ+『環境への負担』があるわけです。それが本人の負担と結びついていない為、消費者は支払っている対価(ガソリン代)以上の負担を社会にかけている事になります。これは望ましい事では有りません。ですからガソリンに炭素税をかければ、環境に負担をかけた分だけ消費者は税金を払うわけですから、消費者も税を通して環境の事を考えざるを得ないわけですし、それでも車を運転する人は負担分の費用を税という形で支払えば、あとは国がその税で環境の保全に勤めれば良いわけです。
生産者の場合もC02や工場設立における環境破壊などを考えればよいかと。


(2)
おそらく6Pグラフは0地点は対応しておりません。

(3)
1で説明したとおりです。あの費用曲線は廻りへの負担ですので、本人はそんなことを気にしないわけです。
例え地球温暖化でニューオリンズが沈もうとも中国人は気にしないでしょうし、アメリカ人自身も気にしていない人が多数派のようです。
それが最終的に自分に降りかかってくるとしても、目の前の欲望とその費用だけを気にするのは人間として当たり前の事だと思います。

外部効果は今回は、マイナス(環境問題)に作用しましたが、実はプラス(鉄道開通による地価上昇等)に作用する事もあります。そういうのは税とは逆に補助金などで促進してあげると社会の総余剰は大きくなります。

この回答への補足

早速の御回答有り難うございます。
具体的な例をお示しいただき、御回答の内容よく理解できたように思うのですが、何分素人のためイマイチ確信が持てません。
あと少しお伺いしてもよいでしょうか。

(4)限界便益曲線が生産者から見たものである場合、限界便益曲線と限界費用曲線の交点の環境利用水準で生産者にとっての「限界便益-限界費用」はゼロになると考えてよいのでしょうか。

(5)「限界便益-限界費用」がゼロになるとそれ以上は生産を続けても生産者にとって利益は何もないので、これがゼロになった時点で生産者は生産を止めると考えてよいのでしょうか。

補足日時:2006/11/19 14:51
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