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 日本語を勉強中の中国人です。蛍についてお伺いします。

 「流蛍」という言葉は日本語にはあるでしょうか。中国語では、それは飛んでいる蛍を美しく表現する言い方です。蛍について何かすてきな表現を浮かび上げることができれば、ぜひご紹介ください。蛍について何でも結構ですので、よろしくお願いします。

 また、質問文に不自然な表現がありましたら、ご指摘いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

A 回答 (5件)

日本でも「流蛍」という言葉はあります。

ただし、あまり知られてはいないと思われます。私の住んでいる県には「甲斐八景」と名づけられた景勝地が八つあるのですが、その一つに「石和流蛍(いさわりゅうけい)」というのがあります。石和は温泉で有名な町ですが、町の中を流れる笛吹川(ふえふきがわ)一帯が「石和流蛍」です。かつてはホタルが川面を群舞する様が見られたようです。しかし、残念ながら現在はもう見ることができないそうです。

流蛍ということばはおそらく漢詩からとられたものでしょう。

私自身は群れなす蛍を実際に見たことはありません。手に取るような近くで見たのも数えるほどで、それもたった一匹で草の葉陰にとまっている蛍――孤蛍――ですね。
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この回答へのお礼

 ご親切に回答して頂き誠にありがとうございます。日本では、「流蛍」と名づけるところがあるのですね。大変参考になりました。蛍はやはり見られなくなりましたね。草の葉陰にとまっている孤蛍ですか。何か悲愴感が漂っています……
 本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/12/04 23:52

awayuki_ch さん、お礼をありがとうございます。



日本には受験生対象の雑誌に「蛍雪時代」というものがあります。

「蛍雪」は中国の故事から引用された言葉で、日本の受験生には非常に親しみのある言葉でもあり、ほろ苦い思い出に繋がる言葉でもあります。
その故事とは、「晋の車胤(しゃいん)は、貧しいために灯火用の油が買えないで、蛍を集めてその光で書を読み、また、孫康(そんこう)は雪の明りで書を読んだ」(「晋書-車胤伝」)というものです。

このことから、
「蛍雪」は、苦労して勉強すること。苦心して学問をすること。

そして、「蛍雪の功」とは、「苦労して勉学に励んだ成果」のことを言うとあります。

下記のお礼文の中の「不真面目」の使い方は少々違います。
「蛍雪之功」という表現は確かに中国語にはありますが、勉強が不真面目なせいか、私にとって、蛍と勉強とはあまり連想できないような気がします。

⇒「勉強が不真面目なせいか」という箇所です。
*「勉強の仕方が不真面目だったせいか」
*「真面目に勉強をしなかったせいか」
*「勉強の姿勢が不真面目だったでいか」
*「あまり真面目に勉強しなかったせいか」
*「受講態度が不真面目だったせいか」
など、「勉強」「が」「不真面目」という繋がり方は避けるほうが良いでしょうね。
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この回答へのお礼

 shigure136さん、再びありがとうございます。蛍雪時代は日本の受験生には非常に親しみのある言葉なのですね。大変参考になりました。受験は中日両方とも大変ですね。中国では、いまよく目にする言い方は次のような言い方です。
頭懸梁 頭(かうべ)を梁(はり)に懸(か)け
錐刺股 錐(きり)を股(もも)に刺(さ)す
 「勉強が不真面目」という箇所の添削にも感謝いたします。中国語に影響されました。勉強になりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/12/03 20:17

ロマンチックなことば



【恋の蛍】 (こいのほたる)
  恋いこがれる思いを蛍火に喩えていう語。「恋の蛍は燃えはてぬべし(夫木和歌抄)」

【蛍如す】 (ほたるなす)
  蛍光のかすかなところから、比喩として「ほのか」にかかる枕詞。
  「玉梓の使の言へば蛍なすほのかに聞きて(万葉集)」

蛍を愛でる風流なことば

【初蛍】 (はつほたる)
  その夏に初めてあらわれた蛍。俳句の夏の季語。

【蛍狩】 (ほたるがり)
  蛍を追い捕らえたり眺めたりすること。俳句の夏の季語。

【蛍合戦】 (ほたるがっせん)
  飛びかう蛍の光がきらきらと入り乱れる光景を合戦に喩えた語。俳句の夏の季語。

車胤の故事に因むことば

【蛍の光】 (ほたるのひかり)
 別れの歌として歌われる昔の小学校唱歌。原曲はスコットランド民謡。
 歌詞の「ほたるのひかり、まどのゆき」は、蒙求「孫康映雪、車胤聚蛍」による。

【窓の蛍】 (まどのほたる)
 苦学のたとえ。転じて、学問のこと。

【蛍雪の功】 (けいせつのこう)
 苦学した成果。

無風流なことば

【追剥が原へ蛍狩】 (おいはぎがはらへほたるがり)
  自分から求めて危険なところに行くことの喩え。

【逆蛍】 (ぎゃくぼたる、さかさぼたる)
 尻が光る蛍の逆、つまり禿頭をいう俗語。

この回答への補足

 申し訳ありませんが、和歌などはぜんぜんわからないので、次の二首の読み方とだいたいの意味を書いていただけないでしょうか。

1.「恋の蛍は燃えはてぬべし(夫木和歌抄)」
2.「玉梓の使の言へば蛍なすほのかに聞きて(万葉集)」

 また、「自分から求めて危険なところに行くことの喩え」の意味がよくわからないので、【追剥が原へ蛍狩】の使い方もよくわかりません。「自分」を「追剥」にたとえるのでしょうか。なぜ蛍狩へ行くのは危険なのでしょうか。よろしくお願いいたします。

補足日時:2006/12/02 22:45
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この回答へのお礼

 毎度お世話になります。ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。蛾が火に飛び込むのは恋と連想しやすいと思いますが、恋いこがれる思いを蛍火に喩えていう発想はなかなか新鮮です。「蛍合戦」という言葉の斬新さも覚えております。
 詳細にわたって教えていただき本当にありがとうございました。大変参考になりました。

お礼日時:2006/12/02 22:59

awayuki_ch さん、こんにちは。



「流蛍」・・・残念ながら目にしたことの無い言葉です。日本には無いのかもしれません。

すーっと流れるように飛ぶ蛍。
あっ、あっちにも、あっ、こっちにも。
昔は東京でも、夏、夕闇迫る頃から、小川の向こうの茂みの中に、すー、すーっと蛍が放つ光の軌跡が、魅惑的で幻想的な光の流れとなって、子供達の目を奪ったものでした。
このような様子を描写するとき、「流蛍」・・・まさに言い得て妙なる言葉ですね。

【蛍火乱飛(けいからんぴ)】という熟語がありますが、「乱飛」という言葉の存続すら危うくなってきた今の日本の貧しい自然環境です。

【鳴かぬ蛍が 身を焦がす】
⇒口に出してあれこれ言うより、何も言わない人のほうが、かえって切実な思いを抱いているものだ。
⇒好きな気持ちを口に出して言えなくて、一人悶々として恋に身を焼く人の喩えです。

【蛍二十日に蝉三日】
⇒旬の時期は短いという喩え。

ご存知の【蛍雪之功】
そして、似ている表現で、
*蛍窓雪案
*雪窓蛍机
*車胤聚蛍
などなどは中国発の言葉ですね。
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この回答へのお礼

 shigure136さん、こんばんは。ご回答ありがとうございます。「すーっと流れる」の「すーっと」はなかなか気持ちよかったです。「流蛍」にあたる日本語の表現を拝見して嬉しいです。蛍が放つ光の軌跡はとても美しいと思います。上海でも蛍が見えなくて残念です。毎年の旧正月に、手に持てる花火を丸を作るように振ったら、蛍の軌跡のように見える光の束で興奮することを覚えています。こんなことしかできなくて、現代文明の悲しみかもしれません。

 「蛍雪之功」という表現は確かに中国語にはありますが、勉強が不真面目なせいか、私にとって、蛍と勉強とはあまり連想できないような気がします。
 
 蛍についていろいろすてきな表現を教えていただき本当にありがとうございました。大変参考になりました。

お礼日時:2006/12/02 22:10

中国にはとてもすてきな言葉があるのですね。

飛ぶ蛍……あまり深く考えてみたことはありませんでした。最近では見られる場所が都心ではなくなっているので、文学の中などのものしかわかりませんが、日本人は飛ぶ様子を楽しむより、一瞬の明るさ、柔らかな点滅に「はかなさ」とか「諸行無常」のような不安定さを感じているように思います。弱い、柔らかい、命が短いなどの比喩に使われることが多く、あまり美しくなくてごめんなさい。
ホタルが美しいものとして扱われている部分は「源氏物語」の中にあります。昔の女性は夫以外男性と直接顔を合わせて話すことをしなかったので、薄い紗の幕をはさんで二人が話をする。その姫の親代わりをする源氏が、いたずら心から、手元に集めておいたホタルを一気に放す……と、急に部屋の中が明るくなって、姫君の様子が浮かび上がった……という筋です。25章なので、文庫本(4冊程度)だと2冊目かそこらに入ります。章のタイトルが「蛍」です。

日本人の感じる蛍は、蛍雪とか暗闇に浮かぶたばこの火、とか……考えてみるとちょっと優雅さにはかけますね。

質問文については、とてもちゃんとわかる文だと思いますが、「~を浮かび上げること」の部分は「がありましたら」「表現が思い付くようなら」のほうが自然かもしれません。
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この回答へのお礼

 蛍は日本語の場合はあまり美しくないイメージなのですね。確か中国も昔蛍は腐った草から進展変化したものであるという科学的な根拠がない言い方があるせいか、寂しい、悲惨などの意味をとって書かれる漢詩もあります。漢詩が好きで少し読みましたが、いままで読んだ漢詩の中で蛍を誉める傾向が多いように感じました。光が小さくて、羽が薄いですが、暗闇で微弱の光を放つことによって、人間の世界に光を持ち込んでくるすばらしさを賛美する傾向が多いようです。中国の現代の文章の中でもこのような傾向があるようです。「流蛍」という中国語が好きですが、日本語でも同じ意味の表現があるのかと探してみたら、ないように感じました。

 「源氏物語」の一シーンに惹かれました。映画を見たことがありますが、原作はまだ読んだことがありません。姫君の様子が浮かび上がったあと、どうなるのか気になりました。とてもいいところで回答していただきましたね。読みたくなりましたが、古文が難しいので、現代語訳を探してみようと思います。

 質問文までも添削していただきありがとうございす。これから気をつけます。日本の方が感じた蛍は大変参考になりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/12/02 21:09

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