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銀行に勤めてる方は個人の信用情報(金融資産、借金履歴など)を見ることはできますか?
銀行自体は把握可能だろうと思うんですが、銀行員なら誰でも調べることができるなら個人情報流出のことを考えると恐いと思い気になったので教えてください♪

A 回答 (4件)

金融機関に勤務している者です。


以前、個人融資を担当したこともありますし、保証機関に出向して保証審査を担当したこともあり、保証機関に出向していたときに「個人信用情報機関」の1つである「CIC」認定の「個人信用情報取扱主任者」の資格を取得しました。
また、個人情報保護法の施行にあたり、勤務先では「金融個人情報保護オフィサー2級」が義務付けられましたので、そちらも合格済みです。

ご質問者さまは、一般の方にはありがちな「個人情報」と「個人信用情報」の混同をされていらっしゃるようです。

まず、銀行等金融機関において、個人の「金融資産」を見ることはできません。把握しきることもできません。
「金融資産」というのは、土地・建物・機械・原材料・製品などの実物資産に対していう言葉で、『現金・預金・有価証券・貸出金などの形で保有する資産』を指します。
ご質問者さまの意図が「預貯金だけ」を指すとしても、A銀行において他行・他機関(別の銀行、信用金庫、信用組合、農協・漁協、郵便局)にあるご質問者さまの名義の預貯金残高や取引履歴を調べたりすることはできないからです。
ただし、融資を受ける際に、場合によっては他行・他機関の預貯金残高や取引履歴が証明された書類(通帳・証書では不足の場合がありますので、その証明書になります)を徴求することもあります。
提出していただいた書類は、永年もしくは取引継続中保管が原則なので、貸出稟議書や関係書類として保管しておきますが、新しいものと差し替えていただく訳ではありませんので、常に現有資産が把握できる訳ではありませんよね。
ですから、「銀行等金融機関においては、個人の「金融資産」を見ることはできません。把握しきることもできません。」というのが回答になります。
銀行等金融機関の職員の場合は、さらにできません。
その書類の管理は「個人情報保護法」の施行以来厳しくなっていますので、「融資」担当の職員でも、必要な時に必要な人の書類を取り出すのでなければ難しいです。
他部署・他担当の人間にはさらにできません。
私の勤務先の場合、融資実行済み・返済中の方の書類は、地下にある保管庫に保管されていますが、その部屋の鍵の持ち出しには許可が要ります。

自行扱いの預貯金に限っていえば、その銀行等金融機関で「資金を扱う」かつ「端末が設置されている」部署であれば、照会することはできないことはありませんが、まず、端末を操作するためにはオペレーターカードが必要ですし、オペレーターカードは端末操作者として登録された人にしか発行しません(私は資金を扱う部署にいて、部署には端末もありますが、運用を担当しており後方事務担当ではないため、端末を操作することはできません。動かしている金額はかなり大きいんですけれどね)。
また、オペレーターカードを使うので、端末に「誰が」「いつ」「どのような情報を」「照会したか」という履歴がデータとして記録されます。
私の部署では、その操作履歴のチェックは毎日(業務取引終了後に)行われますから、業務に関係のない照会が行われればバレます。
バレれば、規定により罰則をくらいます。

一般的に「個人信用情報」=「借金履歴」との認識が強いのではないでしょうか?
厳密に言えば違うんですけれどね。
「借金履歴」は、個人信用情報機関のデータを照会することによって、一部は調べることができますが全ての把握はできません。
なぜならばここで言われる「借金」は「お金を借りる」とイコールではないからです。
例えば、銀行等金融機関でも、住宅ローンやマイカーローンのように、実際に「お金」を借りることはもちろん「借金」ですが、カードローンのように「お金を借りられる枠を与える」ことも「借金」になります。
カードローンの契約はしたけれど、実際にお金は借りていない…ということもありますよね。
また、これに準じた取引は、銀行等金融機関以外の会社等でもできます。消費者金融会社がいい例ですね。
他に、クレジットカードの発行、クレジットカードの利用(買い物や公共料金等の振替)、割賦販売による高額商品の購入契約なども「個人信用情報機関」の「個人信用情報」に登録されます。
そして、銀行等金融機関、クレジット・信販、消費者金融が加盟している「個人信用情報機関」はそれぞれ異なっているんです。
現在、日本における個人信用情報機関は大きく「5つ」といえます。
詳しくはこちらが分かりやすいと思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E7%94%A8% …
銀行等金融機関が加盟しているのは一般的には「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」というところです(複数の個人信用情報機関に加盟している金融機関はあります)。
#1さんが仰っているのは、銀行等金融機関でここに情報を照会しようという時のことです。
一般的には、お客さまとの窓口になっている部署に設置されている専用端末で照会をします。
この端末も決められた担当者しか操作することはできません。

私が個人信用情報取扱主任者の資格を取得した「CIC」は、銀行等金融機関が関係する「保証会社・保証機関」や、クレジット会社、信販会社などが主な加盟会員となっています。
こちらも専用端末を使います。
こちらはオペレーションカードは使いませんが、担当者のコードとパスワードを入力しないと操作できないシステムになっています。

先ほどご紹介しましたウェブサイトにも記載されていますが、KSCとCICと「全国信用情報センター連合会(FCBJ・全情連)」は、CRINというシステムによって、情報の相互利用をしています。
ですが、ここでの共有情報となっているのは、いわゆる「ブラック」といわれている情報だけです。
A銀行がKSCに個人信用情報を照会した場合、CICや全情連の契約・取引の情報全てが見られるわけではありません。

組織としてはこんな感じですが、これを職員個人が勝手に見ようとしても、KSCにしろCICにしろ、やはり「誰が」「いつ」「どのような情報を」「照会したか」という履歴がデータとして記録されます。
CICでは「目的外利用はしてはいけない」とされていますので、加盟会員である団体の意志にしろ、職員個人がかってにやったことにしろ、「してはいけないことをした」ということになります。
場合によっては、契約を打ち切られます。
個人信用情報機関と契約してもらえないということは、個人信用情報の照会も出来なくなる訳で、申込者の「個人信用情報」を調べる手段がなくなり、保証や融資の「審査基準」となる情報が得られなくなります。
これでは「仕事」になりません。

尤も基本的なところでは、銀行等金融機関の職員が業務上知り得た情報を外部に漏らすのは、個人情報保護法に違反することになります。
内規違反にもなりますので、まず、職員は勤務先から罰則を食らうことになります。
職員当人もですが、組織としても「個人情報保護法」における管理監督責任を問われ、刑罰を食らうことになりますね。
のみならず、実際に個人信用情報を漏らされたことによって「本人」に損害があった場合、その損害賠償責任も負うことになります。
実質的な損害のみならず、「そのような企業・組織なのだ。」というレッテルを貼られてしまうことも、大きな損失ともなります。

そのようなことから、銀行等金融機関の職員が「業務上知り得た情報」を外部に漏らすことは、企業・組織としても大きな損害を招くことになります。
それを避けるために、銀行等金融機関が保有する「個人情報(個人データおよび保有個人データを含む)」および業務上取得した「個人信用情報」については「銀行員なら誰でも調べることができる」状態にはなっていません。

回答が長くなってしまいましたが、銀行等金融機関はこんなカンジで、個人情報等の徹底管理をしています。
ただ、道路交通法でもそうですが、どれだけ罰則が強化されても違反者というものは出るものです。
以前、このサイトでも「友人の銀行員から、飲み会の席で自分の借金を暴露された」という質問をみかけましたから。
真っ当な金融機関ならば、恐れるのは罰則よりも「風評リスクとその被害(あの銀行は個人情報を外部に漏らしている-などという噂を流されること。それによって、銀行の「信用」を失うこと)」ですので、より厳しい状況が作られています。
ただ、これが「お金を貸すおよびそれに準じた業務をしているところ」全てに言えるかといわれるとなんとも申し上げようがございません…。

銀行等金融機関についてならば、「銀行等金融機関が保有している情報を1職員が見ようと思っても、外部の方が思っているほど簡単なことではない。」と思っていただいて結構です。
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この回答へのお礼

とてもわかりやすく勉強になりました。(ありがとうございます♪)

「個人情報」と「個人信用情報」を完全に混同してました。
銀行内でもこれらは徹底管理されていて、安易(興味本位)に他人の情報を確認することが難しいことがわかり少し安心しました。

あと、個人信用情報の「ブラック(?)」ってどういう場合のことですか、借金のことでしょうか、それとも借金踏み潰しの実績とかですか?

お礼日時:2007/02/19 22:13

役職や担当業務により、個人情報を参照できる範囲は異なっています。

そのため、銀行に勤めている全ての行員が、顧客の個人情報のすべてを見られるのではありません。
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#2です。


お礼をありがとうございます。

> 個人信用情報の「ブラック(?)」ってどういう場合のことですか、借金のことでしょうか、それとも借金踏み潰しの実績とかですか?
簡単に言えば、借金を契約どおりに返済しなかった場合…ですね。
ローンでは「毎月25日に5万円ずつ返済します」というような契約をして銀行等からお金を借りますよね。それを、約束した「25日」に返済しなかった場合です。
クレジットカードならば「当月11日から翌月10日までに利用した分を翌々月の月末日に払います」というような契約だったりしますよね。それなのに、約束した「翌々月の月末日」に払わなかった場合です。
いずれも、多くの場合は「指定口座からの引き落とし」という形を採っていますが、引き落とし日に指定口座に返済や支払をできるだけの残高がなければ引き落としができません。
イコール、約束した日に返済しなかった、約束した日に支払いをしなかった…ということになります。

そのような「約束を守れない人」にお金を貸したり、お金に代わるカードを貸したり(クレジットカードの発行は、契約内容から正式に言えばクレジット会社からのカードの「貸与」なんです)ということは、個人でも不安ですよね?
金融業界でも同じです。
ですから、このような方たちは「要注意人物・危険人物」と考えます。
ですが、銀行等金融機関、信販会社、クレジット会社、消費者金融会社は数知れずあります。
A社で一度「借金を踏み倒した人」は、A社では「そういうことをする人」だということが把握できますが、B社ではできません。
だからB社でお金を借りて、借金を踏み倒し、Cでお金を借りて、借金を踏み倒し…ということが繰り返せてしまいます。
それを回避するために、各業態で「個人信用情報機関」を設立し、個人がどのような借り方をしているか、どのような返済の仕方をしているか-という情報を共有することを始めました。
このなかの「どのような返済の仕方をしているか」というところに、「約束した日に返済しなかった、約束した日に支払いをしなかった」という情報が記録されていることを「個人信用情報に瑕疵(=キズ)がある」といいます。

#2で触れましたように、「KSC」・「CIC」・「全情連」の3団体は、CRINというシステムによって、情報の相互利用をしています。
ですが、ここでの共有情報となっているのは「個人信用情報に瑕疵(=キズ)がある」場合のみです。
「個人信用情報に瑕疵がある」がなければ、申込情報、クレジット情報などは共有情報とはなりません。
例えば、「全情連」にのみ加盟しているX消費者金融1社だけからお金を借りているaさんが、「KSC」にのみ加盟しているZ銀行に住宅ローンの申し込みに行ったとします。
aさんがX消費者金融との契約どおり、きちんと返済をしていれば「全情連」に登録されているaさんの個人信用情報には「瑕疵がない」ことになり、Z銀行では、aさんがX消費者金融からお金を借りていることも分かりません。
ですが、aさんが、契約で決めた日にお金が返せないことが多いと、X消費者金融は「全情連」のaさんとの契約情報に、「延滞をしました」という情報を追加登録するんです。
「延滞をしました」という情報が登録されるとaさんの「個人信用情報に瑕疵がある」ということになります。
こうなりますと、CRINで情報を共有している「KSC」と「CIC」でも、aさんがX消費者金融から、「いつ、いくら借りていて」、「いつ、いくら、どのように返済をしたか」、「いつ、延滞をしたか」という情報が分かるようになるんです。
このような状態ですと、融資・ローンやクレジットカードの発行が受けづらくなることが一般的です。
このような状態になっていることを、一般の方は「ブラックリストに載っている」と言ったり、「ブラックになっている」と言ったりしていらっしゃるようです。

「借金踏み潰しの実績」も登録されます(ちなみに「踏み潰し」ではなく「踏み倒し」ですね。金融機関から見た場合は「貸し倒れ」と言います。潰されたくないですね~(笑))。
このほか、「自己破産」をされた場合も登録されますし、「失踪」して官報に記載された場合なども登録されます。

当初のご質問とはかけ離れた内容になってしまいましたが、金融業界、個人情報、個人信用情報に興味を持っていただいけたようなので、長々と情報を入れさせていただきました。
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この回答へのお礼

引き続きのご説明ありがとうございます!
借金をした経験がないので、将来住宅ローン(まだ先のことですが)等を考える際、個人信用情報のブラックリストに載らないよう計画的に生活しないといけませんね。
とても詳しく説明していただきありがとうございました。
金融関係に興味を持つきっかけにしたいと思います☆

お礼日時:2007/02/21 18:00

私が銀行員だったのは、20年近く前なのでそのつもりでお聞き下さい。



当時うちの銀行では個人信用情報を検索できる端末は、融資担当が使用するもののみでした。
また、実際に検索する際には、役席カードといってえらいさんしか使えないカードを端末に通す必要がありました。

そのカードを使用する際には台帳に、何の目的で誰の個人情報を検索するかを記入し、えらいさんの押印が必要でした。
また、抜き打ちの検査でそれらの手順が守られているか、調べられました。
端末のログと、台帳の記載内容が違おうものなら、始末書もんだったと思います。(違ったことはありませんでしたが)

今は取扱がもっと厳しくなっていることはあっても、甘くなってることはないと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

取り扱いは20年前でもある程度厳しかったんですね。

お礼日時:2007/02/19 22:16

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