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S={a,b,c,d,e}(五点集合)とし、Oを次の集合族とする。
{φ,{a},{b},{a,b},{a,b,c},{d,e},{a,d,e},{b,d,e},{a,b,d,e},S}
とする。
(1)全ての閉集合を列挙せよ。
(2)A={a,c,d}のとき、Aの開核={a}及びAの閉包={a,c,d,e}を示せ。また、Aの各店が孤立点かどうか判定せよ。
(3)(2)のAの場合、導集合Aは閉集合かどうか調べよ。
この五点集合の取り扱い、考え方がさっぱりわかりません。また次の問題でも・・・
X={a,b,c,d,e,f,g,h}(八点集合)について、次のXの部分集合族B_iに属する集合を開集合として含む最小の開集合系でXに位相を入れよ。
(1)B_1={X}
(2)B_2={{a},{b},{a,b,c},{c,g}}
(3)B_3={{a,b,c},{c,f,h}}
(4)B_4={{a,b,c},{d,e},{f,g,h}}
(5)B_5={{a},{b},{c},{d},{e},{f},{g}}
この位相を入れよと言う言い回しも理解しがたく、ましてや回答の考え方もわかりません。どうか丁寧にやさしく教えてください。お願いします。

A 回答 (5件)

こんにちは。

ikecchiさんは用語の定義や概念などはきちんと理解されているでしょうか?

>S={a,b,c,d,e}(五点集合)とし、Oを次の集合族とする。
>{φ,{a},{b},{a,b},{a,b,c},{d,e},{a,d,e},{b,d,e},{a,b,d,e},S}
>とする。

Oというのは開集合族のことですね。
>Oを次の集合族とする。
というのはこの集合族をSにおける開集合と定義するということです。
そしてこの場合は開集合族がSの近傍族になります。すなわちSの点xの近傍というのはxを含むようなOの要素のことです。
例えばcを含むOの要素は{a,b,c},Sの2つですからcの近傍は{a,b,c}またはSということになります。

>(1)全ての閉集合を列挙せよ。
閉集合というのは開集合の補集合でしたね。ですからOの各要素の補集合を列挙すればOKです。

>(2)A={a,c,d}のとき、Aの開核={a}及びAの閉包={a,c,d,e}を示せ。また、Aの各点が孤立点かどうか判定せよ。

開核というのは「内点」の集合です。そして、点xが集合Xの内点であるとは、xの近傍であってXに含まれるようなものが存在する、ということです。(この場合明らかにx∈Xである必要があります。すなわちXの内点というのは必ずXの点でもあります)
そこでA={a,c,d}のどの点がこの条件にあてはまるか考えて下さい。Aの点は3つしかないので全部個別に考えても大した手間ではありません。例えばcはAの内点でしょうか?上で例示したようにcの近傍は{a,b,c}とSしかありませんが、これら2つの近傍でAに含まれるものはあるでしょうか? aについては?dについてはどうでしょうか?

Aの閉包というのはAを含む最小の閉集合なので、(1)で列挙した閉集合の中からAを含むような最小の要素を持ってくればそれがAの閉包になります。

孤立点というのはある意味で内点とは対照的なものです。すなわち点xが集合Xの孤立点であるとは、xのある近傍で、X\{x}との共通部分が空になるようなものが存在する、ということです。
さてそこでAの点aが孤立点かどうか調べてみます。aの近傍は{a},{a,b},{a,b,c},{a,d,e},{a,b,d,e},Sの6つがあります。このなかでA\{a}すなわち{c,d}と共通部分を持たないものがあるでしょうか。もちろんありますね。ですからaはAの孤立点です。
c,dについても同様に調べて下さい。

(3)(2)のAの場合、導集合Aは閉集合かどうか調べよ。
Aの導集合とはAの集積点全体の集合です。点xが集合Xの集積点であるとは、xの任意の近傍がX\{x}と共通部分を持つ、ということです。
Sの各点がAの集積点であるかどうか調べてみましょう。例えばaの近傍の中で、{a}はA\{a}すなわち{c,d}と共通部分を持たないのでaはAの集積点ではありません。cはどうでしょうかcの近傍は{a,b,c}とSですがどちらもA\{c}すなわち{a,d}と共通部分を持ちますね。だからcはAの集積点です。同様にb,d,eについても調べて下さい。そうやって調べたAの集積点全体がAの導集合です。
それが(1)で調べた閉集合のリストに入っていればAの導集合は閉集合です。


>X={a,b,c,d,e,f,g,h}(八点集合)について、次のXの部分集合族B_iに属する集合を開集合として含む最小の開集合系でXに位相を入れよ。
>(1)B_1={X}
>(2)B_2={{a},{b},{a,b,c},{c,g}}
>(3)B_3={{a,b,c},{c,f,h}}
>(4)B_4={{a,b,c},{d,e},{f,g,h}}
>(5)B_5={{a},{b},{c},{d},{e},{f},{g}}
>この位相を入れよと言う言い回しも理解しがたく、ましてや回答の考え方もわかりません。
位相を入れるというのは要するに開集合族を定義するということです。そして開集合族というのは(位相空間の教科書では最初の方に出てくると思うのですが)開集合の3つの公理を満たす集合族のことです。
すなわち集合族Oが開集合族であるというのは

1.全体集合と空集合がOに含まれる
2.Oに含まれる集合の任意個数の和集合もOに含まれる
3.Oに含まれる集合の有限個の共通部分もOに含まれる

という条件を満たしているということです。
従ってこの問題を解くにはそれぞれの集合を含むような集合族であって上の3つの条件(今は有限集合を扱っているので2.の条件の「任意個数」は「有限個」とおきかえることができます)を満たすような集合族を構成し(一通りとは限りません)そのなかの最小の集合族をとればよいのです。

いくつかやってみましょう。
(1)Xは全体集合ですから、1.の条件を満たすためにはあと少なくとも空集合φが必要ですね。さて集合族{φ,X}は1.2.3.の条件を満たしているでしょうか?満たしていますね。ですから{X,φ}は開集合族です。Xを含む最小の開集合族であることはいうまでもありません。よって(1)の解答は{φ,X}です。

(3)1.の条件を満たすためにはあと少なくとも全体集合Xと空集合φが必要ですね。さらに{a,b,c}∩{c,f,h}={c}ですから3.を満たすためには{c}も必要です。さて、{φ,{c},{a,b,c},{c,f,h},X} が1.2.3.を満たしていることをチェックして下さい。よって(3)の解答は{φ,{c},{a,b,c},{c,f,h},X}です。

他のものも同様に考えてやってみましょう。

こういう有限集合上で考える位相空間は、通常のユークリッド空間で位相を考える場合に比べていささか直観的イメージに反するような部分があります。このような場合に直観的イメージに頼っているとわからなくなります。そこで公理や定義をどちらかといえば形式的に適用してみる必要があります。
位相空間のイメージを豊かにするためにユークリッド空間は良い教材ですが、それを理解したら今度はこういう風に形式的、公理的に適用することも勉強しましょう。公理や定義の形式的適用というのはゼネラル・ナンセンスなどと批判されることもありますが、 数学の持つ汎用性・抽象性という強みを発揮する手段でもあります。

この回答への補足

大変親切な解説ありがとうございました。あと尋ねたいことがあるんですが。

X={a,b,c,d,e,f,g,h}(八点集合)について、次のXの部分集合族B_iに属する集合を開集合として含む最小の開集合系でXに位相を入れよ。
(2)B_2={{a},{b},{a,b,c},{c,g}}
で回答が{a}{b}{c}{a,b}{b,c}{c,a}{c,g}{a,b,c}{b,c,g}{a,c,g}{a,b,c,g}だったんですが、どうしても{b,c}{c,a}というのが理解できません。そこの解説をよろしければおねがいいたします。

補足日時:2002/05/31 00:47
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返事が遅れて申し訳ありませんでした。


Ikecchiさんは位相の定義は当然知っていますよね。

Definition : A topological space is a pair (X,T) consisting of a set X and a family T of subsets of X satisfying the following conditions:

(T1) { } and X are in T
(T2) T is closed under arbitrary union
(T3) T is closed under finite intersection.

The set X is called a space, the elements of X are called points of the space and the subsets of X belonging to T are called open in the space; the family T of open subsets of X is also called a topology for X.

さて、通常の位相の定義は上の3つの公理で規定する場合が多いのですが、
(T2)の条件でempty unionを考えるとTは空集合{ }を含むことを導けます。
同様に、(T3)の条件でempty intersectionを考えればTはXを含むことが分かります。
つまり、定義としては(T2)と(T3)だけで十分です。このことを念頭において
Xの部分集合からなる族BでXを含み、(T3)の条件を満たすものを考えます。
このような族Bをbaseといいます。B自身は位相ではありませんが、
T={\union(A)|A is a subcollection of B}
とおけばTはX上の位相となります。この位相をBから生成される位相ともいいます。

次に、Xの部分集合からなる族Sを考えます。Sには特別な条件をつけません。
B={\intersection(U)|U is a finite-subcollection of S}
とします。このとき、Bはbaseの条件を満たします。従って、Bから生成される
位相が確定しますが、これをsubbase Sから生成される位相といいます。

さて、当初の問題:次のXの部分集合族B_iに属する集合を開集合として含む最小の開集合系でXに位相を入れよ。
(1)B_1={X}
(2)B_2={{a},{b},{a,b,c},{c,g}}
(3)B_3={{a,b,c},{c,f,h}}
(4)B_4={{a,b,c},{d,e},{f,g,h}}
(5)B_5={{a},{b},{c},{d},{e},{f},{g}}
とは各B_iをsubbaseとする位相を入れよ、という意味です。
まず、baseを作ります。とは言っても、この問題での各B_iは有限族なので
手当たり次第に共通部分を作ります。その結果、それも有限族なりますから
再び、手当たり次第に和を作ります。
その結果が最小の位相になります。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました。少し難しい概念でしたがこれからに役立てたいと思います。

お礼日時:2002/06/03 04:59

"今日の11時までにお願いします!!"にはもう間に合いませんが、


準基(subbase)と基(base)について調べるとよいでしょう。

この回答への補足

すいませんが準基と基とはなんのことですか??良かったら教えてください

補足日時:2002/06/02 00:36
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二つめの(2)の問題は、


B_2={{a},{b},{a,b,c},{c,g}} という集合族を部分集合族として含み、かつ開集合族であるような(つまり開集合の公理を満たすような)集合族Oを求めよ。
ということです。
もう一度開集合の公理を良く見て下さい。

>3.Oに含まれる集合の有限個の共通部分もOに含まれる

となっていますね。ですからOが要素として{a,b,c}と{c,g}を含んでいるのならば(そして、これは両方ともB_2の要素ですから当然Oの要素になっていなければなりません)その共通部分である{c}もOの要素として含まれている必要があります。すなわち{c}はOの元です。
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この回答へのお礼

すこし考えを間違っていたようです。Oに含まれればいいのでしたね、Bにではなかったのですね。。。恥ずかしいミスでした。どうも親切な回答解説ありがとうございました。

お礼日時:2002/06/03 05:01

>どうしても


> {b,c}{c,a}というのが理解できません。そこの解説をよろしければおねがいいたします。
{a}{b}{c}が開集族に含まれているのですから、開集合の公理によりそれらの任意個の和集合も含まれていなければいけません。
よって{b}∪{c}={b,c}と{c}∪{a}={c,a}も開集合族に含まれている必要があります。

この回答への補足

でもずばり、{c}は単独ではOに入ってないかと思いますが。確かに共通部分をとれば{c}は、現れますが。それもOの元としていいのですか??もしかして根本的に考え方を異にしてるのならすいません。

補足日時:2002/05/31 12:18
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