人生のプチ美学を教えてください!!

前にサルの脳内神経細胞で電気パルスが反応すると聞きました。
ホントにサルなんかの脳で電気パルスは反応するのでしょうか?
例えば、「完全なヒト」・「サルの顔」・「ヒトの顔の輪郭」・「手のイラスト」を見せたら電気パルスは反応するのでしょうか?

そもそもサルの側頭葉TE野の顔細胞ってどんな働きをするんですか?

教えてください。
宜しくお願いします。

A 回答 (1件)

こんにちは。


度々お邪魔します。
ずいぶんと熱心に調べておられますね。私も、このような脳の話題が大好きです。

>前にサルの脳内神経細胞で電気パルスが反応すると聞きました。
>ホントにサルなんかの脳で電気パルスは反応するのでしょうか?

我々動物の神経細胞といいますのは、入力信号に対して「神経インパルス(電位信号)」を発生させ、それを伝達するのが基本的な構造であり、そもそもの役割です。ですから「電気パルス」といいますのはこの「神経インパルス」のことでありまして、全ての動物の神経細胞において、「反応」とはこの「インパルスの発生」を指します。

>そもそもサルの側頭葉TE野の顔細胞ってどんな働きをするんですか?

「顔細胞」といいますのは与えられた視覚情報の中で「顔の特徴」を持つ図形にだけ反応する細胞です。「TE野」といいますのは視覚情報を知覚処理する「大脳皮質・視覚野」のやや上層に当たり、多くの哺乳動物でその構造は我々人間と同じです。「顔細胞」といいますのはここで発見されました。

無作為に入力される視覚情報に対して知覚処理を行う視覚野には、特定の図形パターンに「選択的反応特性」を持つ「コラム(細胞集団)」が無数に配列されています。「選択的反応特性」といいますのは、入力された視覚情報の中に「自分の受け持ちの図形パターン」があるときにだけ反応をするということです。
それぞれのコラムは「専用コラム」でありまして、例えば「縦線」「横線」「右45度」「左30度」といった、それぞれの受け持ちがたいへん細かく決められています。ですから、コラムが反応するということは視覚情報の中にその図形があるということでありまして、認知作業を行う視覚連合野に送られるのはその結果であります。そして、これを「知覚処理」といい、視覚情報といいますのは視覚野コラムの無数の種類の反応特性によって篩いに掛けられ、幾つかのパーツに分割されます。ですから、このTE野の「顔細胞」といいますのは、「顔の特徴」を持つ図形に対して選択的反応特性を示す「知覚処理機能」ということになります。

最初に見付かったのは「手細胞」だったということです。
哺乳動物の視覚野コラムがこのような選択的反応特性を持つことは早くから確かめられていました。1960年代の話ですが、ある学者さんがこの反応を調べるためにサルのTE野におけるインパルスの発生を測定しながら様々なパターンの図形を見せていましたら、偶然ではありますが「手の形」に反応する細胞が見付かりました。続いて「顔細胞」が発見され、現在では図形パターンだけではなく、「特定の動作」に反応する「ミラー細胞(動作細胞)」なんてのも見付かっています。

>例えば、「完全なヒト」・「サルの顔」・「ヒトの顔の輪郭」・「手のイラスト」を見せたら電気パルスは反応するのでしょうか?

「手細胞」の発見に対して行なわれた追試実験の結果によりますと、「手のイラスト」を抽象化してゆきますと反応は発生し難くなったということであります。ですから、一連の反応特性といいますのは比較的細密な判定を行なっていることになりますが、このことは既に視覚野で特定されていた他のコラムにも言えることであまして、この厳格さといいますのは視覚野における反応特性の共通する特徴ということになると思います。ですから、サルはやはり人間の顔よりもサルの顔の方が反応しやすいわけです。果たして、昔テレビで女優の「あき武城」がサルを誘惑しようとしましたが失敗に終わっています。

ネットで検索なさるならば「手ニューロン」「顔ニューロン」の方が一般的でヒットしやすいと思います。
質問者さんは今後も情報を収集なさいますでしょうが、気を付けて頂きたいのは、手・顔・ミラーニューロンという立て続けの発見はたいへんセンセーショナルなものでありましたから、話題だけは先行していますが、まだ様々な論議に決着が付いていないということであります。
例えば、そのようなものがあるならば、他にもおばあちゃんに反応する「おばあちゃんニューロン」や「黄色いフォルックスワーゲン・ニューロン」というのがあって良いのではないか。では、ならば視覚野の機能局在はというのはいったい何処まで細分化されているのか。更に誤解を招きやすのは「手ニューロン」「顔細胞」などといいますと、あたかも細胞単位で反応特性を持つように思われてしまうといったことです。
従来の認識でいいますならば、情報といいますのは並列信号なのですから、ひとつの細胞がそれに対して結果を判定することでできないはずです。にも拘わらす、専門の学者さんたちの議論はこのような問題を逆に煽っているかのようです。このように、まだ未解決のため、一部の情報が混乱していますので、質問者さんも気を付けて下さい。
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この回答へのお礼

ホントにいつもありがとうございます。

「手ニューロン」「顔ニューロン」で調べてみようと思います!
詳しく教えて頂きありがとうございます。

お礼日時:2007/07/09 23:48

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