『結核をうつされたのですが損害請求はできるのでしょうか』
 上司が結核を発病しました。そいつは以前から結核に感染したことを知っていましたが、そのまま7ヶ月間も会社に来ていました。
 健康診断で結核菌をまき散らしていたことが発覚。社員全員の健康診断が行われ、私も結核に感染していることが判明しました。医者の話によると、今回の件で感染させられた可能性が大とのこと。それで私は結核が発症しないように半年間医者の治療(予防内服)を受けました。
 私は、上司に対して、かかった医療費や慰謝料の請求をできるのでしょうか。

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A 回答 (4件)

お返事が遅れました。

法的な問題を含んでいるので、回答が大変難しいのです。
予防内服だけで、損害の発生といえるかどうかについてですが、損害というのは、費用の問題、病院への受診で仕事に出た影響、精神的な苦痛、もし薬の副作用が出ればその問題、などに分けられると思います。感染が、まったくなければこのような問題は生じなかったわけですから、損害といえなくはないと思いますが、法律的な問題として損害の発生といえるかどうかについては、私には回答できません。
次に、感染を受けたかどうかを立証できるかどうかという問題ですが、まず感染源となる人が近くにいて、排菌している期間に、接触があったことが前提条件です。個人のレベルで、その期間に感染が成立したかどうかを調べるのは実は大変難しいと思います。仮に、排菌していた相手と接触があった前後で、ツベルクリン反応検査を実施していて、それが陽転したとか、非常に強い反応になったということが確認できたとしても、その特定の相手からの感染であるとは断言できないわけです。前回もお書きしましたが、感染を受けたと思われる集団で、明らかなツベルクリン反応の正方向への変位が認められれば、近くに他の感染源がいないという条件で、その人から感染を受けたということを強く疑うことはできます。
相手の故意または過失を証明できるかという問題ですが、もっとも問題にされるのは、相手が自分の病気をどのように認識していたかということだと思います。再燃し排菌が証明されていれば、病院や保健所からそれなりの指導を受けると思いますので、咳が続いている状態でその感染性を認識できなかったことが、故意や過失といえるかどうかは難しい問題です。ただの風邪が長引いているだけという認識なら、少なくとも故意ではないわけですから、今まで結核の再燃を繰り返してきたことで、どの程度の注意義務を求めることができるのか、という問題になります。残念ながら、これも私には回答できません。
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この回答へのお礼

blackleon先生、本当にありがとうございました。
先生を困らせたみたいで、恐縮しております。

排菌している期間に接触したことは事実ですが、その直前にツベルクリン反応を調べるハズもなく、正方向に変位したとは私も証明できません。
本人の意識についても、被害者側が加害者側の故意または過失を証明しないといけないわけですから、これも非常に難しいことも認識しております。

でも、私もどうしても納得いきませんので、連休明けに弁護士と相談することになりました。
blackleon先生のような内科医にご判断いただいたことで、とても心強くなりました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2001/05/05 03:14

質問の趣旨からは離れますが、法律的なことは、難しいので、医学的に問題と思われることについて、述べたいと思います。


まず、上司が結核の発症を繰り返している点です。この発症が、不十分な治療の結果だとすれば、耐性菌による結核症を引き起こしている可能性があると思われます。前回、5ヶ月間の治療を行い、その後どのくらいの期間で発症したかはわかりませんが、通常、5ヶ月間でもきちんとした感受性のある薬剤を、3-4種類服用すれば、そう簡単に再燃することはないと思うのです。ちゃんと服薬が守られていたのかどうかがまず問題です。耐性菌による結核を発症した場合には、本来使用すべき効果の強い薬剤が使えなくなりますから、より効果が弱く副作用の強い薬を使わなければなりません。当然、治療期間も長くなりますし、完全にコントロールが出来なければ、再燃を繰り返し、その都度薬剤は効きにくくなるし、肺機能は落ちてゆきます。
そのような、耐性菌感染による集団感染が発生すると、社会的には大変大きな影響がでることは言うまでもありません。
結核感染の起こり易さの判定は、喀痰中の結核菌の量と咳の強さによって決まります。結核を発症しても、喀痰の中に菌がでなければ、人にうつすことはありませんし、排菌があっても、咳がまったくでなければ人にうつす可能性は著しく低くなります。上司が周囲に結核を感染させたかどうかの、可能性はまずこういったことを評価することから始まります。
結核の予防投薬を行ったとのことですが、感染の可能性があるというのはツベルクリン反応の検査を行ったのでしょうか。日本ではBCG接種を行っていますから、この反応が陽性にでても必ずしも結核の感染を意味しません。よほど強い反応がでたとしても、それだけで、それが今回上司によってうつされたものであるという根拠にはなりません。集団感染が成立したかどうかは、感染を受ける可能性のある集団内で、ツベルクリン反応の検査を行って、その分布が、一般の同世代の分布から(発赤径が大きい方に)有意に離れていることを証明しなければなりません。そのようなことは会社の中で行われていますか。各人がばらばらに病院を受診して、予防投薬だけを受け、感染の根拠となるべきツベルクリン反応の結果も一元的に集約されていないなら、このような検討は無理になります。重大な集団感染が発生したと思われるときには、会社内に対策委員会を作って、保健所や病院と協力しながら感染の実体を明らかにしなければなりません。
こういったことがまず先決問題であり、感染による被害に対して損害賠償を求めることができるかどうかは、その後の問題だと思います。発病者がでれば、菌の遺伝子検索で同じ菌かどうかを判断する方法はありますが、発病者がでず、感染の集団的な実体が明らかにされていなければ、そもそも訴えるということ自体の根拠を問われますから。仮にこのようなことが明らかにされていたとしても、ただ感染が成立しただけで、発病しなかった場合、それが傷害に当たるかどうか、そのような判例があるのかどうか私は知りませんが、法律の専門家の判断になると思います。
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この回答へのお礼

先生、何度も目を通していただいて、心から感謝いたします。
詳細にこの場で状況を述べるのは、プライバシーの問題もあって、適切ではないと思うのですが、ぜひ先生に聞いてもらいたいことがあります。

服薬ですが、初めてのときはINHで“固まった”そうです。2回目のときの薬は何か聞いていません。そして、3回目の服薬はINHとリファンピシンでした。これが途中で中断したものです。昨年8月に隔離されたときは、“確かに”私に「リファンピシン耐性菌になった」と言いました。だがこれは、後日、耐性菌ではなかったと撤回されました。
この時点で、保健所が結核予防法に基づく処置をしております。本人は約2ヶ月入院です。会社の人たちは保健所の指示で胸部レントゲンをとりました。発症者はありませんでした。私は席も隣など、公私にわたって極めて濃厚に接触していたので、ツベルクリン検査を受けたところ、二重発赤の強陽性でした。
確かに先生のおっしゃるように、今回感染したとは必ずしも判断できないのですが、結核専門医に「(接触具合から考えて)今回感染したと考えて予防内服した方がいいだろう(INH100mg/day)」ということになりました。残念ながら、私は29歳以上だったので、結核予防法の適用を受けず自費でしました。
言い忘れましたが、患者が隔離されたときの診断は「ガフキー号数3、咳期間7ヶ月、重要度3×7=21」でした。

私が聞きたかったことは、まさにblackleon先生がおっしゃっていることで、
・発症もせず、予防内服を受けただけで損害の発生と言えるのか?
・発症しなければRFLPもできないのに、これで患者から感染受けたと言えるのか?
・相手の故意または過失を証明できるのか?
の3点です。
私が納得いかないのもここにあります。発症しないように予防内服をしたり、検査を受けたりしているのに、発症しなければ何も損害が出てないと判断されるのが。

私の主治医からも「感染したからって訴えたのなんて聞いたことがない」と言われました。私は泣き寝入りしないといけないのでしょうか。

お礼日時:2001/04/29 04:49

もうだいぶ時間が経っていますが、まだ締め切られていないので少し気になる点を記載したいと思います。


結核の感染と発病は全然異なるものです。結核に感染したから、すぐに他人に感染させるという事はありません。感染後、数ヶ月の時間を経て、発病に至る事がありますが、この時点で、喀痰中に結核菌の排出があり、咳をしている場合に他人に感染させる危険が高くなるのです。したがって、上司がいつ感染し、いつ発病したかということが非常に重要です。発病して、感染させる危険がありながら、会社にくる事は論外ですが、ただ感染したという状態だけでは、人に対する感染性はありません。それは、一月時点でのyayokoさんが人に結核を感染させる心配が無いのと同じ事です。発病したという事になれば、それは病院で検査を受けた結果、診断を受けたということですから、その後の治療方針については医師や保険所から指導があるはずです。結核予防法という法律では、結核を診断した医師は二日以内に保険所に届け出をしなければならない事になっています。ですから、通常結核の発病を診断され、人に感染させる可能性のある人が、そのような指導を無視して、会社に通勤を続ける事は、普通は無理なことではないでしょうか。つまり、発病していながら、それに気がつかない時期(専門的にはpatient's delayといいます)、もしくは病院に受診したが医師が診断に時間を要してしまった(doctor's delayといいます)、その時期に、不幸にして周囲の人に感染させてしまったという事なのではないでしょうか。もしそうだとすると、上司には周囲に結核を感染させる危険性に対する認識が無かった事になりますから、傷害罪という事にはならないと思います。集団感染が疑われる場合は、当然発病予防の観点から、化学予防(予防内服)が行われます。しかし、上司も誰かから、結核を感染させられたのです。結核対策においては、感染源になった人に対する人権問題がしばしば発生する事がありますが、これは大変不幸な事だと思います。

私の事実認識に誤認がある場合はお許し下さい。発病していながら、そして人に感染させる可能性を認識していながら、医師や保健所の指導を無視して、会社への通勤を続けていたのだとすれば、傷害罪が適用される可能性はあるかもしれません(私は法律の専門家ではありませんので詳しくはわかりません)。
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この回答へのお礼

本当に詳しいご説明をいただきまして、ありがとうございました。たいへん勉強になりました。

その人は、34歳の頃初めて発病、44歳で再燃、さらに一昨年49歳のときに再々燃しました。そのとき(49歳のとき)、医師の投薬をうけていたのですが、5ヶ月くらいで医師の判断をあおがないのに服薬を中断。それで今回の発病に至ったわけです。

これでも、この人は不幸にして結核に感染発病したと言えるのでしょうか?うつされた私は発病こそしていませんが、(だって発病しないように予防内服していたわけですから(笑))、私は泣き寝入りなのでしょうか。

blackoeonさん、私ももう少し自分でも考えてみます。ありがとうございました。

お礼日時:2001/04/25 05:42

上司の感染症であることを承知していながら出勤するという行為が、実際に感染者を出したということですネ。


立派な傷害罪です。
過去にHIV陽性の歯科医が患者にわざと感染させて問題になったことがあったように記憶しておりますが、病名は異なっても、同様のことといえるでしょう。
さらには、上司のさらに上司がそれを知っていたかどうかも問題ですネ。もし、承知の上であったとすれば、共謀していたことになります。
仮に知らなかったことであっても、使用者責任を問える可能性もありますネ。
結核菌については遺伝子解析によって、同じ菌株であるかどうかを判定することも可能ですから、証拠も揃えることができます。
もめるようであれば、労働基準局或いはマスコミへに対して訴えるということを示してもよいかもしれません。
以上kawakawaでした
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この回答へのお礼

kawakawaさん、ありがとうございました。私もHIVなら犯罪として大騒ぎするのに、日本は結核に対して寛容過ぎるのではないかと不満に感じてました。
結核の専門医にも同様のことを聞いてみたのですが、日本で結核をうつされたからといって訴訟した例は知らないと言われ、がっくりきていたんです。
私は何も悪いことをしてないのに、何で感染させられないのいけないの?と悩みました。確かに病院にかかった費用は数万円とわずかなものですが、その上司の不法行為(になるかどうかはわかりませんが)だけは許せないのです。
心強い助言をありがとうございました。

お礼日時:2001/01/24 14:24

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