こんにちは
昨日、差動増幅回路の件で質問しましたが、(http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3227281.html)
回答者様方からの返答をもとい、再度挑戦しましたら
+端子からGNDの間にある200kΩを抜いたらキチンとシミュレーション通りの結果が出ました。
ただ抵抗を一つ抜いたので本やネットに載っている標準の差動増幅回路とは違うので個人的には、これで良いのかなぁと迷っています。
無論正確にどうして抜いたらシミュレーション通りに出るのか説明できたら問題ありませんが、どうも正確な答えがわかりません。
今現在図書館にある本で調べていますが、その事については触れていなくて少々困っています。
個人的な見解としては、+端子の入力部から入ってくる電圧の殆どが+端子とGNDの間にある抵抗(自分の回路は200kΩの抵抗を使用しています)によって吸収されているからだと思いますがこれであっていますか?
No.1
- 回答日時:
最初の質問では回路が分からなかったのですが、ここ(
http://www.national.com/JPN/ds/LM/LMV358.pdf)のPDFファイル14ページの FIGURE17 のような回路でしょうか。これはOPアンプを単電源で使う場合の差動増幅回路ですが、非反転入力(+) に 電源電圧の半分のバイアス電圧を加えておかないと、正しい動作はしないはずです。Falcion さんは、R4を V+/2(電源電圧の半分)でなく、GND(0V)に接続しているようですが、そうすると非反転入力の電位は0Vとなり、この状態では、V2にマイナス側の信号が来たときにちゃんと動作しません(V2の信号が+側に来たときだけ差動動作となり、-側に来たときには、V1の信号だけの非反転増幅回路として動作する)。実験の回路では、下図のように、R1 と R3 の前にカップリングコンデンサは入っていますか?
カップリングコンデンサが入っている状態で R4 を取ってしまうと、非反転入力のバイアス電流の供給元がなくなってしまい、非反転入力の電位が定まりません(0VかV+に張り付いてしまう)。反転入力のほうは R2 を介してバイアス電流が供給されるので電位は定まっています。FIGURE17 は原理回路なので周辺回路は書かれていませんが、周辺回路まで書くと下図のようになると思います。
┌── R2 ─┐
│ V+ │
│┏┷━━┓│
V1 ─ C1 ─ R1 ─┴┨- ┠┴─ C3 ─ Vout
V2 ─ C2 ─ R3 ─┬┨+ ┃
│┗┯━━┛
R4 ┷ 0V
│
┌─┼─ R5 ─ V+
C4 R6
└─┤
┷ 0V
この回答への補足
はい・・・そんな感じですが+端子の方にはバイアス電圧はかけてません。
教科書やネットでは、そう載っていなかったので・・・見よう見まねでやったのが間違いでした。
┌── R2 ─┐
│ V+ │
│┏┷━━┓│
V1 ─ ─ R1 ─┴┨- ┠┴─ ─ Vout
V2 ─ ─ R3 ─┬┨+ ┃
┗┯━━┛
┷ 0V
こんな感じで本来R4が存在してGNDに接続されるんですが
なぜかその部分を抜いたら計算通りの数値(+約7VのDCオフセット)がオシロスコープに表示されます。
コンデンサ等は一切使用してません。
しかしDCオフセットがあるので、ハイパスフィルターを出力部に付けようかと考えていました。
No.2
- 回答日時:
バイアス電圧ばかりに気を取られていましたが、そもそも、この回路(↓)は差動増幅器になりません。
┌── R2 ─┐
│ V+ │
│┏┷━━┓│
V1 ─ ─ R1 ─┴┨- ┠┴─ ─ Vout
V2 ─ ─ R3 ─┬┨+ ┃
┗┯━━┛
┷ 0V
この回路の出力電圧 Vout は次式のようになります。
Vout = ( 1 + R2/R1 )*V2 - R2/R1*V1
= ( 1 + R2/R1 )*{ V2 - R2/( R1 + R2 )*V1 }
Vout が V2 - V1 に比例するのが差動増幅器です(この関係にあれば、V1 とV2 に重畳されているコモンノイズがキャンセルされる)。しかし、上式のV1の係数 R2/( R1 + R2 ) を 1 にするためには、R1 = 0 か R2 →∞ にしなければなりません。そのとき、( 1 + R2/R1 ) → ∞ となってしまいますので、 現実には R2/( R1 + R2 ) を 1とすることはできません。
一方、R4 が入っている本来の差動増幅回路(ANo.1の図)では
Vout = ( 1 + R2/R1 )/( 1 + R3/R4 )*V2 - ( R2/R1 )*V1
となります。Vout が V2 - V1 に比例するようにするには、R2/R1 = R3/R4 = 1 とする以外に解はありません。このとき
Vout = ( 1 + 1 )/( 1 + 1 )*V2 - 1*V1 = V2 - V1
となります。
つまり、R1 = R3 = 3.3kΩ、R2 = R4 = 100kΩとした場合、
Vout = ( 1 +100/3.3 )/( 1 + 3.3/100 )*V2 - ( 100/3.3 )*V1
= 30.3*V2 - 3.03*V1
なので、この回路もやはり差動増幅器になりません。
R2/R1 = R3/R4 = 1 とした以下の図が正しい差動増幅回路だと思います(入力インピーダンスを大きくするために抵抗は 100kΩとしました)。
┌─ 100k ─┐
│ V+ │
│┏┷━━┓│
V1 ─ C1 ─ 100k ┴┨- ┠┴─ C3 ─ Vout
V2 ─ C2 ─ 100k ┬┨+ ┃
│┗┯━━┛
100k ┷ 0V
│
┌─┼─ 10k ─ V+
C4 10k
└─┤
┷ 0V
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
ANo.2 の文章に致命的な間違いがありました。
部分修正すると分かりにくいので全文書き換えます。バイアス電圧ばかりに気を取られていましたが、そもそも、この回路(↓)は差動増幅器になりません。
┌── R2 ─┐
│ V+ │
│┏┷━━┓│
V1 ─ ─ R1 ─┴┨- ┠┴─ ─ Vout
V2 ─ ─ R3 ─┬┨+ ┃
┗┯━━┛
┷ 0V
この回路の出力電圧 Vout は次式のようになります。
Vout = ( 1 + R2/R1 )*V2 - R2/R1*V1
= ( 1 + R2/R1 )*{ V2 - R2/( R1 + R2 )*V1 }
Vout が V2 - V1 に比例するのが差動増幅器です(この関係にあれば、V1 とV2 に重畳されているコモンモードノイズがキャンセルされる)。しかし、上式のV1の係数 R2/( R1 + R2 ) を 1 にするためには、R1 = 0 か R2 →∞ にしなければなりません。そのとき、( 1 + R2/R1 ) → ∞ となってしまいますので、 現実には R2/( R1 + R2 ) を 1とすることはできません。
一方、R4 が入っている本来の差動増幅回路(↓)では
┌── R2 ─┐
│ V+ │
│┏┷━━┓│
V1 ─ C1 ─ R1 ─┴┨- ┠┴─ C3 ─ Vout
V2 ─ C2 ─ R3 ─┬┨+ ┃
│┗┯━━┛
R4 ┷ 0V
│
┌─┼─ R5 ─ V+
C4 R6
└─┤
┷ 0V
Vout = ( 1 + R2/R1 )/( 1 + R3/R4 )*V2 - ( R2/R1 )*V1
= -R2/R1*{ V1 - ( 1 + R1/R2 )/( 1 + R3/R4 )*V2 }
となります。Vout が V2 - V1 に比例するようにするには、R1/R2 = R3/R4 としなければなりません。R1 = R3 = 3.3kΩ、R2 = R4 = 100kΩとした場合には
Vout = -100/3.3*( V1 - V2 ) = 30.303*( V2 - V1 )
と、利得30.3倍の差動増幅器になります。
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