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植物学に詳しい方にお尋ねします。木を夜に剪定しても樹勢に悪影響はないのでしょうか。

A 回答 (1件)

夜に剪定することの悪影響を考えてみましょう。

あくまで仮説ですよ、想定できる影響、ということです。

1.<仮説>夜は枝葉に養分が集中するので、夜に枝葉をはらうと影響が大きい。
 植物が光合成で養分を作るのは、明るい昼。そして、光合成が行われるのは緑の部分、つまり、葉。ということで、枝葉に養分がたくさんあるのは昼で、夜には光合成が行われないので相対的にそれをほかの部位に転流させている率が増加します。仮に「物流」が一定の速度で行われても「生産」にむらがあれば生産力の低いときに物不足は生じるでしょう。ですから、この観点からは、昼に剪定する方が悪影響は出るでしょう。もっとも、生産のスピードと転流のスピードのバランスによってはこの仮説は崩れますが。

つまり、「生産」より「物流」のスピードが遅ければ「夕方」に最大の「生産物」が枝葉末節に存在することになるわけで。「ロジスティックさん、はやくもっていってよ!」という状況があるのなら、夜の前半には枝葉に養分が滞っていることになり、剪定のリスクは高い、ということになるわけです。しかし、エネルギーの消費の低い植物体内でエネルギー不足が「剪定」ごときで生じるとは考えにくいと思います。剪定の影響は蓄積の低下よりも、生産性の低下と、修復のためのコストと考えられるからです。そしてこの両者においては、剪定の時間帯が影響するとは考えがたいです。

2.<仮説>夜は樹液の移動が盛んなので、剪定を行うと樹勢を損なう。
 樹液を流す力にはいくつかあります。一つは、根が水を吸い上げる根圧。これは生理的に制御されているでしょうから昼夜でどう変わるかは推測が難しいです。そして、毛管現象。細い管に入った水は上に吸い上げられるという物理現象。温度の影響はあるでしょうが、昼夜でさほど変わるとは思えません。次に蒸散。葉っぱが水を蒸発させるので不足した水を下から吸い上げるのです。しかし、蒸散は昼に盛んになることが知られています。光合成に必要な二酸化炭素を吸うために葉が気孔を開くためです。そしてもちろん、光合成には水も欠かせません。ということで、この説を受け入れるにはかなり無理を感じます。昼の方が水は動くのです。

3.<仮説>人間は昼行性の動物なので、夜間の活動は活性、精度ともに低下する。
 ほとんどのほ乳類は網膜の裏にタペタムという一種の反射板を持っていて、夜の限られた光の中で視力を維持しています。人間にはこれがありません。夜間にヘッドライトに照らされたネコやイヌは目が光りますが、人間の目は光らない。我々人間は夜には間違いなく作業効率が落ちるのです。なにしろ、夜目が利かない。

 木を夜に剪定して与える最大の影響は、この人為的なサービス低下だと思われます。伐るべきでない枝を伐ってしまったり。そしてそして、近所迷惑だったり(人はその夜に弱い特性により、夜は寝ています)。
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この回答へのお礼

難しい問題にお答え頂きありがとうございます。剪定時間の影響については、はっきりとした事はいえないが、そうだとすれば人間にとってやりやすい昼間にやった方がいいということですね。

お礼日時:2007/11/29 23:52

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