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A 回答 (16件中11~16件)
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No.6
- 回答日時:
道路網を建設する知識の必要性にきがつかなかったのと、移動手段の影響もあるのではとおもいます。
ローマの偉大さはその道路網の建設があります。
始皇帝も車軸幅の統一により迅速な移動手段を確立しました。
北方民族は大抵未開発の社会で道路を持たず、自然の道路に頼っていたのと、馬の利用に優れていたので、ジンギスカンの広い国土の帝国も可能でした。
欧州は人口も比較的に多く、都市国家的発達が先に発達していきましたから各地の独立意識が強く、かなりの武力的優位がなければ統一国家の建設が困難だったのではないかと思います。
自然の大河が交通を妨げていたことも無縁といえないと思います。
また統一を図る程の人物が出現していなかったのも原因でしょう。
都市国家的発達が先行し、互いに一方が他方を凌駕するほどの武力的優位を持ち得ず、そして地理的障害があり、統一を図る人物の出現がなかったためと解釈いたしました。
都市国家的発達が先行したことは、ANo.8さんのそこそこの規模でも海外交易による利益を享受しやすかったことと併せて、お陰さまでよりよく理解できます。また、他の2点も先の方たちが挙げられており、主要な要因であることを改めて知ることができます。ありがとうございます。
ところで、前半の道路網についての記述ですが、私の理解力不足せいか、いまひとつ判然といたしません。人工の道路網を持たず馬の利用に優れた北方民族の方が大帝国を築きやすかったということでもないと思いますが、どのように理解したらよいでしょうか。
また、komesさんのお陰で改めて気付いたのですが、地理的障害について大河がありますが、中国にも大河がありますよね。欧州では大河が障害になり中国では障害にならなかった(あるいは、障害になるほどではなかった)のは何故なのでしょう。ANo.5さんが挙げられたように、欧州では大河が気候的境界と重なっていたからなのでしょうか。(この疑問はkomesさんだけに限った質問ではありませんが。)
頓珍漢な質問をしているようでしたら申し訳ないのですが、お手隙なときにでもお教えいただけたら嬉しく思います。
示唆に富んだご回答を頂きありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
日本が車社会になってから、まだ40年ほどしかたっていません。
それまでの、鉄道交通の時代以前の、徒歩中心であった時代が長く、世界史を理解するためには、徒歩交通の地理的な要素を常に頭においていなければなりません。Googleなどで見ていただければ、インドや中国は、山脈や砂漠海などで一つの世界を形成しています。(中国の中でも、四川省は独立した小世界ですね。中国史の中でも時々中央の支配を受けない独自の政権が出来ています。)
対して、ヨーロッパはモザイク状に分断されています。特に影響が大きいのは、アルプス山脈。
イタリアなどの南欧と北の部分を大きく区切っています。
また、イベリア半島(スペイン・ポルトガル)もピレネー山脈によってフランスと切り離され、全く独立した世界を作っています。
このような地形を背景に、ローマ帝国が誕生し、その国土防衛上の理由から、ライン川とドナウ川を国境として数百年間人工的な文化境界を維持したために、このローマ帝国の国境で住民の意識が全く異なった世界が形成されました。(ライン川より東・ドナウ川より北では、気候が違いすぎてローマ的生活はほとんど不可能です。)
徒歩交通時代の地理的障害と気候の差異から欧州各地で異なる世界が生まれ、そのことが統一を阻害していた(あるいは、統一するという発想自体を阻んでいた)と理解しました。
ANo.3さんやANo.4さんの周辺に文明の拠点が多数あり、そこから常に影響を受け続けていたとのご見解と併せて読ませていただくことで、立体的に捉えることができました。ありがとうございます。
実は、この疑問は知人との間で「欧州では統一王朝が生まれなかったことから地理的障害が大きかったといえるのではないか」というやりとりから派生したものであります。確かに地図などで見ると欧州の方がいろいろと自然の障害があり互いの行き来は難しかっただろうなという気がします。しかし、客観的に地形から往来の難しさを比較するにはどうしたらよいか分からないでいました。そこで、逆に、欧州に統一王朝ができなかった要因の大きなものに地理的障害があれば、先の考えも裏づけできるのではないかと思ったことが、今回の質問に至ったきっかけです。(もちろん、この疑問自体にも興味があるのですが。)
sudacyuさんからのご回答で地理的障害を挙げてくださったことでひとつの裏づけになるように思います。(無論、統治限界の話や周囲に影響を与えるような文明が存在していたことなど、他の要因の分だけ割り引いて考えなければなりませんが。)
また、四川省の例を挙げてくださったことでよりグローバルな視点で理解することができました。世界の他の地域でも探してみたいと思います。
有用なご見解を示してくださり大変ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
中国においては、文明の拠点がひとつだけであったのに対しヨーロッパには周辺に多数の拠点があった事が最大の理由だと思います。
中国における文明の拠点は、黄河中流を中心としたひとつだけです。(上流地区にも見つかっていますが、途絶えてしまったようです)
そのため、文化の中心は1つだけであり、文明の中心とその周辺諸国という図式が成立し、中心となる文明を中心とした国家が形成されていったと考えてよいと思います。
それに対しヨーロッパ社会は、オリエント共に密接な関係にあり、各地に文明の中心が生まれました。
エジプト、バビロニアだけでなく、エーゲ海のクレタ島、アッシリア、などなどです。
これらの文明が、競合することで、新たな文化を取り入れ文明どうしが競い合う事が続き、文明の統合は起こりませんでした。
ローマ帝国にしても、ギリシャ地区ではギリシャ系が、エジプトにおいてもエジプト系が優勢でした。
さらにローマ帝国の東には、パルチアやササン朝といったローマ帝国に劣らない文明国家が存在し、ローマとの文明の競争をしていました。
そのため、ヨーロッパは、多種多様の文化の中心があったため、併合地が特定の文化に統一される事がなく、多様の王朝が成立する事になります。
欧州には周辺に文明の拠点が多数あったためとのご見解、なるほどと思いました。ANo.3さんのご回答と併せて読ませていただくことで、より良く理解することができました。ありがとうございます。
このご見解を発展させると、周囲に対抗できる文明が無い地域では統一がしやすいということかと思われ、インドが統一できたことも頷けるように思います。(また、インドシナ地域は統一王朝は無かったかと思いますが、この地域が中国とインド両文明からの影響を受けていたことを考えると、この点は欧州と似ていたのかな、などと想像しております。)
お示しいただいたお考えが他の地域でも適用できるものか確かめてみたいと思います。
貴重なご見解を頂き、どうもありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
地理的要因が大きいと思われます。
ヨーロッパの地図を見ると、バルト海・地中海・黒海・大西洋に
挟まれています。
特に、地中海は、同じように海に面した中国やインドと比べ
対岸には古代文明発祥の地や高度な技術を持っていたアラブ社会などが
存在しイタリア・ギリシャは常にそこからの刺激を受けました。
スペインやポルトガルも地中海からの刺激を受けつつ、後に
大西洋からの刺激を受けます。
フランス、イギリス、オランダは大西洋からの刺激を受けつつ
結局、スペインやポルトガル同様この大海原に出て行きますね。
ドイツ、ポーランド、ロシアは先の国に比べ、東からの大陸から
刺激を受けます。
つまり、同じ陸地に生まれたこれらの国々は、常に外側からの
多種多様な影響下にあったため、自分たちも多種多様な文化や言語
宗教、価値観、自我を持つことになったと思われます。
もちろん、他にも理由はあるでしょうが
中国・インド・北米のようなおおらかなな海岸線と大きな海に
面しているのに比べ
ヨーロッパの海岸線は、非常に入りくんだ海岸線と原始的な技術でも
渡航できる海に面している事が、大きな理由ではないでしょうか。
地理的要因についての説を興味深く拝見しました。
一言で言いますと、欧州には、周囲に刺激を与えるような文明社会が存在して常にその影響を受けており文化的に同質になれなかったため、と理解しました。なるほど、ANo.4さんのご回答と合わせて読ませていただくと、この点での中国との差がはっきりしてきますね。
ありがとうございます。
ところで、多分私が知らないだけだと思うのですが、ご回答いただいた中でいくつか分からないところがあります。
1つは、スペインやポルトガル、フランス、イギリス、オランダが大西洋から刺激を受けたとのことですが、大西洋からの刺激とはどの文明(あるいは、どの国)からの刺激なのでしょうか? 地中海のように頻繁に船が行き交う海からの刺激というのは分かるような気がするのですが、大西洋の場合それほどの交流があったのでしょうか?
もう1つは、海岸線での比較で欧州大陸の海岸線は原始的な技術でも渡航に適していたからとのことですが、そのことは逆に統一に有利に働くように思うのですが、いかがなものでしょうか?
私が変な考え違いをしていたら恐縮ですが、お暇なときにでもお教えいただけたら嬉しく思います。
ご投稿ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
ざっと考えて 4っつ
1:始皇帝が天才だった
2:中国は統一されていたという幻想とその幻想に基づく統治ノウハウの充実
3:ゲルマンが分割相続が原則だった
4:人口限界
1:始皇帝が天才だった
周の領域は現代の中国の州でいうと 二つ分くらい 約50万平方キロメートル
http://club.mapbar.com/bbs/dispbbs.jsp?forumID=1 …
50万平方キロメートルというと、現在のフランス(54万平方キロメートル)やイングランド(13万平方キロメートル)などと似たような数値です(桁として)
河南省:17万平方キロメートル
陝西省:22万平方キロメートル
現代のフランスやイングランドと同程度の面積が中世の王国とだいたい同じと考えると、周時代までの中国の王国もだいたい同じような面積で、その程度が人力・馬力で移動できる時代の統治領域限界だったのかもしれません。
で、始皇帝がいなければ、戦国の七雄がそのまま独立王国となっていたのを、天才始皇帝が合体させてしまった。
2:中国は統一されていたという幻想とその幻想に基づく統治ノウハウの充実
で、一度統一されたという事実があると、やればできるよねという気持ちが後世の人々にも芽生えて、できるようになった。
また、漢はさておき、その後は三国時代、南北朝そして統一した隋唐にしても安史の乱以降は、戦国の七雄と同様な地方割拠状態だったが、歴史書としては統一していたことにしています。これが統一されていたという幻想。
幻想を元に、統治ノウハウがたまってきた。それが元以降の統一王朝を作らせた。
3:ゲルマンが分割相続が原則だった
ゲルマンには分割相続がありました。フランク王国は現在のドイツ フランス イタリアをまとめたのに、分割されてしまいます。中国には分割相続がないらしく、その代わりに新王朝が成立すると、凄惨な部下殺しや一族内での内訌が生じています。
4:人口限界
あるいは、人力で移動している段階では、5千万人くらいが統治限界だったのかもしれません。古代ローマ帝国と漢帝国が人口4千万から5千万が最大値でした。古代ペルシャもアレキサンダーと戦った軍隊の数、ガウガメラの戦いで最大25万程度ですので、人口的には古代ローマとどっこいだったと思われます。
面白い見方ですね。
大別しますと、1つには、統治領域限界と人口限界という2つの障壁により欧州全土を統一することができなかった(中国の場合は稀有な人物による1つの障壁越えだけで統一ができた)こと、もう1つには、欧州には分割相続という統一と逆行する力が内在していた、ということと理解しました。
そして、第一の点を重視して考えますと、欧州には中国より多くの人間が住んでいたことと、始皇帝のような稀な人物が生まれるという偶然が起こらなかったことが最大の要因かと考えました。
この考え方が他の地域でも成り立つか調べてみたくなりました。
興味深い考えを示してくださり、大変ありがとうございました。
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No.1
- 回答日時:
トイトブルクの戦いでローマ帝国がゲルマン民族に大敗したのが理由です。
この頃ようやくゲルマン民族の記述が出てきますので、
それよりはるか昔のゲルマン民族のようすは分からないのではないでしょうか?
私的には狩猟、放牧民族で、冬季の戦闘にめっぽう強い、
戦闘能力に優れていた民族だと考えています。
早くより鉄器製造などの技術も入手していたと考えています。
アレクサンダーと言い、ローマ帝国と言い、地中海を中心に占領してはいますが、どうも北方民族は手強いようです。
早速のご回答をありがとうございます。
欧州大陸北部に軍事的に強力な民族がいたからと理解しました。
とすると、新たに2つの疑問が湧き起こります。
「なぜ欧州北部には南部の文明国に対抗できるほど強力な民族が存在したのか」
「なぜ欧州北部の民族は、南部の文明国を下し、欧州全土を統一することができなかったのか」(これについては、ANo.2さんのご回答を参考に考えると、欧州統一という概念が無かったり、分配相続というのが影響しているのかとも思われますが。)
いままで気づかなかった重要な見方を示してくださり、ありがとうございました。
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