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先代の名跡を受け継ぐことを「襲名」と言いますが、
なぜ、「名前」を「襲う」のでしょうか?

「襲う」を調べても、ほとんどが「攻めかかる」「のしかかる」等の解説ですが、その中に、「地位や名跡を継ぐ」もあります。

何点かある「意味」のなかで、「後を継ぐ」というのだけ、なんか突出してるように感じます。

「名を襲う」とは、どう理解すればいいんでしょう?
「襲う」に、そういう意味があるのだからから、素直に従え…でしょうか?

A 回答 (4件)

はじめまして。



だいたいの回答は出ていますが、少し補足します。

ご質問:
<先代の名跡を受け継ぐことを「襲名」と言いますが、なぜ、「名前」を「襲う」のでしょうか?>

1.「龍」は元々は「龍」が2つ並んだ「龍龍」が一語になった漢字でしたが、その片方が省略されたものです。

2.「龍龍」という漢字には、「めぐりかさなる」という意味があります。

3.これが「衣」と合わさって
「まきつけて着せる」→「重ねる」→「覆う」
と意味が転じていきました。

4.この漢字が「襲う」で使われるようになったのは、この「覆う」が「不意打ちをする」意味に転じたことから、その意味で使われるようになったのです。

5.「襲名」の「襲」は、「龍龍」の原義にある「めぐり重なって出会う」という「連なり」「つながり」「連続するもの」「継続するもの」に原点があります。

6.そこから、「襲」には「継ぐ」という意味があります。

7.つまり、「名を襲う」=「名を不意打ちにする」のではなく、
「名をめぐり合わせる」→「名をつなげる」→「名を継続させる」→「名を受け継ぐ」
という意味の流れで使われているのです。

8.なお、「龍龍+衣」の原義からいろいろな意味が派生し、そこから転じた類似の漢語は以下のようなものがあります。

(1)「巡る」→「つながる」→「継ぐ」→「受け継ぐ」という転意:「世襲」「襲名」
(2)「おそう」→「そのまま取る」という転意:「踏襲」
(3)「因る」→「前の通りに従う」という転意:「因襲」
(4)「おおう」→「かぶせる」→「隠しておく」という転意:「什襲」


以上ご参考までに。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

やはり、攻撃する意味は後からつけられたのですね。
詳しい回答、感謝します。

お礼日時:2008/03/30 21:12

「襲」自体に「かさね」という読みがありますよ。



衣服を重ね着して袖や裾に何色もの布の色を少しずつ見せる要領で、十二単(じゅうにひとえ)など時代装束のようなものには多く見られる着方です。
この色の重ね方の配色パターンや、布の表地と裏地の色の取り合わせのことを、「襲色目(かさねいろめ)」といって、季節や着る人の身分によって細かく分類されていました。

たとえば、表が白、裏地が赤の組み合わせを「桜襲ね」、表が朽葉、裏地が黄の組み合わせを「山吹襲ね」といって、ともに春の装いです。

現代では、和装の際の襟元の「飾り襟」や「半襟」に、このような服飾の美意識が生き残っています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

そのような読みがあるとは、調べが足りませんでした。
和装の世界で普通に使われているなら、その人たちからすれば簡単な質問だったかもしれませんね。
漢字の使われ方って おもしろいと、あらためて思いました。

お礼日時:2008/03/30 21:20

「襲」という漢字は部首の「衣」からも推測できるように、着る物に関係することばです。

つくりの部分の字は今は「龍」の字を当てていますが、本来龍を左右にふたつ並べた「トウ」という字で「重ね合わせる」の意となり、この語は元々「衣服のかさね着」の意味でした。昔は今のように暖房も大したものはありませんし、隙間風も吹きぬけた為、重ね着は一般的というか当たり前のことだったと思われます。重ねていくから派生して「受け継ぐ」の意となりました。「世襲」「踏襲」や質問の「襲名」もこれです。「襲名」とは「名を受け継ぐ」ということなのです。
「襲う(おそう)」は、今ではこちらの使い方のほうが一般的と思われている(あなたを含め)ふしがありますが、後発になります。多分「トウ」が「龍」と表記されるようになって、龍のイメージから派生してきたものと私自身は考えます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

もともとの漢字そのものが、今の字とは違ってた・・・のですか。
その字なら、「重ね合わせる」を連想されたかもしれませんね。

「龍」の字が付けられている「襲」は、いつ作られ、そして今の中国でも使われてるんでしょうか?
使われているとしたら、「攻めかかる」というような意味を持たされてるのでしょうか?


確かに「龍」が付くと猛々しいイメージになりますね。

お礼日時:2008/03/30 00:05

「襲」には「かさねる」よいう意味があります。


「名をかさねる」、つまり「すでにある名前に自分を重ねる」ということです。
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この回答へのお礼

早速、ありがとうございます!

「かさねる」…ですか。
「襲う」で調べても出ないワケですね。
漢字そのものの意味は、思ってもみない意味が含まれているものですね。

お礼日時:2008/03/29 23:33

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