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この俳句は水原秋桜子の俳句でだいたいの句意も表現技法もわかるのですが
「群青世界」って意味がよくわかりません
群青だけの意味ならわかるのですが
群青世界で何か意味は変わるものなのでしょうか?

ぜひ群青世界の意味を教えてください!


ちなみにノートに書いてあった群青の意味は
「鮮やかな青い滝を取り巻く、新緑の山」
でした。

A 回答 (4件)

はじめまして。



ご質問の句を拝読して、東山魁夷の世界がぱっと視覚的に浮かびました。

ご質問1:
<「群青世界」って意味がよくわかりません>

一言で言えば「深山」のことです。

日本の山奥を想像されるとイメージが浮かぶかもしれません。杉に囲まれた深い緑の山が連なる様です。

これが広葉樹だったら群青世界に相応しくありません。濃い緑色をした杉でこそこの深山の色「群青」を連想できるのです。

緑の木以外に何もないような奥深いひっそりと連なる山々の間を、突然沈黙を破って聞える滝の音。その轟音が、激しい水しぶきが、群青の山々の隅々までとどろき響き渡り、まるで山の緑を滝の澄み切った青が染めていくような、幻想的で壮大な様子を詠った歌です。

滝が象徴する「動」の世界と、深山が象徴する「静」の世界がひとつの「群青」という色に溶け込んだ、自然の調和の妙を「群青世界」という幻想的な表現で具現しているのです。


ご質問2:
<群青だけの意味ならわかるのですが群青世界で何か意味は変わるものなのでしょうか?>

群青は「滝の澄み切った青」、「深山の杉の木々の深い青」両方の色を表しています。

「世界」を添加することで、それぞれの「青」が溶け込んでひとつの風景を作り出している様子が伝わってきます。

その溶け込むという動作の積極的・能動的な「動」の働きを象徴するのが「滝」で、轟音や水しぶきに染まっていく受動的な「静」の働きを象徴するのが「山々」になるのです。

群青世界は、こうした「動」と「静」が不思議に調和し同居してる「深山の世界」を表した比喩表現と言えます。


以上ご参考までに。
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こんにちは。



詩歌ではしばしば言葉の意味よりも響きが優先されるので、辞書的な解釈を加えることには疑問を感じますが、一応国語のカテゴリへのご質問なので、敢えて細かい理屈を言うと、新緑の緑は翡翠やエメラルドなどに例えられることはありますが、群青とはかなり異なる色彩です。
群青(ウルトラマリン)とは深みを湛えた鮮やかな青色であり、時に紫を帯びることもあります。ですから海や湖沼など水回りの描写には適しますが、これを新緑の山に当てはめるのはかなり厳しいと思います。詩心ゼロの私としては、単純に滝壷周辺の川面の色の描写と考える方がしっくり来ますね。

ちなみに、群青色と聞いて私が真っ先に思い浮かべるのは、菊地渓谷(熊本県)の水の青さです。下記写真の滝は轟くほどのものではありませんが、色彩的には水原さんの句のイメージに近いような気がします ( ^^

群青 on Flickr
http://www.flickr.com/photos/tareteimasu/4504004 …
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ANo.1のjo-zenです。



以下のURLも参考にしてみてください。

  http://sun.ap.teacup.com/sono/52.html
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群青とは「藍色がかった鮮やかな青色」という意味ですが、滝の周辺だけなら、その色を表すのみです。

しかし、この句のように、「群青世界」という表現をすることにより、「鮮やかな青い滝を取り巻く、新緑の山」全体を表し、燃えるような青や緑の壮大な空間的広がりを意味し、滝が落ちて、その水音がその世界全体をとどろかせているという、ことを詠んだものかと思います。静ひつな空気をつんざく水音が響き渡っていることを想像させるスケールの大きな句ですね。
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