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74歳男性(私の父です) 2008年7月24日に胃癌検査のため入院。初日に脳梗塞(右中大脳動脈)を発症し左半身不随となり、3週間後、脳梗塞(脳幹だろうとの診断)を再発、8月14日に死亡しました。
 その間、医療者に対して納得のいかない事が多く、ご質問させていただきたいと存じます。

 父は、もともと高血圧、糖尿病でした。5月頃より食欲不振に、7月に入ってさらに体のだるさを感じ、かかりつけのクリニックで診察してもらったところ、バイアスピリンを服用していたことから、「極度の貧血、胃から出血しているようだ」とのことで、市の総合病院で診てもらうよう紹介されました。

7月23日・総合病院にて内視鏡検査。(検査のためバイアスピリンの服用を停止)検査結果から、「巨大胃潰瘍あり、胃癌の可能性有り」とのこと。胃からの出血を止めて精密検査を行うため、バイアスピリンの服用を今後ずっと停止し、翌日から入院することとなりました。
24日・父が病院到着後、起きているにも関わらずよだれが出て(看護師が目撃)ろれつが回らない、さらに左手足のしびれ、頭がクラクラする等の自覚症状から、脳梗塞を心配して看護師に訴えましたが、主治医には、その旨が伝えられませんでした。
25~27日・徐々に左手が動かなくなり、それをたびたび看護師に訴えましたが、「不思議だね」と言われるだけで、何の対処もなし。
27日・「手足の脱力」とだけ把握していた主治医は、脳腫瘍を疑いCT検査を行いましたが、結果は特に問題ないとのこと。しかし、夕方には、左手が完全に動かなくなりました。
28日午前3時・ついに左足も動かなくなり、失禁。この時点でも、主治医は、「経過観察」とだけ指示して、何の処置も行っていません。
28日午前中に、左半身が完全に麻痺した時点で、MRIで調べ、その結果、24日に脳梗塞を発症していたようだ、との診断でした。

28日の夕方に、主治医から談話室で簡単な病状説明を受けましたが、腑に落ちず、再度、CTとMRI画像を見ながらの詳しい説明を求めました。その際、主治医は、「胃の大量出血の危険性を重視していた。今回の脳梗塞の発症はまったく予測がつかなかった」と強調されました。さらに、当分胃の検査や治療はできないとの説明に、脳梗塞を専門に扱う科に移るべきではないのかと家族が問うたところ、その必要はないとのことでした。
その後、2週間ほどリハビリに専念していましたが、徐々に意識がもうろうとするようになり、死亡する3日前に酸素吸入を行い、点滴を再開していた折、14日早朝、様態が急変したとの連絡を受けました。発見時には既に瞳孔の反応がなく、息を引き取る直前だったようです。

父は、7月27日の夕方、家族に「自分は見捨てられた」と一言、力なくもらしていました。その後、医療者への不信感と体の自由を奪われた絶望感の中で死を迎えました。

以上、状況を羅列しただけの要点が定まらない内容ですが、脳梗塞を発症して死亡に至るまでの経過です。ご質問は、
バイアスピリンの服用を停止した担当医に、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを僅かでも考慮する注意や責任はなかったのか。また、脳梗塞発症後の主治医(消化器科)の判断や治療は、正しかったのか。さらに、消化器科担当の看護師と言えども、患者が訴える脳梗塞の初期症状に何の危機意識も持たず、担当医師に伝達しなかった点に、医療に携わる者としての資質が問えないのか。

あらゆる手を尽くしてもなお死に至ったというのであれば、やむを得ないことと諦めもつきますが、主治医と看護師、また、神経内科や脳外科との連携を密にとり、どこかの時点で、適切な処置が為されていれば少しでも生きながらえることができたのではないかという思いでおります。しかし、何分素人の考えていることです。医療にお詳しい方、第三者の方の目から見たご意見をお伺いできれば幸いに存じます。よろしくお願い申し上げます。           (死亡した男性の長女)

A 回答 (2件)

この内容ですと医療ミスとの回答が多くなると思いますが、あえて詳細に記載させて頂きます。


第一にご本人に新鮮出血を伴う巨大胃潰瘍があり、高度の貧血・体調不良を伴う高齢者の方ですからバイアスピリンを使用することは高確率での死を意味します、この前提条件があることが大変重要です。

第二に27日の時点でCT上異常が無かったとありますが、これが本当なら少なくとも24日の時点では脳梗塞というよりも脳血管系の虚血性発作を考えます (つまり厳密には脳梗塞まで至っていない状態)。CTで梗塞の検索は不得手といっても通常12~24時間もすれば大抵変化がでますから。正直説明・連携にやや不足があった可能性はありますが、実の所上記内容は正直予後にはあまり関係ありません (ということは過失としてもほとんど無い~ゼロ)。

第三に最も重要なことですが、27日「以降に」死因となった脳幹部の梗塞が発生しています。これが最も大きな死因であり、脳幹部梗塞に対する治療が適切だったかどうかが今回の治療が適切だったかどうかのほとんどを占めています。そして最初に書いた通り、前提条件としてバイアスピリン等の梗塞を改善させる薬剤が使えない状態ですから、神経系の専門医でも手が出せない状態ですし、転科させる意味がありません。リハビリ・点滴等可能な範囲での治療が行われていた様ですから、初期連携はともかくとして治療は概ね妥当であったと考えます。

長くなりましたが総括としては
1. 巨大潰瘍の存在により梗塞を改善させる薬が使えない
2. 最初に脳梗塞と診断するまではやや連携不足の感があるが断定は出来ない&過失としては極めて小さい
3. その後脳幹部梗塞が発生するまでの治療は1を考えると極めて妥当
となります。
尚、末文ながら故人のご冥福をよりお祈り申し上げます。
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この回答へのお礼

さっそくの分かりやすいご回答ありがとうございました。
概ね、死因となった脳幹部の梗塞に関する状況は納得できました。

8月8日の時点で、安定期に入ったとのことで、点滴を終了していたので、患者本人も家族も胸をなでおろしていた矢先でした。
その後3日間、37度台ですが発熱と低血圧が続き、数回の嘔吐を繰り返し、10日の夕方に、1週間ほど出なかった大便を出そうと踏ん張っている途中に意識が一時途切れました。体内の酸素濃度が半分になったとのこと。10日の夜から点滴を再開し、鼻からの酸素吸入を開始しました。主治医は、どうしてこのような事態になったのか、まったく原因が分からないとの話で、一貫して一般病棟で介護をするのみだったので正直、14日の急変には非常に驚いた次第です。

ただ、今回の件では、医療者の初期連携のまずさがあったのかどうかという点が最大のネックでした。専門家の目から見て、多少なりともそれが感じ取れるとすれば、今後の患者さんのためにも、当医療者側に現システムや体質の改善をお願いすべきだという考えでおります。
患者が、命を預けることになる唯一頼りになる医療者への信頼を一旦失ってしまうと、これほど生きる望みを絶ってしまうものかと痛感いたしました。本人と家族の同意のもと、21日に他病院に転院をする手はずが整っていましたが、それさえもかなわず残念な限りです。
返す返す、明確なご回答をいただき、感謝しております。

お礼日時:2008/08/22 11:49

>どこかの時点で、適切な処置が為されていれば少しでも生きながらえることができたのではないか



具体的に適切な処置とはどのような事を想定されているのでしょうか?診断が遅かったのは、ご家族のご不満があるところでしょうが診断がはやくついたとしても何もできない症例と私も思います。一方で出血性疾患の処置をしながら一方で虚血性疾患の治療をするのは、現代の医療では無理です。

この回答への補足

こうしてネット上で、専門家の方に自分なりの疑問点を伺える機会が得られるというのは、まったくの素人にとって、大変ありがたいことです。まことに感謝いたします。

胃からの大量出血が、いかに命に関わる重要な点であることは、理解いたしております。現在の医学が、いかに進歩していると言っても、医療者は神様ではありませんので、何でも治していただけるわけではない点も十分承知しております。私が腑に落ちない点は、7月28日~8月14日までの処置ではなく、それ以前の4日間についてです。その上で。

まず、脳梗塞・心筋梗塞のリスクを考慮に入れることは、主治医の説明通り、本当に100%不可能だったのかという点です。素人としては、これらを防ぐお薬バイアスピリンの服用を停止するということは、直接的な要因にならないまでも発症する危険性が高くなると考えるのですが。
患者本人は、高血圧・糖尿病、7月23日に絶食したせいなのか、患っている病状が相当悪いせいかは分かりませんが、この日採血した際、血小板数が、69.1となっており、脱水状態だったこともあり。

もし、脳梗塞・心筋梗塞を発症する可能性が考えられたとすれば、発症してからの治療法が限られている以上、命を落とす危険性も十分あり得るのでは?そうすれば、当然、担当医が、それを考慮して、看護師さん、患者本人に注意を促すなり、初期症状があれば、すぐに主治医に知らせるようにさせるとか、輸液なり輸血なり、少なくとも、極力ベッド上で安静にしているよう指示するくらいの予防策を取る対応がとれたのでは?と思う次第です。

患者本人の父(私の祖父ですが)も、同じく脳梗塞になり左半身が不随になった経緯を見てきた経験から、父は本人の自覚症状を脳梗塞と確信して、7月24~27日の間、かなり強く看護師に訴えていました。しかし、「気のせい」と説得されるか、「不思議だね」と受け流され、本人も思い直して、入院中快適に過ごすための日用品を買いに売店まで何度か足を運ぶなどして不安な気持ちを紛らわそうとしておりました。

少なくとも、患者の訴えを受け止めて脳梗塞を発症した可能性ありとの前提のもと、胃の大量出血の危険性があるため治療が限られている、という中で療養できていたならば、同じ結果に終わっても、本人も家族も納得していたに違いありません。

具体的に適切な処置とは、とりあえず、この程度のことを想定していたのですが、実際に医療の現場でご活躍されている方々が、もし、同じ状況に遭遇されるとしたら、どのような対処をお考えになるか、逆に、お教えいただけたら、と存じます。(死亡した男性の長女)

補足日時:2008/08/22 19:19
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