大学入試で出題される近代文語文(評論文)を指して「擬古文」という人がいますが、何でまたそんないい方をするのでしょうか、するようになったのでしょうか。受験の世界のみに見られる呼び習わしですか。
http://www.kyoto-u.com/lounge/juken/html/200306/ …
A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
補足ありがとうございます。
図書館へ行って軽く調べてきました。
まず、yahooに投稿した見解の方のソースですが
佐藤喜代治編「新版国語学要説」朝倉書店 P168
仮名文を解説する文脈での以下の一文です。
『後には雅語を用いる雅文と俗語を用いる俗文とに分かれた』
教科書として用いているものなのですが、この記述を読んで私は
雅文(擬古文)=言文一致以前の文語体
という認識をしておりました。
質問者さまの認識されている「雅文」「擬古文」の定義でしたら
仰るとおり新聞の文体は「雅文」ではありませんし、福沢の文章も「擬古文」とは言い難いです。
Yahooで書きました見解の他のソースを探すため、
改めて国語学の基礎的な本をいくつか見てみまして、そちらの定義に気づきました。
不勉強で大変申し訳ないです。
私が挙げました本は一応国語学のテキストとして用いられているものなので
いい加減なものではないと思うのですが、裏を取る時間が取れそうにないため
挙げた本以上の事は申し上げられません。
もし2週間~一ヶ月ほど時間を頂ければもう少し調べてみます。
この回答への補足
ちょっと場所をお借りします。
「評論の近代文語文をコンスタントに出題するのは明治大の法学部くらいだと思」う、と書きましたが訂正します。明大(法)では、ここ数年は語の出題が見られなくなっています。
ご丁寧にありがとうございます。
「仮名文を解説する文脈」「雅語」ですから、漢語・漢文脈も多い近代の文語文全般を雅文ととるには随分と飛躍が必要と思われますが、家庭教師の契約結んでいるわけではないのでそれ以上調べていただくこともありません。
擬古文という呼称を近代文語文の総称ととらないのは、私のというより一般の認識です。(ここでの)質問はその常識に沿ってのものです。
No.4
- 回答日時:
「雅文」を勘違いされているように思います。
まず、質問者さまの考える「雅文」とは何かをお教え願えますか?
また、執拗にソースを求めていらっしゃいますが、質問者さまの考える「雅文」はなにをもってそれを「雅文」だと思ってらっしゃるのでしょうか?
この回答への補足
おいで頂きありがとうございます
雅文 大辞林
1優雅な文。みやびな文
2江戸時代の国学者が平安時代の仮名文をさした語。また、国学者がそれをまねて作った擬古文
[2]の(カ)参照
http://www.tabiken.com/history/doc/Q/Q192L100.HTM
こういった定義をネットで探すのは容易ですが「雅文=擬古文=(明治の)文語文全般」は難しい、専門家でしょ、お願いします
基本的に大辞林に則っています。当然和文調で文学的な文章を想定しています。従って、福沢や新聞記者や学者などが一般的に用いた漢文訓読調の叙情性のない文章を雅文とは考えません
具体例
青空文庫は論説少ないのですが、福沢の他には山路愛山の文章が、問題にしている入試論説近代文語の典型です。擬古文とは対極にある硬質で理屈っぽい文章です
青空文庫の大町桂月の文章、これは漢文色がそれほど濃くない随筆で、現代文にほど近く、端正な文ですが、雅文でも何でもない当時の一般的な文語文との認識です
和文=雅文と認識しているわけでありません。近世の和文ですが、『常山紀談』(これは近代の和文とあまり変わらないので取り上げる)のように達意に重きを置いた飾り気のない和文、つまりごく一般的な和文を雅文とは考えません
福沢、新島襄、漱石の書簡集が手元にあります。彼らの候文は擬古文ではありません
荷風の日記が手元にあります。雅文ではありません
近代の擬古文・雅文は、舞姫、即興詩人、新編紫史(明治の源氏物語和文文語訳)、散文ではありませんが海潮音などを考えています
どこが「勘違い」なのかのご指摘もお願いします。大辞林ですか?
ソースに拘る、と知恵袋の追記でも批判してませんでした?その理由をお答えします。回答の出所をはっきりさせてもらえれば、いい加減・無責任な回答、自称専門家を駆除できるからです。これはお互い時間の節約にも繋がります
「専門家」ですよね(笑)?発言の典拠を示すなど職業上当然のことではありませんか??
また回答が感情的になるのも防ぐことができます(私が鴎外や中村の擬古文認識を例示したら感情的な「追記」を削除しましたよね)
回答に窮すると「自分で調べろ」と開き直る人がいますが、それに対してはこう考えています
知らなければ回答しない、勘違いや無知に基づく誤解なら訂正する、補足を求められて分からなければ「知らない」と答えればいい、といった当たり前の回答姿勢を示せば、「自分で調べろ」という指摘に耳を傾けてもいい
ただし、です。#2,3,4さん言うことが「常識的」な見解であるなら、ネットですぐ検索できる時代、すでに引用や典拠を示すことによって私を納得させているはずです。それは「しない」ではなく「できない」からではありませんか?
まず言い出した人が、発言に責任ある姿勢を示して頂くのが先であり筋です。こんなのはひどく常識的な話です。
知恵袋でこの質問の#2,3さんの回答を問うたら↓と唯一回答してくれた方ですね
gooの方も拝見
「雅文」=「擬古文」はよろしいですね
「雅文」の反対は「俗文」です
言文一致以前の話ですので、簡単に言うと、「雅文」=書き言葉、「俗文」=話し言葉です
当時の書き言葉は話し言葉とは違います
口では話し言葉で話しましたが、書くときは特別の文体…古の作法に基づいた文体で書いていました
それらは全て「雅文」です。「俗文」ではありません
ですから、新聞記者だって、その辺歩いてる一般人だって「雅文」を書きます
>「近代文語文」は擬古文の別名称
>明治時代に書かれた文語文はその大半を「雅文」としてとらえるのが一般的
という#2,3さんと同見解ですね
「専門家」ということなので伺いますが、これは一般的見解ですか?私見ですか?前者ならソースを示すのは難しくないと思いますが、できませんか?なぜできなのですか?素人の私でも具体例随分と出しましたよ
「古の作法」とはなんですか?文語文法のことですか?
また当然の疑問として、その考え方だと、どの時代まで遡れば「擬古文」ではなくなるのでしょう?
念を押しますが専門家ですよね?しっかりした裏づけのある回答期待してます
下の引用は当時の一般的なインテリの文語文だと思いますが、この文体は#4さんの仰る「雅文=擬古文」でしょ?
私が引用で何を言いたいかは分かりますよね
丹羽三郎 『今体文章活法』明治35刊 P20
擬古文はすなわち死文と称すべきなり。かかる無用なる文章は、明治の今日に於ては宜しく排除すべき改新すべきものにして、特に真摯切実を貴ぶ書簡文としては、不適当の極みなりというべきなり。
こちらで回答いただいたので、あっちは削除しますよ。回答者一人だし、あっちは質問者の発言機会が与えられていないに等しいから
#2お礼に補足があります、ご覧ください
No.3
- 回答日時:
>明治の新聞記者や役人や学者も「雅文」を書いていたというわけですか!?
>福沢らの文章は当時の一般的な文体ではないのですか?
>ではなぜ当時一般的だった文章を「擬古文」「雅文」などと呼ぶのでしょうか?
新聞記者や、役人、学者が「雅文」を書こうと意識していたわけではないとおもいます。
もちろん、福沢諭吉などの人たちも意識して文語文を書こうとおもっていたわけではなく、書きやすい文体で書いたら自然と文語文になったのだとおもわれます。
ただ、多くの学者が「明治は口語文の時代」と区分しており、そういった見解が一般的になっています。
この見解を元にすると、明治時代に書かれた文語文はその時代のものより古いものとなります。
(福沢諭吉をはじめ、明治時代にかかれたものを古典として学習することはあまりないのがその例になります)
そこで、明治時代に書かれた文語文はその大半を「雅文(文語文)」としてとらえるのが一般的になっています。
もちろん、さまざまな見解の方がいますから人によっては「明治時代に書かれたものも古典の領域に入れる」とする人もいるかもしれません。
>論説文を「作品」といいますか?文学的な文章と混同してませんか?
私は論説文も「作品」としてとらえています。
私見ですが、文学的な文章だけが「作品」ではないとおもっています。
この回答への補足
捕捉ありがとうございます。またですがお願いします。
>多くの学者が「明治は口語文の時代」と区分しており、そういった見解が一般的になっています
「多くの学者が」定義し、「見解が一般的」であるならば、具体例、だれそれの学者がこれこれの本で述べているという、具体例を明示するのは難しくないと思われます。その具体例をお願いします。回答までにしばらく待つことは可能ですよ。
>新聞記者や、役人、学者が「雅文」を書こうと意識していたわけではないとおもいます
>福沢諭吉などの人たちも意識して文語文を書こうとおもっていたわけではなく、書きやすい文体で書いたら自然と文語文になったのだとおもわれます。
「雅文」「擬古文」の明言を避けられているようなのでもう一度伺います。
明治の新聞記者や役人や学者も【結果として】「雅文」を書いていたというわけですか?
彼らの文章も「雅文」「擬古文」と呼んでいいのですか?それは学術的な立場からということでよろしいですか?
>新聞記者や、役人、学者が「雅文」を書こうと意識していたわけではないとおもいます
ということは、当時の人は自分たちの文章を「擬古文」と言わなかった、それは後世の呼称だということですか?
>明治時代に書かれた文語文はその大半を「雅文(文語文)」としてとらえるのが一般的になっています
文語文=雅文ですか?何の条件もなしにイコールですか?
「大半」から漏れ「雅文」といえない文章とはどんな文章でしょうか?例示をお願いします。
>福沢諭吉をはじめ、明治時代にかかれたものを古典として学習することはあまりないのがその例になります
「古典として学習することは【あまり】ない」とおっしゃいますが、近代の文章は福沢のような文語文でも鴎外の雅文でも、教育の現場(つまりは学界でも同じでしょう)では「現代文」として扱います。
具体的には、
舞姫多くの国語の教科書に採用されていますが、扱うのは「現代文」の教科書です。
福沢のような一般的な文語文は教科書に採用されることは多くありませんが、やはり近代の文章という扱いで「現代文」です。手元の明治書院の教科書に正岡子規の「ベースボール」という文語の散文が載っています。
現在、評論の近代文語文をコンスタントに出題するのは明治大の法学部くらいだと思いますが、その赤本を見ると「傾向と対策」でのコメントで、近代文語文を「現代文」として扱っています。
「【あまり】ない」ではなく「【まったく】ない」ではないでしょうか。
>さまざまな見解の方がいますから人によっては「明治時代に書かれたものも古典の領域に入れる」とする人もいるかもしれません
「自信あり」にしては随分と曖昧な言い方ではないでしょうか。
学問の世界では、便宜上ではあれ区分があるものではありませんか?
>私は論説文も「作品」としてとらえています。
>私見ですが、文学的な文章だけが「作品」ではないとおもっています。
一般的な言語感覚ではありません。新聞の社説(最初の発表媒体)を作品という人は珍しい。しかし「私見」なら仕方ありませんね。
No.2
- 回答日時:
もうご存知かもしれませんが、擬古文のことから整理したいと思います。
擬古文、とはその時代より古い文体で書かれた作品のことです。
「古に擬えた(なぞらえた)文」すなわち「擬古文」です。
特に明治時代には古文の文体で書かれたものがまだあり、それらの作品のことも擬古文といいます。
代表的なのは森鴎外の『舞姫』ですね。
樋口一葉も擬古文の作家として知られています。
この言葉が使われだしたのもこのころとする説もあるようですが、くわしくないので省きますね。
この呼び方は受験世界の呼び方ではなく、専門用語としても通用し、「雅文」ともいわれます。
まさに質問の「近代文語文」は擬古文の別名称といっていいと思います。
福沢諭吉の文章を見ると、確かに古文体で書かれているので、擬古文といって差し支えありません。
この時代は話し言葉をそのまま書くという「文言一致体」(今使っている書き方です)が一般的ではありませんでしたし、文化として大衆から不完全と見られていました。
この書き方に慣れていないため、書き手も読みにくい文章しか書けないことも多かったですし、読み手も古文体のほうを好む人も多かったかもしれません。
この回答への補足
捕捉を求めてもいいですか。
>この言葉(擬古文)・・・この呼び方は受験世界の呼び方ではなく、専門用語としても通用し、「雅文」ともいわれます
明治の新聞記者や役人や学者も「雅文」を書いていたというわけですか!?
>その時代より古い文体で書かれた作品のことです
福沢らの文章は当時の一般的な文体ではないのですか?
これだと当時の新聞記者や役人や学者も擬古文を書いてということになりますが、そのように受け取ってもよろしいですか?
>まさに質問の「近代文語文」は擬古文の別名称といっていいと思います
>作品
舞姫で使われているような典雅な文章と福沢らが当時使っていた一般的な文章とを一緒くたにしていませんか?
論説文を「作品」といいますか?文学的な文章と混同してませんか?
>この時代は話し言葉をそのまま書くという「文言一致体」(今使っている書き方です)が一般的ではありませんでした
ではなぜ当時一般的だった文章を「擬古文」「雅文」などと呼ぶのでしょうか?
受験生やその経験者または適切な回答ができる方なら、「入試に出る評論の近代文語文」といえば、明治期、一般的に使われていた当時の「現代文」を思い浮かべてくれるはずなのですが、、、、
学術的な本は私の手元にはないので、識者が擬古文の認識を示しているところを手持ちの本から探してみました。明治、昭和の両識者とも、#2,3,4さんの回答とはまったく違う認識です。
鴎外の『青年』、四章のはじめの部分、文学志望の青年主人公がある作家を訪っての場面、作家の考えを叙述した部分です。
文章なんぞというものは、擬古文でも書こうというには、稽古の必要もあろうが、
この小説は明治43-44年の作。口語より文語のほうが遥かに楽に書けるともらした芥川龍之介は明治25年の生まれ、この作家は中年の設定、つまり芥川より年長、文語をあたり前に書いていた世代。当時、日常的に使われていた文語文と擬古文を鴎外が分けて認識していることが読み取れます。
中村慎一郎の『文章読本』(新潮文庫p59)からの引用です。
「この文脈」とは鴎外訳の『即興詩人』の文章のこと、【 】は私が付けました。
この文脈は漢文体ではなく、国文学者や歌人たちが江戸時代に開発した、和文体、いわゆる擬古文だということです。つまり文語体のなかで、漢語をできるだけ排除した文体であって、・・・・しかもこうした擬古文は、江戸時代に【も】主として、抽象語の少ない文学的作物に用いられたものです。
この引用元の文は明治期の文体について述べているところです。【も】から、擬古文が明治期においても「文学的作物」に用いられたという認識、抽象語が頻出する文語文――受験の近代文語(評論文)――と擬古文とを分けて認識している、ということが読み取れます。
>言文一致に関する記述のある本を数冊と、文体について記述がある国語学の本をご覧下さい
No.4さんに伺います、智恵袋でのあなたのアドヴァイスですが、「雅文=文語全般」という説が載っている本を専門家として紹介してください。中村真一郎の『文章読本』は口語文の成立、完成、進展と「言文一致」に関すことを叙述した文体史の本ですが、上の通り、あなたの認識とは違うことが書いてありました。
>明治時代に書かれた文語文はその大半を「雅文(文語文)」としてとらえるのが一般的
専門家のNo.4さんが代わりに答えてくれてもいいのですが、一体全体、「大半」から漏れ「雅文(文語文)」とは言えない文語文とはどんな文語文なのでしょう。あなたはどの程度のことを考えているでしょうか?やっぱり例示なしですか?
No.1
- 回答日時:
>どうして福沢諭吉の文章を擬古文と呼ぶのでしょうか
>大学入試で出題される近代文語文(評論文)を指して「擬古文」という人がいますが、何でまたそんないい方をするのでしょうか、するようになったのでしょうか。
おそらく擬古文というものを正確に知らない人がいるからでしょう。福沢諭吉の文章を洗いざらい読んだとは言いませんが、彼が擬古文を書いたとは思われません。それとは正反対の位置にいた人だからです。
>受験の世界のみに見られる呼び習わしですか。
「受験の世界」というところでどの様なことが起こっているのかわかりませんが、ちょっとした誤解に基づく誤りはどの世界にもあり得ることです。
すべてはただ「擬古文」という語を辞書で引いてみれば判明することです。それが最初であり、最後です。
この回答への補足
>すべてはただ「擬古文」という語を辞書で引いてみれば判明することです
・・・「判明する」のに、一部で根強く「擬古文」といわれていることが疑問だから伺っています。
>おそらく擬古文というものを正確に知らない人がいるからでしょう
>ちょっとした誤解に基づく誤りはどの世界にもあり得ることです
わかりきったことですね。
>「受験の世界」というところでどの様なことが起こっているのかわかりませんが
わからないのに回答するのですか?
>正反対の位置
たしか彼は誰にでもわかるようにと「下女」に自分の文章を読み聞かせ、文章のわかりやしさを確かめてから本を世に出したなんていう逸話があったはずで、、、ああいった文章は「当時の現代文」以外何ものでもないはずですよね。
どうもありがとうございました。
受験生やその経験者なら「入試に出る評論の近代文語」といえば、明治期、一般的に使われていた当時の「現代文」を思い浮かべてくれるはずなのですが、そうじゃない人が「入試に出る評論の近代文語」と聞いて、具体的にどんな文章かを思い浮かべられるように、当時代表的言論人である福沢諭吉の名前を出したわけでして・・・福沢の文章だけを指しているわけではありませんが・・・まあ福沢の文章を思い浮かべていただければ、文学的文章と一緒くたにしているわけではないので、結果として問題ありません。
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