よろしければ図を描いてみて、考えていただけると幸いです。
△ABCがあり、
cos(B)=1/2, cos(C)=1/√13, AB=4
と与えられています。∠B,∠Cが一意的に決定するということは、∠Aも一意的に決定し、さらに、 AB=4なので△ABCが一意的に決定します。
ここで、BCの長さを求めたいとします。
いろいろな方法があるかもしれませんが、次のアプローチをしてみました。
cos(B)=1/2 より、sin(B)=√3/2,
cos(C)=1/√13 より、sin(C)=2√3/√13,
正弦定理より、AC/sin(B) = AB/sin(C)
これから、AC=√13
BC=xとおいて、余弦定理を使い、
cos(B) = 1/2 = (x^2+16-13)/8x
この2次方程式を解いて、x=1,3
このように2つの解が出ましたが、x=1は不適のようです。
どうしてでしょうか?
上記のやり方を元に、同値変形で、自動的にx=1が除かれるようにしたいのですが、どうすればよいのでしょうか?
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
今晩は。
大分前に考えたことがありますので回答します。
△ABCにおいて、AB=c ,AC=b,BC=x とします。
このとき、
「 ∠B<∠C ⇔ b<c ・・・(#) 」 は
初等幾何でよく知られたことです。証明法の一つの「転換法」にて確か証明すると思います。
さて、
三角形ABCは構成できているので xはただ1通りに決まるはずです。
このようなときに、xを求めるのに「余弦定理」を使うには、∠B,∠Cの角度の内、
大きい方で余弦定理を使えば、
「正の解と負の解」が必ず1つずつ出てきますので、x=「正の解」ととればよいのです。
それを以下に説明します。
(あ) ∠B<∠C ・・・(*)であるとする。
大きい角Cに対して「余弦定理」を用いると
c^2=x^2+b^2-2bx(cosC) ・・・(1)
⇔ x^2-2bx(cosC)+(b^2-c^2)=0 ・・・(2)
ここで上の(#)から b<c なので b^2-c^2<0 ・・・(3)
よって xの方程式 (2)は「正の解と負の解」を持ちます。
◎それで 質問者のの問題に、使用すると
AB=c=4 ,AC=b=√(13)
cosB=1/2 ,cosC=1/√(13) なので ∠B<∠C よって∠Cに余弦定理を使えば、
4^2=x^2+{√(13)}^2-2x√(13)×(1/√13)
⇔ x^2-2x+(13-16)=0 ⇔x^2-2x-3=0
⇔ (x-3)(x+1)=0
⇔ x=3 ,x=-1
x>0なのでx=BC=3と求まる。
(い)なお、普通「余弦定理」といっているのは詳しくは「第2余弦定理」のことで、
「第一余弦定理」の 「a=b(cosC)+c(cosB)」などがあります。
b=√(13)まで求めたので、これを使えば、
x=a=√(13)×(1/√(13)+4×(1/2)=1+2=3と直ちに求まります。
◎なお、「第一余弦定理」「a=b(cosC)+c(cosB)」は頂点Aから辺BCに
垂線を引いて図を考えれば、
∠B<∠Cが鋭角だけでなく、片方が鈍角でも成立することが分かります。
あるいは、「第2余弦定理」の cosB=(c^2+a^2-b^2)/2ca 、及び
cosC=(a^2+b^2-c^2)/2abを b(cosC)+c(cosB)に代入して、
それがaになることを示す方法もあります。
回答になったか分かりませんが、
以上です。
No.7
- 回答日時:
#3です。
お礼をありがとうございます。>このことは、わかるといえば分かるのですが、もっといい方法がないかなあと、モヤモヤしています。
このコメントが出ると言うことは多分まだお分かりになっていないのだと思います。
「同値変形で、自動的にx=1が除かれるようにしたい」と言われているのに、必要条件を適当に選らんで、それでたまたま必要十分条件と一致するようなもの(x>0は自明のこととして、適当に選んだ必要条件に追加されていることを考慮されていないようですが)を探しているように見受けられます。これでは<同値変形>とは言えないように思いますが、どのように考えておられますか?
ひょっとすると「上記のやり方を元に、同値変形で、自動的にx=1が除かれるようにしたい」ということは、1つの余弦定理の式だけを使って一意に解を得たいということを言っているのでしょうか。
だとしたら、ANo.5のお礼欄に質問者さん自身が書かれていることですが、三角形の合同条件に合う(2辺とそれに挟まれた角が既知となる)ように余弦定理を利用しなければなりません。(それでもx>0という付加条件は必要になりますが。)
その場合は、お分かりだと思いますが、BC^2=CA^2+AB^2-2CA・ABcos(A) を用いなければなりません。もしこれを用いるなら加法定理などでcos(A)を求めておく必要があります。
ただ、この方法は余計な計算の手間がかかってしまいます。できるだけ労力をかけずに解くならば、最初に質問者さんが解かれた方法で最後に解の妥当性を検証する方が良いように思います。
あと蛇足ながら、余弦定理にとらわれず1つの式で解を一意に解く方法を探しておられるなら、正弦定理を使う方法があります。
あらかじめ加法定理などでsin(A)を求めておけば、BCは一意に決まります。
No.6
- 回答日時:
>> 同値変形で、自動的にx=1が除かれるようにしたいのですが
ANo.3 の解説にもありましたが、余弦定理から、同値性がぐずれます。
x = 1 の不適の部分ですが、
BC = 1 (x = 1)として、cos C を余弦定理から求めると、cos C = - √13になります。
これは、最初の問題文の cos C = √13 と矛盾します。
(鈍角三角形)
さらに BC = 3 (x = 3) すると、 cos C = √13 となります。
(鋭角三角形)
>> 自動的にx=1が除かれるようにしたいのですが
高校数学において、場合分けは必ず付いてきます。
場合分けを省いた解法を見つけるより、
x = 1 の場合の矛盾を見つける考え方を学ぶほうが重要だと思います。
No.5
- 回答日時:
あっ、本当だ、ごめん。
なに考えてたんだろう。説明不足。三角形は、鋭角三角形から、x^2+13>16 つまり、x>√3を追加。
三角形は、鋭角三角形ということも自明ではなくて、特に∠Aが鋭角であることをいうにはいろいろ計算が必要と思います。
でも、みなさんのおかげで、気づいたことがあります。
質問文:
>BC=xとおいて、余弦定理を使い、
>cos(B) = 1/2 = (x^2+16-13)/8x
>この2次方程式を解いて、x=1,3
これは、△ABCでAB=4,AC=√13,cos(B) = 1/2を用いていることになります。
それは、2辺とその間でない角度です。
よく知られているように、それは幾何学での合同条件でなく、その値が与えられた三角形は、2つ決定する場合があります。1つに決定する場合もあります。
2つ決定する場合というのは、上記において、∠Cが鋭角か鈍角かで、しかもその角の和は180度(互いに補角)になっていることが、幾何学的直感で分かります。
今回の場合、∠Cは鋭角であるから、x=1,3と解が2つ出たら、その大きいほうのx=3を選び、小さいほうのx=1は捨てるべきだと判断できます。
No.3
- 回答日時:
>このように2つの解が出ましたが、x=1は不適のようです。
>どうしてでしょうか?
それは、余弦定理の1つだけを用いたことで同値性が崩れてしまっているからです。
質問者さんの余弦定理の式では、∠Aと∠Cが確定しておらず、この式1つだけでは∠Aと∠Cの組み合わせが2通り生まれてしまうため、xも2つ導かれてしまうのです。
この点を防ぐには、少なくとも2つの余弦定理の式を使わなければなりません。(3つの目の角は3角の和が一定値πになることから不要です。) 或いは、正弦定理など他の条件を加えても良いかもしれません。
いずれにしても1つの余弦定理の式だけでは必要条件だけしか求められないので、後で十分性を考慮することが基本です。
> 質問者さんの余弦定理の式では、∠Aと∠Cが確定しておらず、この式1つだけでは∠Aと∠Cの組み合わせが2通り生まれてしまうため、xも2つ導かれてしまうのです。
このことはよく理解できました。
> この点を防ぐには、少なくとも2つの余弦定理の式を使わなければなりません。
このことは、わかるといえば分かるのですが、もっといい方法がないかなあと、モヤモヤしています。
質問文で、cos(B) の代わりにcos(C)を用いて余弦定理を使い、
cos(C) = 1/√13 = (x^2+13-16)/2x√13
この2次方程式を解いて、x=-1,3
この場合は、負だからx=-1が取り除かれますが、それとの違いなどがよくわからないのです。
No.2
- 回答日時:
A=π-(B+C) → sin(A)=sin(π-(B+C))=sin(B+C)
加法定理と与えられた条件から、sin(A)=sin(B+C)=sin(B)cos(C)+cos(B)sin(C)=3√3/(2√13)
よって正弦定理から、BC/sin(A)=AB/sin(C) → BC=3 と、無縁根は生じないですね。
さらに別の方法として、第一余弦定理を用いて、
BC=ABcos(B)+ACcos(C)
=4(1/2)+√13(1/√13)=3
としても無縁根は生じないです。
今回の質問は、質問文での第二余弦定理のアプローチでの無縁根の扱いについて疑問です。
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