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 すごく初心者な質問で申し訳ないのですが、静電遮へいについて教えてください。
 静電しゃへいは、導体の外側に導体を置いて、さらにアースをすることによって、外からの影響を受けないようにすることですよね?
 でも、アースをすると、どうしてそのようなことが起こるのか、その理由がわからないと、納得がいきません。
 どなたか知っている方、教えてください。

A 回答 (5件)

導電体の箱(箱に限らず、閉曲面ならよい)と電荷を用意します。

とりあえず正電荷と仮定し+Qと符号を付けましょう(図1)。

┏━━━━━┓
┃     ┃
┃     ┃
┃     ┃  ● +Q  
┃     ┃
┃     ┃
┗━━━━━┛
図1

正電荷+Qを箱の中に入れます。すると箱の内側の面には正電荷に誘起されて負の電荷が現れます(図2)。+Qの位置はまん中に描きましたが別にまん中でなくても構いません。

┏━━━━━┓
┃- - - - - -┃
┃-    -┃
┃-  ●+Q -┃  
┃-    -┃
┃- - - - - -┃
┗━━━━━┛
図2

しかし図2は正確ではありません。箱はもともと帯電していなかったのですから、負の電荷だけがいきなり現れるということはあり得ません(導体箱の総電荷量が保存していない)。その分だけどこかに正電荷が生じているはずで、正しい図を書くならば

+ + + + + + + + +
+┏━━━━━┓+
+┃- - - - - -┃+
+┃-    -┃+
+┃-  ●+Q -┃+  
+┃-    -┃+
+┃- - - - - -┃+
+┗━━━━━┛+
+ + + + + + + + +
図3

と箱の表面に正電荷が現れることになります。箱の内壁に現れた負電荷と外壁に現れた正電荷は、符号が反対で総量は同じです。ですからせっかく導体の箱で囲んでも、外部にまた電荷が現れてしまいますので遮蔽したことになりません。箱から十分遠方の地点から見れば、やはり箱の位置に正電荷+Qが存在するのと同じことになります。

さて図2のように内壁だけに負電荷が現れるようにできれば遮蔽したことになります。そのためにはどうするかというとご質問にありますように接地を行います。

┏━━━━━┓
┃     ┃
┃     ┃
┃     ┃  ● +Q  
┃     ┃
┃     ┃
┗━━┯━━┛
   │
   │
   ┷ 接地
    三
図4

設置した先は地球ですが、地球は導体として十分に大きいため多少の電荷が出入りしても電位の変化は無視できます。(この場合の電位の基準は宇宙の無限遠方にとっています)
さて設置した箱に正電荷+Qを入れてみます。

┏━━━━━┓
┃- - - - - -┃
┃-    -┃
┃-  ●+Q -┃  
┃-    -┃
┃- - - - - -┃
┗━━┯━━┛
   │
   │
   ┷ 接地
    三
図5

今度はここまでで終わりです。内部の正電荷+Qに引かれて負電荷が集まってくるのは同じですが、その負電荷は今度は地球から供給されます(地球は正電荷・負電荷とも自由に供給できると考えて頂ければ結構です)。内壁に誘起される負電荷は、内部の+Qがつくり出す電場をちょうど打ち消すように分布します。箱の外壁に正電荷は現れません。
従って接地を行って初めて静電遮蔽が有効になるのです。
設置する先は地球である必要はなく、上記の導体の箱に比べて十分に大きな導体の塊なら役目を果たすことができます。例えば自動車は地球とは特に接続されていませんが、自動車内部のシールドはボディと接続されることでその遮蔽効果を得ているわけです。

No.2のご回答に補足をしておきます。

> この場合、閉じた面が独立している場合、閉じた面に含まれる電気の総量が、送電線に近い部分と遠い部分で、偏って配分され、閉じた面においては、電圧が同じであるという前提が崩れます。すると、閉じた面内部にも、外部の電場が影響することになり、静電遮蔽が崩れるのです。

「電圧(電位のことでしょう)が同じであるという前提」は崩れないのです。外部の電場と、電荷が偏ったことにより生じる新たな電場が重なって打ち消し合うことで導体内の電場は依然としてゼロであり、従って導体内の至るところで電位はやはり同じになります。
内部の正電荷・負電荷がすべて移動してもまだうち消せないくらい電場が強ければ静電遮蔽は崩れますが、物質内部の正電荷・負電荷の総量を計算すれば、その電場は非現実的なほどに強いことが分かるでしょう(その前にその物質が壊れるでしょうが)
「弱い電場や均一な電場なら静電遮蔽ができ、強い不均一な電場なら静電遮蔽が崩れる」ということはなく、またアースの役目は「電荷分布の偏りを解消するため」ではありません。上記の導体箱と点電荷の例では電荷は均一に分布しませんが静電遮蔽は常に働きます。
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静電遮蔽でアースが必要なのは、導体箱の内部に電荷があり、その影響を外部に及ぼさないようにしたい場合のみです。

導体箱の外部に電荷がある場合、その導体箱は接地してもしなくても内部の電場は常にゼロです。これは以下のように説明できます。

完全に閉じた導体箱を考えます。外部には電荷(電場)があっても構いません。内部の空洞には電荷がないものとします。そしてその内部の空洞に電場が存在したと仮定します。電場が存在する場所では、個々の位置での電場の方向に沿って電気力線を描くことができます。電気力線に沿って各点の電場の大きさを積分すれば、電気力線の出発点から終着点までの電位差になります。
導体においては表面にしか電荷は存在し得ませんから、電気力線の性質(電気力線は正電荷の表面から出て負電荷の表面に終わる)を考えると、内部の空洞における電気力線の出発点は内壁表面に限られることが分かります。(導体箱を構成する壁は導体ですから、壁側に少しでもめり込んだ位置には電場が存在しないことに注意) またこの導体箱は閉じていますから内壁から出発した電気力線は外部に逃げることはできず、終着点も内壁表面のどこかに限られます。
そのような電気力線の1本を任意に選んでそれに沿って電位差を計算します。もし内部に電場があるならばそれはある有限の値になります。これはその出発点と終着点の電位差に他なりませんが、これは同時に「一つながりの導体内で電位差がある」ことを意味します。これは導体の定義に反し矛盾です。
故に、完全に閉じた導体箱内部には、外部に電場があろうとなかろうと接地されていようといまいと、電場はいっさい存在しません。

このために「なぜアースが必要なのか」という質問に対し、アースが必要なケースの説明をしています。

> ただ、No.3 の述べておられることは逆に、アースしないでも、外部電場が存在する場で、静電遮蔽が可能だと述べているとも読め、その点で、おかしいのではないかとも言えます(外部電場について、存在しないという条件を置いていないからです)。

別におかしくありません。上述のように電荷が外部にしか存在しない場合はアースしなくても静電遮蔽は可能です。参考URLに挙げておいでのページで、静電場に導体の中空球を置いた場合の電場が示されていますが、内部には電場は存在せず中空球の内壁にも電荷は生じていない図が描かれています。お気付きになりましたでしょうか。

> この場合、閉じた面が独立している場合、閉じた面に含まれる電気の総量が、送電線に近い部分と遠い部分で、偏って配分され、閉じた面においては、電位が同じであるという前提が崩れます。すると、閉じた面内部にも、外部の電場が影響することになり、静電遮蔽が崩れるのです。

偏って配分されたところで電位が同じであるという前提は崩れません。導体内部で電位が等しくなければ、電位が等しくなるまで電荷の移動が生じ続けます。静電場の計算において「導体は至るところ電位が一定である」というのは大前提であり、どんな電磁気学の教科書にも書いてあります。
「導体でも、場所によって電位が異なることを許す」物理学体系を新たに作られるならそれはご自由ですが、物理体系が違うのですからこれ以上は私にはお答えのしようがありません。

> ここの場合、閉じた面が独立している場合、閉じた面に含まれる電気の総量が、送電線に近い部分と遠い部分で、偏って配分され、閉じた面においては、電位が同じであるという前提が崩れます。すると、閉じた面内部にも、外部の電場が影響することになり、静電遮蔽が崩れるのです。

まず「閉じた面においては電圧が同じ」なのではなく、「導体では至る所で電位が同じ」が正確な表現です。先にも述べているように導体は、閉じていようといまいと電位は至るところで同じです。
次に「偏って配分され」という部分が誤っています。確かに電荷Qに近い側で電場は強く、遠い側で電場は弱くなります。よって導体箱表面に誘起される電荷の表面密度も異なったものになりますが、近い側では「高密度×範囲は狭い」、遠い側では「低密度×範囲は広い」になって現れる電荷の絶対値は結局同じです。電荷の過不足は生じません。百歩譲ってこの導体箱が余分に帯電していたとしても、内部には電場は生じません。導体箱外壁表面の電荷分布は、常に内部空洞の電場がどこでもゼロになるように配分されます。
強弱、分布の広がりまで考えて図にしてみましたから参考にしてください。

 ┏━━━━━┓
+┃     ┃
+┃     ┃-
+┃     ┃---  ● +Q  
+┃     ┃-
+┃     ┃
 ┗━━━━━┛


> つまり、「独立した導体」の場合、その導体の持つ電荷は、外部との連絡がない限り、総量は一定であるのです。外部からの電場の影響がない場合は、上の最初に述べているように、この電荷が、導体内部で一様に分布し、この電荷による電場は、相互に相殺しあい、導体内部に存在しなくなります。

これにも重大な誤りがあります。電荷が「導体内部に一様に分布」ということはあり得ません。導体においては電荷は表面にしか存在できません(これも電磁気学の基本的知識)。「導体内部」と「導体の内部空間」を混同しているというなら話は別ですが。
また導体を適宜帯電させたとしても、表面に電荷が一様に分布することは一般に保証されません。尖った場所には多く、凹んだ場所には少なく分布します。ただし電荷が最終分布に至った時、導体内部の電場がゼロであることは仰る通りです。(というか、そうなるように電荷が分布するというのが正しいかな)

> No.3 の回答の方の話では、(この場合の閉じた導体を自動車の車体だとすると)、自動車の外側に、+の電気が現れないようにするにはどうするか、という話で、自動車の外側の電場の影響をどうやって遮蔽するか、という説明にまったくなっていないのではないでしょうか。

「この場合の閉じた導体を自動車の車体だとすると」というのが勝手な思い込みです。自動車の車体を静電シールドに使うなどとは一言も言っていません。「自動車内部のシールドはボディと接続されることで」と書いているのですからボディとシールドが別物であることを意図しているのは容易に読み取れるはずです。例えば、電子回路などは金属のケースに収められていてケースがボディに接地されています。自動車ボディ自体をシールドボックスに使っているのではなく、ボディ自体は「非常に大きな導体」として用いられているだけです。ボディが閉曲面である必要もありません。
図のようにAの部分(導体箱の内部)を遮蔽する場合、Aを囲む導体箱を、それよりずっと大きな導体に繋げばシールド効果が得られることは述べた通りです。つなぐ導体は別に閉曲面である必要もありません。


┃      ┃
┃  ┏━┓ ┃
┃  ┃A┃ ┃  
┃  ┗┯┛ ┃
┃   │  ┃
┗━━━┷━━┛
ボディ

> 例えば、自動車のなかだと、携帯ラジオや携帯電話は通じにくくなります。これは、自動車の車体は普通金属で、導体なので、自動車のなかが、導体で囲まれた閉じた空間に近くなっており、外部の電場、つまり、この場合は、ラジオ電波や携帯電話の電波が遮蔽されて届きにくくなているのです。

先のお答えと矛盾しませんか? 自動車をタイヤで絶縁された空中に浮かぶ導体箱だと考えると、ご説に従えば「アースされていないから」内部に電磁波が進入できることになりますが。近くに雷が落ちた場合の説明についても同じです。
「導体箱」であることが重要なのであり、接地されているかどうかは関係ありません。(実際には窓の部分などがありますから、完全に密閉された導体箱ではないわけですが)

> ステレオなどの電気装置の本体は、「シャーシ」という金属の箱のなかに入っているのが普通です。これも、アンテナで拾った電波以外の関係のない電波を、ステレオの内部回路が拾って、雑音の原因になることを防ぐためです。ステレオなどは、アースすると、雑音が減るのは、シャーシをアースしているからです。

アンテナで拾った関係のない電波は、アンテナ端子を通じて内部の回路に入ってしまいます。いったんアンテナで拾ってしまったらシャーシがそれを取り除くことはできません。(シャーシが取り除けるなら、目的とする電波も同時に取り除いてしまいます)それらを取り除く役目をするのはフィルタ(LPF, HPF, BPF)でありディジタル信号処理回路でありです。
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説明で、間違っていました点がありますので、訂正します。次の「>」で引用した文章は、間違っていますので、書き直します。

======================================================

>これが、静電遮蔽です。しかし、こういう風に遮蔽しても、非常に強い電場が外部に偏ってある場合、つまり、10万ボルトの電気が流れる送電線が、この閉じた面の近くを走っている場合、閉じた面には大きさがありますから、送電線に近い側と、遠い側で、電場の大きさが違って来ます。

>(外部に、それほど大きくない電気の源がある場合、閉じた導体内の電気の移動で、見かけ上、外部からの電場が内部に侵入できないようになります。しかし、あまりに外側の電場が大きいと、この電気の移動による平衡化も有効でなくなるのです)。

>この場合、閉じた面が独立している場合、閉じた面に含まれる電気の総量が、送電線に近い部分と遠い部分で、偏って配分され、閉じた面においては、電圧が同じであるという前提が崩れます。すると、閉じた面内部にも、外部の電場が影響することになり、静電遮蔽が崩れるのです。

          ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓

これが、静電遮蔽です。しかし、こういう風に遮蔽しても、外部に電荷が存在し、外部の電場が偏っている場合、つまり、10万ボルトの電気が流れる送電線が、この閉じた面の近くを走っている場合、閉じた面には大きさがありますから、送電線に近い側と、遠い側で、電場の大きさが違って来ます。

この場合、閉じた面が独立している場合、閉じた面に含まれる電気の総量が、送電線に近い部分と遠い部分で、偏って配分され、閉じた面においては、電位が同じであるという前提が崩れます。すると、閉じた面内部にも、外部の電場が影響することになり、静電遮蔽が崩れるのです。

(何故、静電遮蔽が崩れるかというと、「閉じた独立した導体」の場合、なかに含まれる電荷の量が一定で、この一定量を、外部の電荷の作る電場の影響で、近い側と遠い側に配分したとき、実際に電場を計算すると分かるのですが、外部の電荷が作る電場が、内部に侵入してしまいます)。

           ―――――
  ――      |      |
 |+|   -|      |+
  ――      |      |
           ―――――
 外部電荷   
 外部電場    閉じた箱(左に-の電気、右に+の電気に分かれる)。

(アースすることで、静電遮蔽が有効になるのは、導体に含まれる電荷の量が、アースと繋がれているため、必要に応じて変化することができ、外部の電荷による電場の影響をうち消すのに必要な、電荷の配分を許すように、+電荷が供給されたり、-電荷が供給されるからです)。

======================================================

つまり、「独立した導体」の場合、その導体の持つ電荷は、外部との連絡がない限り、総量は一定であるのです。外部からの電場の影響がない場合は、上の最初に述べているように、この電荷が、導体内部で一様に分布し、この電荷による電場は、相互に相殺しあい、導体内部に存在しなくなります。

これは内部に電荷が存在しないことを前提に話をしています。もし内部に電荷が存在すれば、No.3 の回答者の述べている通り、導体表面での電荷分布が変化します。もし閉じた導体の中心に電荷があれば、電荷は一様に分布し、ただし、導体外部表面と内部表面で+と-の電荷に分極して、導体の電荷総量がゼロの場合は、この外部表面と内部表面の電荷の合計は、やはりゼロになります。

ただし、導体の電荷の総量が、例えば、+100なら、外部表面と内部表面の電荷の合計は、+100になります。電荷の総量は変化しないのです。

内部の電荷が、もし中心になく、偏った場所にあれば、その偏りに応じて、導体表面での電荷の分布も変化し、内部での電場がゼロになるような配置になります。これが、「外部に電場がない場合の静電遮蔽」です。そして、この場合も、導体の電荷の総量は、+100となります。

これは当然のことであるので、省略しました。

わたしが記しているのは、外部に電荷があり、電場の影響がある場合で、この場合、独立導体であると、内部の電場をゼロに維持するように、導体表面で、電荷の配置を決めるとき、導体が含む電荷の総量が、例えば+100と決まっていた場合、遮蔽するに適当な配置を構成するのに、電荷が足りなかったり、多すぎたりするということが起こるということです。

この足りない場合や多すぎる場合、アースしておけば、アースから必要な電荷が流れ込んだり、余分な電荷が流れ出て、内部電場をゼロにするような電荷配置ができるという意味なのです。

従って、アースしない場合は、外部に電場があれば、閉じた導体内部の空間は、電場ゼロには維持できないという結果になります。「静電遮蔽」の場合、これが問題になるのであり、外部に電場が存在する場合、その電場の影響を消すには、アースが必要であるという説明でした。

しかし、外部の電場が小さい場合は均衡が取れるが、大きい場合は均衡が取れないというのは、確かに間違いです。

ただ、No.3 の述べておられることは逆に、アースしないでも、外部電場が存在する場で、静電遮蔽が可能だと述べているとも読め、その点で、おかしいのではないかとも言えます(外部電場について、存在しないという条件を置いていないからです)。

なお、「静電遮蔽」という言葉で、わたしは、導体で囲まれた内部空間に、外部の電場の影響が遮蔽されることを考えているので、先の回答のような答えになっています。

例えば、自動車のなかだと、携帯ラジオや携帯電話は通じにくくなります。これは、自動車の車体は普通金属で、導体なので、自動車のなかが、導体で囲まれた閉じた空間に近くなっており、外部の電場、つまり、この場合は、ラジオ電波や携帯電話の電波が遮蔽されて届きにくくなているのです。

また、自動車の近くに落雷しても、かなり安全です。これも静電遮蔽があるからです。

ステレオなどの電気装置の本体は、「シャーシ」という金属の箱のなかに入っているのが普通です。これも、アンテナで拾った電波以外の関係のない電波を、ステレオの内部回路が拾って、雑音の原因になることを防ぐためです。ステレオなどは、アースすると、雑音が減るのは、シャーシをアースしているからです。

こういう風に「静電遮蔽」を考えると、導体の箱などの内部の電場が単にゼロになるという話ではなく、外部に電場があって、それが影響するような場合、どうやって、外部の電場の影響を消して、箱内部の電場をゼロに維持するかが重要なのだということが分かるでしょう。

また、正確には、箱内部で、電場があっても問題はないのです。ステレオの場合、電気回路が内部にあって、ステレオのシャーシ内部の電場がゼロなどということはありえないのです。シャーシは、「外部の電場の影響を消す」ためにあるのです。

静電遮蔽とは、「外部の電場の影響を遮蔽する」というのが、基本的な意味なのですが、話が複雑になるので、No.3 の方の書いておられるような話で、説明することがあります。

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なお、質問は:

>静電しゃへいは、導体の外側に導体を置いて、さらにアースをすることによって、外からの影響を受けないようにすることですよね?

質問されておられる方は、このように、「外からの影響を受けないようにすること」と静電遮蔽を述べておられます。

No.3 の回答の方の話では、(この場合の閉じた導体を自動車の車体だとすると)、自動車の外側に、+の電気が現れないようにするにはどうするか、という話で、自動車の外側の電場の影響をどうやって遮蔽するか、という説明にまったくなっていないのではないでしょうか。

(なお、これで間違いないとは思うのですが、計算が間違っているかも知れず……ごく簡単な計算で、「導体が含む電荷量が一定の場合(例えば、総量ゼロの場合)」、ある特定外部電場を遮蔽できても、電場一般は遮蔽できないと、出てくるのですが……かなり頭がぼけて来ていますので、「自信なし」とします)。

>バックナンバー19
http://homepage2.nifty.com/forcedx/kagaku/mel19. …

>静電遮蔽(しゃへい・シールド)
http://www.ne.jp/asahi/tokyo/nkgw/index/seidenyu …
 

参考URL:http://www.ne.jp/asahi/tokyo/nkgw/index/seidenyu …
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導電性の物質・物体(導体と言います)で、閉じた面を作ると(閉じた面とは、例えば、球の表面などがそうですが、形は別に球でなくとも良いのです)、この導体のなかの静電気は自由に移動できるので、結果的に、閉じた面全体に広がり、この面は、同じ電圧になります。

こういう場合、閉じた面のなかへは、外部の電場は影響を及ぼすことができなくなります。何故かというと、外部に電場があると、それは、閉じた面を作る導体に影響し、導体で電気が発生すれば、それは導体全体に広がり、結果的に、内部からすると、外の電気や電場の存在は検出できなくなるからです。

これが、静電遮蔽です。しかし、こういう風に遮蔽しても、非常に強い電場が外部に偏ってある場合、つまり、10万ボルトの電気が流れる送電線が、この閉じた面の近くを走っている場合、閉じた面には大きさがありますから、送電線に近い側と、遠い側で、電場の大きさが違って来ます。

(外部に、それほど大きくない電気の源がある場合、閉じた導体内の電気の移動で、見かけ上、外部からの電場が内部に侵入できないようになります。しかし、あまりに外側の電場が大きいと、この電気の移動による平衡化も有効でなくなるのです)。

この場合、閉じた面が独立している場合、閉じた面に含まれる電気の総量が、送電線に近い部分と遠い部分で、偏って配分され、閉じた面においては、電圧が同じであるという前提が崩れます。すると、閉じた面内部にも、外部の電場が影響することになり、静電遮蔽が崩れるのです。

しかし、閉じた面の導体を、地球・アースに繋ぐと、導体内部では、電気は自由に移動できるので、アースの電位(普通これを、ゼロ電位とします)より導体内の電圧が高い場合は、電気がアースの方に流れ、反対の場合は、アースから電気が、閉じた面に流れます。

結果的に、閉じた面の電圧は、アースの電圧と同じ電圧になります。強い電場や大きな電気量の影響で、出来ていた、閉じた面内部での電気量の偏り、従って、電圧の偏りは、アースすることで、解消されてしまいます。

無論、強い電場源が近くに偏ってある場合、閉じた面の導体内では、絶えず、電気量の偏りが起こるのですが、偏りが起きると同時に、アースへと、電気が流れ、偏りが解消されて、閉じた導体面は、アースと同じ電圧になるので、静電遮蔽が有効になるのです。

地球・アースは、色々な理由から、非常に大きな電気が流れ込んでも、非常に大きな電気が流れ出しても、常に一定の電圧(アースのゼロ電位)を維持できるようになっています。従って、アースすると、閉じた面導体は、常にアースと同じ電位になり、静電遮蔽が、安定して有効になるのです。
 
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こんにちは。


ひじょ~におおざっぱいに言うと、アースを繋がなくてもちょっとだけならただの金属板だけでも十分用をなすのです。
でもほんのちょっとだけです。
というのは、静電遮蔽の場合、その金属板等に電荷が貯まっても影響しない程度の電気量なら遮蔽できるのですが、その程度の遮蔽量では全く実用になりません。
ですから、シャーシにつないだり、さらにアースに繋いで溜った電気を逃し、遮蔽できる量を大きくしているのです。
大地まで繋げば非常に大きな電気量を遮蔽できますからね。
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