いつもお世話になっています。学生です。
微分積分学を読んでいるのですが、不明な所に来てしまい、
質問させていただきました。
まず、
lim[x,y→0,0]xy^2/(x^2+y^2)
を求めよということなのですが、
簡単なやり方として極座標変換して
lim[r→+0]r^3*Cosθ(Sinθ)^2/r^2≦lim[r→+0]r=0
とすると思います。あるいは
|xy^2/(x^2+y^2)|≦|x|→0
ですよね。これはいいのですが、この問題の注のところに
y=mxとして[x,y→0]のときx→0となることを利用して
lim[x,y→0,0]xy^2/(x^2+y^2)
=lim[x→0]m^2x^3/(1+m^2)x^2
=0
とするのは誤りとありました。特定の直線族に沿う近づき方
をしているからいけないということで納得はいきました。
しかし次の問題の別解は叙上のようにy=mxとするやり方でした。
lim[x,y→0,0](y^3+y^2)/(x^2+y^2)
ところでこれも同様に極座標変換でいくと、最終的に
lim[r→+0](Sinθ)^2+r(Sinθ)^3=(Sinθ)^2
となって、θの値によってバラバラだから極限値なしが正解です。
別解は、y=mxとおいて
lim[x→0](m^2+m^3*x)x^2/(1+m^2)x^2
=lim[x→0](m^2+m^3*x)/(1+m^2)
=m^2/(1+m^2)
=0,1/2 (∵m=0とm=1)
よって極限なし。
先の問題でこのような解法は駄目となっていたのに対し
後の問題ではなぜいいのか分かりません。
それから一番最後で
「0,1/2 (∵m=0とm=1)」とわざわざ特定の値を書いているのは
なぜでしょうか。たまたま具体例を示しただけでしょうか。
以上二つ疑問があります。
分かる方ご教授願います。よろしくお願い致します。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
最初のご質問の「y=mxと置く方法がなぜ2番目の問題では使ってもよいのか」の理由は、
<ある特定の方法で近づいても極限値がないものは、任意の方法で近づいても極限値がないから>
だと思います。
つまり、「極限値なし」をいう場合には y=mxと置いて近づけてもよいということです。
2番目のご質問の「0,1/2 (∵m=0とm=1)」と書かれている理由は、私も分かりません。
mについての条件が付されていなければ、単に、具体例を書いただけのように思えます。
この回答への補足
早速回答ありがとうございます。
なるほどそのような発想にはいきませんでした。
非常に納得しました。
そうですよね、具体例だと自分も思いましたが、何か意味が
あるのかと思ってしまいました。
他の方の回答も待たせてください。
No.2
- 回答日時:
> lim[r→+0]r^3*Cosθ(Sinθ)^2/r^2≦lim[r→+0]r=0
>
>とすると思います。
cosθ≧0とは限りませんから、絶対値をつけないといけませんね。
lim[r→+0]|r^3*Cosθ(Sinθ)^2/r^2|≦lim[r→+0]r=0
これが成り立つから
lim[r→+0]r^3*Cosθ(Sinθ)^2/r^2=0
が成り立つ
といった二段論法がいいですね。
>y=mxとして[x,y→0]のときx→0となることを利用して
...
>とするのは誤りとありました。
y=mxが表す直線は、原点を通る直線ですが、
x=0を含んでいません。
なので全てを尽くしていないことになる。
したがって、x=0の場合の
[x,y→0]のときx=0とおいてy→0となる場合
つまり
lim[x=0,y→0]xy^2/(x^2+y^2)=lim[y→0]0*y^2/(0+y^2)=0
を追加してやれば全てを尽くしますので誤りではなくなりますね。
>先の問題でこのような解法は駄目となっていたのに対し
>後の問題ではなぜいいのか分かりません。
極限値が存在することを示すにはあらゆる方向からx,yをゼロに近づけて全ての値が一致することを示さないといけないですね。
漏れの場合が存在すれば、解法とて不完全ということです。
後の問題が極限値が存在しないことを示すには、x,yのゼロへの近づけ方で極限値が同じにならないケースを示すだけでいいですから、極限値が存在する場合のように全てを尽くす必要はないということです。
極限値が一致しないx,yをゼロに近づける仕方を2つ取り上げて一致しないことを示すだけで十分なのです。
極限値が異なるmの値を2つ示せばいいですから、異なりさえすればmの値は何でも良い分けです。適当なmを与えて異なる極限値になれば、極限値は存在しないことになると言えるわけです。
m=0,1,2,3,1/2,1/3, ... などから適当にmを2つ選んでも極限値が存在しないことの証明としては十分なのです。
二変数関数の極限値が存在する条件をもう一度復習しなおしてみるといいですね。
極限値が存在することを確認する方法。存在しないことを確認する方法は
以下の例えのように考えれば納得できるかも知れませんね。
当用漢字を全て読み書きできる人がいる。
これが事実であることを確認する方法は、全ての当用漢字を読み書きさせて正しいことを確認できる。
しかしその事実が嘘であることを確認するには、全ての当用漢字を読み書きさせる必要は無いですね。難しそうな漢字を10個くらい選んできてその中で1個でも読み書きできなかったら、嘘だと確認できますね。
最初に回答してくださった方に続き、更に詳しいご説明を
ありがとうございました。
本には絶対値がついていなかったので、若干の誤りですね。
参考になりました。
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