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バイクのカーボンホイールはかなり種類も豊富で市販されているようですが、車に関しては私の知る限りでは試作?レベルで出展されたようす。海外も含めて市販されたものはあるのでしょうか?

また、カーボンの場合軽すぎてサスがばたつくなど言われているのを耳にしましたが、それはサスをカーボンにあわせて変えるだけで解決しような気がしますが、耐衝撃性、製造コスト、そのほかに製品化に障害になっている点はなんでしょうか?

A 回答 (1件)

 懸架装置と操縦安定性に関する研究で食ってる者です。


 カーボンホイールとは、いわゆるCFRPホイール(カーボン繊維と、そのマトリクスにポリエステルやエポキシといった高分子材を使ったホイール)という認識でよろしいですね?

>海外も含めて市販されたものはあるのでしょうか?

 過去にはクルマ用カーボンホイールの『販売開始』を宣言したホイールメーカもあるにはあったんですが、実際にデリバリされたかどうか・・・自分が知る限りでは、少なくとも『一般ユーザ向けに』売られたクルマ用カーボンホイールはまだありません。(勿論、水面下ではホイールメーカが市販化を目論んで研究を続けている可能性は十分あります。自分はホイール屋ではないのでその辺りの事情までは判りませんが、でもホイール屋からのその様な『売り込み』は、今のところありません。)

>カーボンの場合軽すぎてサスがばたつくなど言われているのを耳にしましたが、それはサスをカーボンにあわせて変えるだけで解決しような気がしますが、

 御意。
 RVやトラックなどの様に極端に高剛性なタイヤだと、ばね下が軽ければヨイとは一概には言えませんが、乗用車クラスで『軽すぎてサスがばたつく』などというのはエンジニアリングではなく『勘ジニアリング』的発言ですねぇ。要するに『ホイールが極端に軽くなると、なんかそんな事になる様な気がする』という程度の話であり、振動工学上の根拠は考えられません。

>耐衝撃性、製造コスト、そのほかに製品化に障害になっている点はなんでしょうか?

 現状ではコストの話は確かにありますが、バイクのカーボンホイールでは『全く買えない』ほど高額というワケでもありませんね。この面では量産すれば確実に下がるので、メーカ装着でない、いわゆる『社外品』(カーショップなどで売られる汎用品)としてクルマ用が登場しない主な理由にはならないでしょう。

 それよりCFRPは、強度というより耐久性と言いますか・・・いわゆる『死に際』(破壊する寸前の状態)の面で、市販し難い特性があります。
 設計荷重以上の繰り返し入力や、それにより起こる想定外の疲労により耐久性の限界に達すると、カーボン材は突然バラバラに破壊します。
 ここでヤッカイなのは破壊に至るまでに外観的な変形やクラックが殆ど入らず、目視検査では劣化の判断が困難だという点です。(一般的なスチールやアルミのホイールでは、まず変形やクラックが発生し、目視で『そろそろヤバそう』ということが判ります。材質的に変形に非常に弱い鋳造アルミでも、バックリ割れる前に若干変形する程度の『材料的粘り』は要求されます。)
 一旦市販されると、どの様な扱われ方をされるか、或いは何年使われるか判らない市販部品に於いて、CFRPは非常に困った特性です。
 バイクに於いても、大きなバイクメーカでカーボンホイールを製品に装着した実績はまだ無かったと記憶しています。(ホンダさんが、もう15~20年ほど前だったか、ワークスレーサー用にカーボンホイールを開発していたことがありましたが、テスト走行中にバラバラに分解して開発プログラムを中断したことがありました。)

 今日、バイク用カーボンホイールと言うとブラックストーン・テック社辺りが有名ですね。一応市販車に使ってもよい事になっている様ですが、保障が1年しか付いていません。非常に腐食し易く、やはりなかなかバイクメーカが採用したがらないマグネシウムホイールを作っているマルケージ社やダイマグ社のホイールでも2年の保障が付いています。価格からすれば、マグホイールの倍ぐらいの保障がついてもヨイぐらいですが・・・やはり『カーボンホイールって、どんな無知が扱うか判らない一般市場にバラ捲いてホントに大丈夫?』っと疑問に思います。
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この回答へのお礼

大変よく理解できましたありがとうございます。

お礼日時:2009/06/08 06:08

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