A 回答 (1件)
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No.1
- 回答日時:
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5120341.html
の問題(2)についての話なら、それでいいです。
丁寧に書けば
ΔfH°(標準生成エンタルピー)
ΔfG°(標準生成自由エネルギー)
とすれば、
ΔH°(標準反応エンタルピー)
ΔG°(標準反応自由エネルギー)
は、それぞれ
ΔH°=(生成物のΔfH°の和)-(反応物のΔfH°の和)
ΔG°=(生成物のΔfG°の和)-(反応物のΔfG°の和)
になります。
一般には、エンタルピー変化ΔHや自由エネルギー変化ΔGについて議論するときは、始状態と終状態を明確にしておく必要があります。標準反応エンタルピーΔH°、標準反応自由エネルギーΔG°の始状態は「反応物が別々の容器に入っていて、それぞれが標準状態と呼ばれる“仮想的な”状態にある状態」で、終状態は「生成物が別々の容器に入っていて、それぞれが標準状態と呼ばれる“仮想的な”状態にある状態」です。標準状態の定義をきちんと述べるのは結構厄介なのですけど、気体の場合は、おおざっぱには「1atmの圧力下で分子間の相互作用が全くない仮想的な状態」と考えておけばいいです。
例えば CH4(g)+2H2O(g)→CO2(g)+4H2(g) という反応なら、1atmのメタン1モルが容器Aに入っていて1atmの水蒸気2モルが容器Bに入っている仮想的な状態が始状態です。分子間の相互作用が全くないので、298K,1atmでも水蒸気は液化しないで気体のままにある、と考えます。終状態は、1atmの二酸化炭素1モルが容器Cに入っていて1atmの水素4モルが容器Dに入っている状態です。
この終状態と始状態のエントロピー差と自由エネルギー差がそれぞれΔH°とΔG°なので、上に書いた式でΔH°とΔG°が求まるわけです。
化学反応の始状態・終状態といわれると、ついつい「メタン1モルと水蒸気2モルが同じ容器に入っていて全圧が1atm」が始状態で、「二酸化炭素1モルと水素4モルが同じ容器に入っていて全圧が1atm」が終状態である、と考えがちです。しかし、“標準”反応エンタルピーと“標準”反応自由エネルギーの始状態・終状態は、上に述べたように、反応容器で純物質を混合する前の(仮想的な)状態が始状態で、反応後に純物質を分離した後の(仮想的な)状態が終状態になります。
常温常圧下で気体ならば、実用上は理想気体と考えていいので、標準状態にいちいち「仮想的な」という断りを入れないことが多いです。また理想気体なら混合のエンタルピー変化もゼロなので、「化学反応した後の混合物のエンタルピー」から「化学反応する前の混合物のエンタルピー」を引いたものが反応エンタルピーだとみなしても、ふつうは問題ないです。ですので、こういったことをくどくど書いてある教科書はあまりありません(よく読むと確かに書いてある、という教科書は結構あります)。
反応自由エネルギーについても、理想気体の混合の自由エネルギー変化ΔmixG°はゼロではないのでその分だけずれますけど、ふつうは|ΔmixG°|<<|ΔG°|なのでΔmixG°を無視しても構わないことが多いです。
なので、反応物と生成物が全て常温常圧で気体ならば、あまり神経質に始状態・終状態について考えなくてもいいです。反応式に固体が含まれるものでも、固溶体のような厄介なものができない限りは大丈夫です。溶液反応の場合は、希釈エンタルピーが生成物と反応物で大きく違うと厄介ですけど、希薄溶液ならまあ何とか大丈夫でしょう。
ということで、結局は、化学熱力学の初等的な問題では、始状態・終状態についてあまり悩まなくてもいい、という結論になります(一度くらいは悩んでおいた方がいい、とは思いますが)。1atm(または2/3atm)、298Kの水蒸気っておかしくね?と疑問に思ったら、標準反応エンタルピーってのは仮想的な状態を始状態・終状態にしてるんだから別にいいんだ、と思い出して下さい。
の問題(2)についての話なら、それでいいです。
丁寧に書けば
ΔfH°(標準生成エンタルピー)
ΔfG°(標準生成自由エネルギー)
とすれば、
ΔH°(標準反応エンタルピー)
ΔG°(標準反応自由エネルギー)
は、それぞれ
ΔH°=(生成物のΔfH°の和)-(反応物のΔfH°の和)
ΔG°=(生成物のΔfG°の和)-(反応物のΔfG°の和)
になります。
一般には、エンタルピー変化ΔHや自由エネルギー変化ΔGについて議論するときは、始状態と終状態を明確にしておく必要があります。標準反応エンタルピーΔH°、標準反応自由エネルギーΔG°の始状態は「反応物が別々の容器に入っていて、それぞれが標準状態と呼ばれる“仮想的な”状態にある状態」で、終状態は「生成物が別々の容器に入っていて、それぞれが標準状態と呼ばれる“仮想的な”状態にある状態」です。標準状態の定義をきちんと述べるのは結構厄介なのですけど、気体の場合は、おおざっぱには「1atmの圧力下で分子間の相互作用が全くない仮想的な状態」と考えておけばいいです。
例えば CH4(g)+2H2O(g)→CO2(g)+4H2(g) という反応なら、1atmのメタン1モルが容器Aに入っていて1atmの水蒸気2モルが容器Bに入っている仮想的な状態が始状態です。分子間の相互作用が全くないので、298K,1atmでも水蒸気は液化しないで気体のままにある、と考えます。終状態は、1atmの二酸化炭素1モルが容器Cに入っていて1atmの水素4モルが容器Dに入っている状態です。
この終状態と始状態のエントロピー差と自由エネルギー差がそれぞれΔH°とΔG°なので、上に書いた式でΔH°とΔG°が求まるわけです。
化学反応の始状態・終状態といわれると、ついつい「メタン1モルと水蒸気2モルが同じ容器に入っていて全圧が1atm」が始状態で、「二酸化炭素1モルと水素4モルが同じ容器に入っていて全圧が1atm」が終状態である、と考えがちです。しかし、“標準”反応エンタルピーと“標準”反応自由エネルギーの始状態・終状態は、上に述べたように、反応容器で純物質を混合する前の(仮想的な)状態が始状態で、反応後に純物質を分離した後の(仮想的な)状態が終状態になります。
常温常圧下で気体ならば、実用上は理想気体と考えていいので、標準状態にいちいち「仮想的な」という断りを入れないことが多いです。また理想気体なら混合のエンタルピー変化もゼロなので、「化学反応した後の混合物のエンタルピー」から「化学反応する前の混合物のエンタルピー」を引いたものが反応エンタルピーだとみなしても、ふつうは問題ないです。ですので、こういったことをくどくど書いてある教科書はあまりありません(よく読むと確かに書いてある、という教科書は結構あります)。
反応自由エネルギーについても、理想気体の混合の自由エネルギー変化ΔmixG°はゼロではないのでその分だけずれますけど、ふつうは|ΔmixG°|<<|ΔG°|なのでΔmixG°を無視しても構わないことが多いです。
なので、反応物と生成物が全て常温常圧で気体ならば、あまり神経質に始状態・終状態について考えなくてもいいです。反応式に固体が含まれるものでも、固溶体のような厄介なものができない限りは大丈夫です。溶液反応の場合は、希釈エンタルピーが生成物と反応物で大きく違うと厄介ですけど、希薄溶液ならまあ何とか大丈夫でしょう。
ということで、結局は、化学熱力学の初等的な問題では、始状態・終状態についてあまり悩まなくてもいい、という結論になります(一度くらいは悩んでおいた方がいい、とは思いますが)。1atm(または2/3atm)、298Kの水蒸気っておかしくね?と疑問に思ったら、標準反応エンタルピーってのは仮想的な状態を始状態・終状態にしてるんだから別にいいんだ、と思い出して下さい。
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