
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
先行回答者の言うとおり、「の」には主格の使い方があります。
これが便利なのは、文章として「が」が続いてしまう場合です。
[例]
(1)「彼が書いた文章が雑誌に掲載された」
(2)「彼の書いた文章が雑誌に掲載された」
(1)では、「が」が2回続いてしまいます。これを避けるために、(2)のように言いますね。
> なぜ「博士’が’愛した数式」ではないのか?
この場合の結論は、「国文法的にはどちらでもよい」ではないでしょうか?
ただ、同じ意味でも言葉が違えば、表現の風合いは変わってきます。ですから、おそらく著者にとっては、「ここはぜひ、“の”」だったのだと思います。
私の個人的な感触から言えば、“が”よりも“の”の方が、聴感上柔らかく感じます。
助詞の“が”は、本来鼻濁音で、「ンが」のように発音します。しかし、これをただの濁音で発音すると、硬質でざらついたイメージの音に感じます。日本人の多くが、鼻濁音を発音しなくなって久しく経ちますが、そういう現代では特に、助詞の“が”より“の”の方が柔らかみが出るのではないでしょうか?
繰り返しますが、あくまで私個人の聴感イメージです。

No.5
- 回答日時:
格助詞「の」を主格で用いるのは本来は大変上品な使い方だったのです。
反対に「が」という主格は、少し蔑む意味を含む場合がありました。現代では「が」も「の」も同じ意味で使えますが、あとは「好み」の問題もあります。moomnyさんが「の」がしっくりしないと思ったのと同じで、この作者にとっては「の」の方がしっくりした、ということです。特に作品のタイトルなどは凝りますから、通常の「てにをは」の使い分けより、もっともっと微細な神経で選ばれたものでしょう。ですからこれ以上は誰も、何も言えない、踏み込めない「表現者に与えられた自由」の領域の話ですね。No.4
- 回答日時:
川上弘美の小説に『センセイの鞄』というのがあったと思うのですが、『博士の愛した数式』というタイトルも、構造はそれと同じだと思います。
「センセイの」→「博士の」
「鞄」→「愛した数式」
また、この「愛した数式」も、「愛した」が「数式」を形容しているので、「センセイの鞄」と同じ構造であるといえます。
この二重構造ゆえに、「センセイの鞄」のような「の」を採用したということでしょう。
「数式」が「センセイの鞄」の「鞄」のように、まるで手で触れることのできる存在であるかのような「手触り」さえ感じさせるというタイトルになっていると思います。
また、日本語の「音感」として、「が」という濁音を避け、「の」という柔かな鼻音を採用させたという面もあるのかもしれません。すると、「数式」を愛(いとお)しむような感じが伝わってきます。
No.3
- 回答日時:
主格の「の」というのは、下記の説明部分ですね。
説明には「「の」は、「が」と置き換えてもよいとあるので、「博士の愛した数式」も、「博士が愛した数式」としてもよいことになりそうです。moomnyさんは、「博士の愛した数式」ではしっくりしないという感想をお持ちです。その感じに何か理由があるのでしょうか?確かに両方の表現は意味としては変わりませんが、「博士の愛した数式」という方が私にはしっくりきます。もしかするとこんなわけが隠れているかもしれません。
「の」には主格の働き以外に連体修飾の働きもあります。ですから、「博士の」は「愛した」の主語として働くだけでなく、「数式」を直接修飾する気分も持っています。「博士が愛した」数式でありながら、同時に「博士の」数式という感じが隠れているようで、「博士の愛した数式」というイメージがまろやかに溶け合っている…そんな感じもします。こういうあいまいにしてとろりとした感じ、反対に言うとひとつのことばがこれひとつの働きに限定されていないぼんやりとした趣にひっかかりを感じられる…そんな理由がかくれているってことはないでしょうか?
文法の専門家ではありませんので、自分の気分で考えてみました。
説明
主語となる文節に付く「の」で、「の=が」に置き換えても意味が変わらない場合の用法を言います。
(例)彼の言ったことは正しい。
↓
彼が言ったことは正しい。
http://study-japanese.hp.infoseek.co.jp/grammar/ …
No.1
- 回答日時:
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