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(1)1986年? のプラザ合意ですが、これは今の国際経済にどんな影響を与えた為替会議だったのでしょう?起きたという事実しか知らなくて--。
(2)ある国の国際収支を見ることで何が分かるのでしょう?
特に国際収支の経常収支と資本収支でそれぞれ何が見えてくるのでしょうか?
(3)今の経済状況の中で昔の「ブレトン・ウッズ体制」がどうしても理解できないのですが、分かりやすい説明お願いできませんか?

回答いただいた中から又疑問点聞かせてください。

A 回答 (1件)

1.プラザ合意


・合意は1985年9月。
・日本の貿易収支が多いのは、日本企業の輸出競争力(あるいは日本経済のファンダメンタルズ)に比べて為替レートが安すぎるからだという結論のもと、円高に誘導すべきだと日米などの通貨当局が合意したものです。
・これによって当時1ドル=240円台だった円ドルレートは急激に円高になりました。
・その結果、日本は「円高不況」と呼ばれる不景気になりましたが、同時に金融緩和も行いましたのでバブル経済を誘発することとなりました。
・この辺りのことは日本経済や国際マクロ経済学の入門書ならどこでも書いてあるはず。

2.経常収支、資本収支
・経常収支は大雑把にいって貿易収支(=モノの輸出-輸入)+サービス収支、資本収支はおカネの流出入の収支です。貿易収支が黒字なら国内で生産したモノが海外でよく売れており、外貨をたくさん獲得していることになります。
・さて、マクロの所得会計で考えると、
 Y(総需要)=C(消費)+I(投資)+X(輸出)-M(輸入)
です。変形すると
 Y-C-I=X-M
です。Y-C=S(貯蓄)だから
 S-I=X-M
です。すなわち、国内で使い切れない(=投資しきれない)貯蓄超過は純輸出の黒字に等しいのです。これは家計が貯めたおカネを国内投資では使いきれないということですから、海外投資に回ることになります。すなわち、資本収支が赤字になるということです。海外への投資が国内への投資を上回り続けるので、ストックでみた対外債権残高は大幅に積みあがることになります。

3.ブレトン・ウッズ体制
・第二次大戦で世界経済がとても疲弊したので、世界最大の経済大国、債権国となったアメリカが中心となって為替の安定を図る仕組みです。
・世界でもっとも信用度の高い通貨はドルなので、各国は米ドルで復興支援を受け入れる必要がありました。しかし米ドルが世界中にどんどん流通すると米ドルのインフレとなり価値が下がります。
・そこで米ドルの価値を保証する仕組みとして、金(ゴールド)の量と米ドルを一定比率で結びつけることになりました。すなわち、金1オンス=35ドルという交換比率で、米国はいつでも各国の手持ちのドルを金に交換すると保証することになったのです(金の公定平価といいます)。当時米国は世界中の金の半分以上を保有していたので、保証力に問題はありませんでした。金がドルのアンカーになっているということですね。また、主要国はドルと固定相場で結びつくことよって通貨価値を安定させることとなりました。
・しかし1960年代に入り世界経済が急激に復興・拡大してくると、各国はドルよりも金を欲するようになり、米国の金保有高が海外で流通しているドルと同じような額になり、ついにはドルの方が多くなってしまいます。そうすると1オンス=35ドルでの交換が維持できなくなるので、通貨市場では1オンス=40ドルとか50ドル、100ドルに平価が変更になるのではないかという疑念が湧いてきます。みんな疑心暗鬼になるのでどんどんドルを売って金や他国通貨に替えようとする動きが出てきます。この動きが盛んになり、為替相場を固定することが困難になった結果、1970年代初めに金とドルのリンクや固定相場制が放棄され、変動相場制に移行することになったのです。
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この回答へのお礼

有難うございます。
補足質問ですが、ブレトン・ウッズ体制は金1オンスを35ドルで交換して固定相場にしたとのことですが、この当時本当にアメリカは金をこんなにたくさん保有していたのでしょうか?
それと経常収支と資本収支の違いをもう少し分かりやすく知りたいのですが----。

お礼日時:2010/02/05 21:00

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