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どうして利子率が下落すると、債権価格が上昇するんですか?

現在経済学を勉強しはじめたのですが、テキストを読んでいて分からない部分があります。
お分かりになるかたがいらっしゃいましたら是非教えていただきたいです。

テキストに、

現実の利子率が下落すると、債権価格が上昇し、債権価格が割高となり、
今後値下がりの恐れが出てくるので、債権需要を減らして、
代わりに、価格の安定している貨幣を持とうとする結果、貨幣需要が増加する。

と書いてあります。
なんで上のような流れになるのですか?

よろしくお願いします><

A 回答 (4件)

まず、債権ではなくて債券です。



実際に考えてみましょう。
債券(たとえば国債)を新規に発行するとき、発行価格は常に100円。債券の利率(クーポンレート)は、そのときに市場の金利を反映した利率で発行されるとします。

2010年1月は市場の金利が4%であったとします。したかって、1月に発行される債券(1月債と呼ぶことにします)は、利率が4%、発行価格100円で発行されます。投資家からみれば、利率4%の国債を100円で買うことになります。

その後1か月、市場の金利は変化をしなかったとします。したがって2010年2月には、2月債が1月債と同じ条件の、利率は4%、発行価格100円で発行されます。

しかし、次の1か月は市場の金利が急低下し、2010年3月には市場の金利が1%に低下したとします。そのため、3月に発行される債券(3月債)は、利率が1%、発行価格は100円で発行されます。投資家から見れば、利率1%の債券を100円で買うことになります。

ここで、考えてみましょう。

いま、投資家からみたとき、(1)利率1%で価格100円の3月債、(2)利率4%の2月債、(3)利率4%の1月債、の3つの債券を買うことができます。

いま、1%の3月債は100円です。では4%の1月債と2月債は、100円のままでしょうか?
もし100円のままであれば、誰もが1%の3月債ではなく、4%の1月債か2月債を買うはずです。

では、1月債、2月債がもし101円であったらどうでしょう。
4%で101円の1・2月債か、1%で100円の3月債か、投資家はどちらか有利だと考える方を買うでしょう。
そして、まだ4%の方が有利だと考える人が多かったとしましょう。そのとき、1月債、2月債が102円に上昇したら。投資家は、4%で102円の1・2月債か、1%で100円の3月債か、有利だと考える方を買うでしょう。

このように、金利の高い4%の1・2月債は、1%で100円の3月債に対して、それぞれの価値が同じになるまで、価格が上昇します。

これが、ご質問の「現実の利子率が下落すると、債券価格が上昇」の答えです。
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(続き)


ではなぜ「債券が割高となり、今後値下がりの恐れが出てくると、債券需要を減らして、価格の安定している貨幣を持とうとする」のでしょうか。

2010年4月、市場の金利はさらに低下して0.5%になりました。4月債の利率は0・5%、発行価格100円です。これに対して、1月債と2月債は4%の金利が有利と投資家に判断され、人気金融商品となり、価格は110円に上昇しました。

さらに5月、市場金利はさらに低下し、ついに0.01%、事実上のゼロ金利になりました。5月債の金利は0.01%です。
超低金利の5月債はまったく人気がなく、反対に1・2月債はさらに人気が出て、価格は120円になりました。

ゼロ金利はその後も1年間続きました。2011年5月の11年5月債は利率0・01%のままです。一方、(2010年の)1・2月債は依然人気を維持し、120円です。

さて、ここで考えてみます。

10年5月以来、1年にわたってゼロ金利が続いています。
言い換えれば、現在すでにゼロ金利であるので、市場金利は今後これ以上、低下する可能性はありません(すでにゼロなのだから)。

つまり、市場金利は「今後、反転上昇する可能性はあるが、低下する可能性はゼロ」ということになります。
このことを1・2月債に関して置き換えてみれば、「1・2月債は、今後、価格が下落する可能性はあるが、上昇する可能性はない」といことです。

ゼロ金利は永遠には続きません。いつか市場金利は上昇します。

XX年X月、市場金利が上昇して、4%になったとします。発行される債券の利率は4%、発行価格は100円になります。その結果、2010年1・2月債の取引価格も100円に下落します。120円で1・2月債を購入した投資家は大幅な損失をこうむります。

しかし、通常投資家は、ゼロ金利が続いている状況のうちに、「将来の金利上昇と、債券価格の急落を予見・予測」するはずです。

そのために、実際に市場金利が上昇をし始めるよりも前に、価格が上昇している債券の購入を取りやめ、さらにはリスク回避のため、価格の高い債券を売却して、現金化します。

これがご質問の「債券価格が割高となり、値下がりの恐れが出てくるので、債券需要を減らして、安定している貨幣を持とうとする」の流れです。
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この回答へのお礼

お礼遅くなってすみません。
丁寧に分かりやすい説明をしてくださって本当にありがとうございます(^^*

すごくよく分かりました!

どのテキストも初歩的なことに対する説明はあまりないので本当に困っていたのですごーーーーく助かりました><♪

ほんとうにありがとうございましたo(^▽^o

お礼日時:2010/09/08 14:06

まず、債券というのを理解しているかどうかわからないので、それについて説明すると、


たとえば額面100円で4円の利付き債券というのは、その債券を買うと満期まで毎年4円もらえるという債券。
4%の定期預金みたいなもの。

世の中の利子率が4%であれば、債券価格は100円に近づく。

世の中の利子率が2%に下がった場合、債券価格が100円だったらみんな飛びつくね。
100円で買えれば4%で運用できるんだから。
だから、そんな債券を100円で売る人はいない。
買うほうはもっと高くても買おうとする。
だから債券価格が上昇するんだよ。
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この回答へのお礼

そうです><
債券すら理解できていませんでした^^;

定額預金みたいなもの・・・ふむふむ(・・*!

債券価格の上昇の仕組みもよくわかりました(・▽・

回答ありがとうございました^^

お礼日時:2010/09/08 14:09

 実例で説明します(複利や税金等をすべて無視した、単純なモデルです)。

なお、債券ですよね?債権はまったく異なるものです。

1 前提
 年利5%、10年満期の債券、額面1万円。市場金利が5%なので、額面価格の1万円で売れる。

2 超デフレ
 次の日、突然超デフレが生じる。市場金利は0%。この時、この債券は15000円で売れる。毎年5%(500円)の利子が10年間もらえるが、今の時点で銀行に預けても、まったく金利がもらえないので、差し引き5000円もうかるため。

3 超インフレ
 逆に、次の日突然超インフレが起きる。市場金利は10%。この時、この債券は5000円で売れる。毎年5%(500円)の利子が10年間もらえるが、今の時点で銀行に預けると、毎年10%(1000円)の利子が10年もらえるので、この債券は額面より5000円損なので。

 これが新聞等でよく書いてある「金利低下(債券価格は上昇)」という意味です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます(・▽・♪

漢字間違えました!笑
債券です^^♪


すごく分かりやすかったです><♪

分かりやすい回答ありがとうございました。

お礼日時:2010/09/08 14:12

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