No.6ベストアンサー
- 回答日時:
この問題は、以前九州大学で出題された問題のはず。
ただ、このときは
(1)f(x)=0の有理数解αを持つとき、αは実は整数であることを示せ
(2)f(x)=0の有理数解を持たないことを示せ
といった感じの誘導が付いていたはずだ。
他の整数問題にのぞむときの方針を
その1
最高次の係数が1の整数係数の多項式f(x)をとる。
f(x)=0の有理数解αを持つとき、αは実は整数であること
これは、整数問題では結構大事な視点
その2
整数kの剰余を考える。
これは、整数問題ではものすごく大事な視点。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぶっちゃけた話、整数問題は他の分野に比べて回答の方針が立てづらい問題が多い。
和田某氏も「整数問題は捨てろ」と言っているのもそこにあるといってもいい。
「数多く当たって、それぞれの回答を身につける」といった、地道な勉強しかないと思うぜ、整数問題は。
この問題は難しい。仮に君が大学受験生でこの問題が解けなかったとしても、心配することは全くない。
No.5
- 回答日時:
おおざっぱな方針は
(1)
f(x)=x^n +a(1)x^(n-1) +a(2)x^(n-2) +…+a(n-1)x+a(n)
の有理数解αを持つとき、αは実は整数であること
(2)
f(x)=0は有理数解を持たないことを示す。
という方針。
(1)、(2)が示されれば自動的にf(x)=0が有理数解を持たないことがいえる。
(1)の回答
f(x)=x^n +a(1)x^(n-1) +a(2)x^(n-2) +…+a(n)が有理数解αをもつとき
互いに素な整数u,vを用いてα=u/vとかける(ただし、v≠0とする)。
(u/v)^n +a(1)x(u/v)^(n-1) +a(2)x^(n-2) +…a(n-1)(u/v)+a(n)=0
u^n +a(1)*u^(n-1)*v +a(2)*u^(n-2)*v^2 +…+a(1)*u*v^(n-1) +a(n)*v^n
u^n=-v{a(1)*u^(n-1) +a(2)*u^(n-2)*v +…+a(1)*u*v^(n-2) +a(n)*v^(n-1)}…※
ここで|v|≧2と仮定する。
vの素因数pをとると、※よりu^nはpで割り切れる。
pは素数だから、uはpで割り切れる。
したがって、pはu,vの公約数となり、u,vが互いに素であることに反する。
よって|v|≧2という仮定が誤りで|v|=1、すなわちv=±1がいえる。
したがってα=±uとなるのでαは整数であることが示された。
(1)の回答ここまで
(2)の回答
f(x)=x^n +a(1)x^(n-1) +a(2)x^(n-2) +…+a(n)が有理数解αを持つと仮定する。
(1)よりαは整数である。
αは整数sと1≦t≦kをみたす整数tを用いてα=ks+tと書けることに注意する。
「なぜならば、αをkで割ったときの商をq、余りをrとするとき
α=kq+r、0≦r≦k-1とかける。
ここで1≦r≦k-1のとき、s=q、t=r
r=0のとき、s=q-1、t=k
とおくとα=ks+t、1≦t≦kとかける。」
(ks+t)^i=(ks)^i +i*(ks)^(i-1)t +…+i*ks*t^(i-1) +t^i
=k{k^(i-1)* s^i +i*k^(i-2)* s^(i-1)t +…+i*st^(i-1)} +t^i=k×(整数) +t^i
であることに注目すると
f(α)=(ks+t)^n +a(1)(ks+t)^(n-1) +a(2)(ks+t)^(n-2) +…a(n-1)(ks+t)+a(n)
=k×(整数) +t^n +a(1)*k×(整数) +a(1)*t^(n-1) +a(2)*k×(整数) +a(2)*t^(n-2)+…
+a(n-1)*k×(整数) +a(n-1)*t +a(n)=k×(整数)+f(t)
したがってf(t)=k{-(整数)}となるから、f(t)はkで割り切れることがわかる。
ところが、tは1≦t≦kであるから、このことはf(1)、f(2)、…、f(k)のいずれかがkで割り切れることを意味する。これは問題の仮定に反する。
したがってf(x)=0g有理数解をもつという仮定が誤りで、f(x)=0が有理数解を持たないことが示された。
(2)の回答ここまで
No.4
- 回答日時:
良く見ると、
f(x)が x=q/p(p,qは互いに素)なる
解を持つとすると、因数定理を使ってf(x)はQ[x]の範囲で
f(x)=(x-q/p)g_1(x) = (px-q)g_2(x) (g_2(x) ∈Q[x])とかけます。
でないと話があいませんね...
No.3
- 回答日時:
うーん、原始多項式に関する知識を導入すれば結構
自明なんだけど、それはいいのかな...
今、記号を導入して整数全体の集合をZ, 有理数全体の
集合をQ, 整数係数の一変数多項式全体からなる集合を
Z[x], 有理数係数の一変数多項式全体からなる集合を
Q[x]とします。当然Z⊂Q, Z[x]⊂Q[x]
一つ言葉を定義します。f(x)∈Z[x] (つまりf(x)は
ある整数係数の一変数多項式)が「原始多項式」であるとは、
f(x)の各次の係数の最大公約数が1であるような多項式
であることとします。
例:f(x)=2x^2-4x+3 (2,-4, 3)の最大公約数は1
補題:f(x), g(x)∈Z[x]が共に原始多項式なら、f(x)g(x)も
原始多項式である
[証明] 任意の素数p∈Zに対し、f(x)g(x)の係数でpで割り切れないものが
あることを示せば良い。
今、f(x)=Σ_i (a_i)(x^i), g(x)=Σ_j (b_i)(x^j)において、係数がp
で割り切れない最低次の次数をそれぞれm,nとすれば、f(x)g(x)の
(m+n)次の係数はΣ_{i+j=m+n} (a_i)(b_j)であるが、i>mのときはj<nより
b_jはpで割りきれ、i<mの時はa_iがpで割りきれる。唯一(i,j)=(m,n)の
時が(a_i)も(b_j)もpで割り切れない。従って(m+n)次の係数は
pで割り切れない(補題の証明終わり)
そこで、問題に戻ります。f(x)が x=p/q(p,qは互いに素)なる
解を持つとすると、因数定理を使ってf(x)はQ[x]の範囲で
f(x)=(x-p/q)g_1(x) = (px-q)g_2(x) (g_2(x) ∈Q[x])とかけます。
ここで、g_2(x)の各係数の分母をすべてかけたものM_1をg_2(x)にかけると、
(M_1)g_2(x)=g_3(x)、ここでg_3(x)の係数はすべて整数になっています。
さらにg_3(x)の各係数の最大公約数をM_2とすると、g_3(x)=(M_2)g_4(x),
ここでg_4(x)は原始多項式です。
つまり、(M_1)g_2(x)=(M_2)g_4(x), M_1とM_2を互いの最大公約数で割って、
mg_2(x) = ng_4(x), g_4(x)は原始多項式、m,nは共に0でない整数で
互いに素 となっています。
そこで mf(x)=n(px-q)g_4(x)ですが、(px-q), g_4(x)ともに原始多項式です。
今、mがある素数rで割りきれるとすると、(px-q)g_4(x)は原始多項式
だから、nがrで割りきれますが、これはmとnが互いに素であることに
反します。
従ってm=1。最高次の係数を比較するとn=1, p=1でないと矛盾が生じます。
そこでf(x)=(x-q)g_4(x) g_4(x)∈Z[x]です。(1-q), (2-q), ..., (k-q)の
うちどれかはkの倍数だから題意は証明されました。
結局、これは「f(x)∈Z[x]がQ[x]の範囲で因数分解されるなら、
実はZ[x]の範囲で必ず(同じように)因数分解できる」ということをつかっています。
No.2
- 回答日時:
すみません, #1 は完全に勘違いしてる. 次の 2つを示せばいいんだ:
・m ≡ n (mod k) なら f(m) ≡ f(n) (mod k).
・f(x) = 0 は整数でない有理数解を持たない.
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