A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
花が何故美しいか。
当たり前ですが、それには色があるからですね。人間は進化の中で色合いの違いを情報として認識出来るようにDNAが進化したのでしょう。ところで女性も男性も裸のままでは色はありませんね。だから、動物として何に反応するかというレベルで色が問題になる筈はありませんね。貴方の言うのとは逆に、人間は花の色を愛でることができると言うことが始めにあり、それを女性が自分の魅力を強調する為にことさらにその色を身に纏った。その結果、色と女性が結びつくようになったのではないでしょうか。別な言い方をすると、貴方やカントの考え方は本末転倒の典型的な例ではないでしょうか。そうなんですよね。
ま、卵が先か、鶏が先か、と私も随分考えた
のですが。
スタンダールの「この世のあらゆる美は女性が源泉である」
てのに引かれましてね。
こっちの方が魅惑的だ、と感じましたので。
私はある時、すごい美女を観たことがありまして
それ以来美とは何かにとりつかれまして、そういう
トラウマが先にあったのかな、と考えています。
有り難う御座いました。
No.4
- 回答日時:
「美」のような直感的な志向性は、経験の蓄積において生じる
先入観の一種です。
それは必ずしも悪いものではなく、たとえば美にとって主要な
要素である色彩とは、物理的には光の波長の連続的変化に
過ぎず、「赤は青の反対」などという根拠は、どこにもありません。
長い波長の可視光線に対して、「赤い」と感じるのは、遠くにある
「それ」が、接触した時に「熱い(火)、美味しい(果実、肉)」もので
あるという予測を潜在的に行うもので、生きる上の知恵なのです。
赤の印象を分析すると、火や血、肉、花などの異なる原因による
長波長を伴う現象の経験(温かい、危険、食欲など)が、青には、
水や空といった短波長を伴う現象の経験(冷たい、爽やか、
静寂など)が、潜在している事が分かるでしょう。
この「総和機能」において、さらに大きなカテゴリーが、人生における
快適な経験の総和である、視覚的刺激パターン、「美」です。
それゆえに、成長期で好奇心旺盛な(しかし経験の蓄積の少ない)
子供の頃は、ケバい色や動くものを好むし、世界の各地域によって、
美的センスは異なってくるのです。
(砂漠地域では青や緑が好まれ、空白恐怖と呼ばれるほど装飾で埋め尽くす)
なるほど。説得力を感じます。
あれですかね。
そういう経験が無意識領域に蓄積され、或る刺激に
より美を感じるのだ、という。
美は色の他に「形」もあると思いますが、
同じように考えることは可能でしょうね・・。
有り難う御座います。
No.3
- 回答日時:
No.2です。
私は専門家でも何でもなく、質問者さんと同じように「美とは何か?」という、ある意味厄介な、終わりのない疑問に取り憑かれたことがあるというだけの者です。
>○「カントは美とは先験的なるモノ、超越的なるモノという
>考えから出発しているような気がします」
> ↑
>詳しく知りたいのですが、どんな本を読めば良いでしょうか?
質問者さんが、美は「女性に起因する」と考えられたのは、もしかしてカントの『美と崇高との感情性に関する観察』をお読みになったからでしょうか。
ここには「美」を女性的なるもの、「崇高」を男性的なるものとする、カント固有の倫理観を投影した、美に関するやや単純な発想が見て取れなくもないですよね。
もちろん、カントがそれまでの超越論的な美学に疑義を呈し、美を人間の感性の受け止め方の問題として捉えようとした点では画期的だったのでしょうが。
で、もし、美が人間の主観的、恣意的な感性やその受容の問題だとすれば、今度は、美がいかにして普遍性を持ちうるか?が問われてくるわけで、この難題にカントなりに取り組もうとしたのが『判断力批判』だったわけです。
ということで、まずは『判断力批判』をお読みいただければと思います。
>○既知体系の組み替えには、驚き、恐怖・・色々ありそうですが
>更にその中で美が発生するのはどういう場合だとお考えでしょうか?
私としては、「美」が実はわれわれが考えているほどには美しくはない、むしろ、不気味、恐怖、不安を感じさせることさえあり得るのではないかと思われてなりません。
そうと気づいた美学者が苦しまぎれに「グロテスクも美たり得る」などと言うよりは。
おのれが後生大事に抱えていた既知の体系が崩壊することは、確かに一面においては自分自身が否定されることでもありますが、同時にそこから新たなる自己形成が始まるとも言えるはずで、このように未知との遭遇により、不断に既知の体系が壊され、組み替えられることがわれわれの生活そのものなのではないでしょうか。
われわれの実生活と無縁な「美」なんて、何の益もありませんから。
再度の回答有り難う御座います。
カントの『美と崇高との感情性に関する観察』て本は
知りませんでした。今度読んでみます。
判断力批判は学生時代に読んだことがありますが
内容は忘れたし、そもそも理解できなかったように
記憶しています。
「美が人間の主観的、恣意的な感性やその受容の問題だとすれば、
今度は、美がいかにして普遍性を持ちうるか」
↑
これは善悪のときと同じ論法ですね?なるほど。
「「美」が実はわれわれが考えているほどには美しくはない、
むしろ、不気味、恐怖、不安を感じさせることさえあり得る
のではないかと思われてなりません」
↑
夜桜なんて、観ているとそういう感じに囚われることがあります。
基本的には、異化説だ、と考えてよろしいでしょうか?
No.2
- 回答日時:
>美とは?(視覚的な美)
美的認識であれ、知的認識であれ、それを生み出した源泉に遡及しようとすると、最終的には人間が生きていく上での切実な生活の必要性に逢着するのではないでしょうか。
すなわち、人間が厳しい生存環境の中で生き残っていくためには、周囲の環境世界を正確に知る必要があったことが人間の認識活動の原点ではなかったか、と。
人間の知覚機能のうち、外界(対象)に対して最も安全な距離を保ちながらこれを知る(見る)ことを可能にする視覚が最も重要な役割を果たすようになったのは当然のことでして、ここに(視覚的な美)の認識の原点があり、これを具象化したのが視覚芸術(美術)だと考えられます。
視覚以外には、外界の音声を正確に把握する聴覚機能も、やはり環境世界の中で人間が生き残るためには必要不可欠だったはずで、その延長線上に(聴覚的な美)やそれを具象化した音楽が生まれたと考えられます。
>最初は、女性に起因すると考えました。
>花を見て美を感じるのは無意識的にも女性を連想するからだ、と。
科学的認識に傾斜しがちな人なら、内部におしべ・めしべを擁する花を見て、「美を感じる」どころか、雌雄同体のグロテスクな生殖器が赤裸々に露呈されていると受け止めるかもしれませんよ。
なお、「花を見て美を感じるのは無意識的にも女性を連想する」ためには、質問者さんにとって、女性が欲望対象であることが前提となってますよね。
>今のところ、カントがいう「生命感情の高揚」が美の源泉であると考えているのですが、
カントには失礼ながら、彼の場合、美とは先験的なるモノ、超越的なるモノという考えから出発しているような気がします。
なお、カントの言う「生命感情の高揚」は、必ずしも(視覚的な美)に限定しているわけではないですよね。
思うに、人間の認識というのは、大ざっぱに知的認識と美的認識とに大別できるのではないでしょうか。
知的認識とは、未知の事象と遭遇したとき、これを自分の既知の体系の中に強引に組み込もうとする傾向をはっきり示すとすれば、美的認識というのは、未知の事象と遭遇したとき、自分の既知の体系の非力さを悟り、未知の前に呆然とたたずみ、恍惚とせざるを得ない、つまり無我の姿勢を余儀なくされることではないでしょうか。
言い換えますと、美的認識というのは、未知との遭遇によって、おのれの既知の体系の組み替え(更新)を余儀なくされる体験ではないかということです。
われわれが美的体験について、感動とか忘我とかという言葉でかろうじて言いつくろうしかないのも、やはり未知の事象との遭遇がわれわれの既知の体系に対し、その無効性、非力性を宣言するからではないでしょうか。
ワッ! 専門家が来たて感じです。緊張します。
難しかったので何度も読み返しました。
忙しい中、有り難う御座います。
○「科学的認識に傾斜しがちな人なら・・・・・
・・・女性が欲望対象であることが前提となってますよね」
↑
そうなんですよ。これでは男から観た美に過ぎないのでは
ないか、と疑問が出てきまして、放棄した訳なんです。
○「カントは美とは先験的なるモノ、超越的なるモノという
考えから出発しているような気がします」
↑
詳しく知りたいのですが、どんな本を読めば良いでしょうか?
○既知体系の組み替えには、驚き、恐怖・・色々ありそうですが
更にその中で美が発生するのはどういう場合だとお考えでしょうか?
No.1
- 回答日時:
はじめまして。
本来ならば、とても回答できる身分にはないのですが、あえて回答いたしますれば
あくまで個人的な意見であることをご了承ください。
美 とは これいかに。
人間の弱い心が引き起こす錯覚であると思われます。
弱い自分の心―― あくまで無意識に――補おうとする心。
それが、美を認識させるのではないかと考えます。
例えば、神を感じていたい。そう願うならば、山は美しく
海は美しく、空もまた美しいではありませんか。
例えば、言葉にしましても、柔らかい言葉というものは
柔らかさを求める―― 私には必要である―― 自己の補完
ならば、その人においては美を認識する事を禁じえません。
造形物に視点を移しますれば、例えば自分の持ち物として
完全を求める――あくまで個人的に――ミクロに至るまで
磨き上げる。その究極の光沢が美であることを否定できない。
男性―― 女性―― あくまで無意識の―― 自己の補完
これもまた、しかり。
俺は、ふつーの会社員ですから、あまり芸術的な人間では
ないのです。ですから先生方のお叱りを受ける前に
失礼させていただきます。ご多幸をお祈りしております。
人間の弱さですか。より一般的に広げて
不完全性、としても良いですかね?
不完全だから補完し完全を目指す。
なるほど。完全性説に繋がる考え方
かな。
私は、人間には死があるから美もあるのだ
と考えていましたが、それが補強された
ように思いました。
ありがとうございます。
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