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樹脂に無機材を混入して、燃えない素材を考えています。
現時点で利用している無機剤は水酸化アルミとアルミナ含有物ですが、結果として燃えてしまいます。

色々な文献やウェブサイトを確認しておりますが、不燃物にするには有機物:無機物=5:95の比率が必要。
などと記載されていますが、現状では樹脂に対する無機の飽和量に限界があり1:2程度が限界です。
樹脂にレジンを添加して若干なら飽和量は増加しそうですが、95%の無機物は難しいようです。
また、水酸化アルミが加熱による脱水反応で水素・酸素を発生させて炎上を促進しているのでは?とも考えられ、水酸化アルミの添加は諦めようかとも思っています。

因みに不燃検証方法は700~800℃程度の炉内に投入しております。

もっと樹脂に溶解し易い無機物は無いでしょうか?
作成に伴い、手間がかからない・危険性が無い方法でお願いします。

A 回答 (6件)

200℃で樹脂が蒸発とありますが,それは間違いなく「蒸発」ですか?もし,蒸発ならば,沸点の高い原料(溶剤?)を使えばいいですね.ただ,ぼくの想像では熱分解が起きてるんだと思います.だとすると,その樹脂系で700℃というのは,ちょっと無理だと思います.一度,TG/DTAなどの熱分析を行ってみるといいですね.



粒子の形状の違いについてですが,アルミナ/エポキシ樹脂系のケースで,同じ粘度になるように粒子を充てんしたところ,不定形のみでは250重量部(樹脂100に対して)であったのに対し,球形では350重量部入りました.重量比で1.4倍の効果になりますね.

実際に混練作業をしていても,不定形と球形はかなり違いますよ.球形だと,樹脂重量の5倍ぐらいまでは混ざりそうな感じです.
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この回答へのお礼

色々と適切なご返答を頂き有難う御座います。

まず『蒸発』についてですが、使う用語が不適切だったことをお詫びいたします。
shota_TKさんの仰るとおり、熱分解による重量減少を私は蒸発と答えてしまいました。
実際に無添加樹脂をTG/DTAにかけてみました。その結果200℃を超えた辺りで重量減少が始まり、600℃過ぎ辺りが下げ止まりでした。
樹脂自体は難燃性を謳っているものです。

粒子の形状については球体の優位点を教えていただき大変参考になりました。
無機材料の選定材料にさせて頂きたいと思います。
もう少し頑張ってみようと思います。

お礼日時:2003/10/01 15:10

粒度については,あまり大き過ぎても気泡が混入したりして,望ましくないと思います.50・100μmをご用意されてるとのことですが,いい線だと思いますよ.



樹脂についてですが,もし,樹脂の種類の判明に時間がかかるようでしたら,再度質問を立ち上げてみて下さいね.化学のカテゴリで樹脂関連の質問には全て目を通しているつもりですので….

ガラスビーズは,とても安価な材料ですよ.いろんなメーカーがあると思うので,探してみて下さい.バルーンの方はやや高いですね.

蛇足ですけど,安さを求めるならアルミナよりもシリカの方がいいかも知れませんね.耐熱性はアルミナの方が上だと思いますけど,検討してみて下さい.
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この回答へのお礼

本当に色々なご指摘を頂き有難う御座いました。
今日・明日にでも次の素材が届くと思うので、こちらで再度検証しようと思います。

shota_TKさんには、無茶な質問に対しても様々なケースを照らし合わせて答えて頂いたのは大変参考になりました。
与えて頂いた知識を出来る限り生かして頑張りたいと思います。

こちらの質問は次の検証が終わるまで時間がかかるので一度終了しようと思います。
検証結果が悪ければ再度質問に伺います。

ご指導いただいた皆様、本当に有難う御座いました。

お礼日時:2003/10/03 08:53

水酸化アルミを入れるメリットは,水分を発生させながら熱的に安定なアルミナに変化することですね.そのときに熱を奪いますので,材料の耐熱性が向上するわけです.人造大理石のコーリアンなどにも,水酸化アルミが入っていたと思います.



ですので,重量変化が望ましくないような場合には,水酸化アルミは適切ではないかも知れません.それよりも,熱的に安定なものを最初から入れた方がいいですね.この点については,もう一度要求性能などをしっかり確認した方がよさそうですね.

粒度分布については,No.3さんのおっしゃる通り,シャープな分布のものよりも,ある程度ブロードな分布の粒子の方が,よく混ざる場合が多いです.また,粒径が小さくなるほど(同じ充てん量で比較して)粒子の表面積が増えるため,樹脂との摩擦により見かけの粘度が上昇します.粒径のやや大きいもので,適度に幅の広い分布を持った粒子が適切だと思います.

樹脂については,もし種類がわかるようでしたら,より具体的なアドバイスができるかも知れません.

あと,ガラス繊維は樹脂の耐熱性を効率よく向上させ,しかも強度などの物性も大きく向上しますので,一度トライするといいかも知れませんね.

「ガラスビーズ」というのは,小さなガラス球のことで,これは発泡(中空)ではなくて中実です.ガラス繊維だと粘度の上昇が大きいので,ビーズの方がいいかも知れないと思ったんです.ただ,中空のガラス球もありますよ.ガラスマイクロバルーンと呼ばれています.これは非常に軽いので,重量%ではほんの少ししか入らないと思います.耐熱用途に使われることはほとんどないと思います.樹脂の粘度を増加させる目的で加えることが多いです.

充てん材については,参考URLにいくつか出てるみたいです.ご参照下さい.

参考URL:http://www.achieve-f.co.jp/syouhin/zyuutenzai.html
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この回答へのお礼

いつも助けていただき有難う御座います。

粒度については今の材料が駄目だった事を予測して選定を行っているのですが、粒度が小さいか大きすぎるかの状態で困っております。今は色んな素材メーカーのウェブサイトを探し回っている状態です。

樹脂については、、、出来るだけ早いうちに調べたいと思いますが資料が全く手元に無い状態です。見つかり次第に相談させて頂きます。

ガラスビーズは存在を知りませんでした。これから検索してみようと思います。ただ価格は高い物でしょうか?最近は材料費がかかってると睨まれているんで。。。

参考URLは他に知らない素材がありました。
素材選定の材料にさせていただきます。

お礼日時:2003/10/02 17:23

No.1の者です.



TG/DTAの結果についてですが,200℃で重量減少が始まっているのに600℃付近まで重量が維持しているというのはスゴいですね.これは,恐らく空気を流さずに(あるいは窒素雰囲気下で)試験してますね?空気を流す条件だと,もっと速く熱分解すると思います.

樹脂の種類は,熱硬化ですね?「難燃性グレード」のようですが,恐らく,化学構造の一部が臭素化されたものだと思います.ぼくの知る限り,連続使用で450℃以上に耐えるのはポリイミドだけです.600℃というと,アルミの融点にほとんど近いですよね.樹脂でもたせるのは無理だと思いますよ.

フィラーについては,No.3さんのコメントがとても参考になりますね.ぼくも,「水素と酸素の発生」というのはちょっと考えにくいと思いますが,万一,不純物に金属アルミニウムが含まれていた場合,水と反応して水素と酸素が発生する可能性があるかも知れません.でも,その可能性は低いでしょうね.

No.3さんもおっしゃっていますが,樹脂リッチな系で700℃の耐熱性というのは無理だと思います.樹脂が炭化してもいいならば,充てん材の工夫で耐熱性が向上する可能性もありますね.アルミナや水酸化アルミは有力だと思いますが,それ以外なら,ジルコニアとかカーボンブラック,炭化ケイ素や窒化ケイ素なども視野に入れた方がいいかも知れませんね.ガラスビーズやガラス繊維も候補になるかも.

ま,入手しやすいという点で言うと,球形アルミナでしょうか.一度,試してみることをオススメします.
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この回答へのお礼

沢山のご助言を頂き有難う御座います。

TG/DTAについてはご推測の通り窒素雰囲気下での実験です。確かに通常の条件下ではもっと低い温度で分解は始まると思います。

樹脂についてですが、恥ずかしい話で私自身が特に有機化学を苦手としておりまして別の人の選定によるものです。
そろそろハイレベルな内容に知識が追いついてこれなくなりました。今でも大学の教科書を見ながら質問を書いております。

耐熱についてですが、現状より前に進むことを第一に考えておりますので、樹脂は炭化しても構いません。
いま新たに用意している素材は活性アルミナ・球状シリカ・バルクファイバー(セラミックス)などです。
ガラス繊維は気になっているのですが、発泡ガラスって言うのはどのような物なのでしょうか?

またも最後に質問を増やして申し訳ありません。

お礼日時:2003/10/02 10:23

水酸化アルミは2,300℃まで加熱されると脱水反応を起こすため、燃えることはないと思います。



2 Al(OH)3 → Al2O3 + 3 H2O

>因みに不燃検証方法は700~800℃程度の炉内に投入しております。

ということですので、きっと不燃材料の不燃性試験を行っているのだと思います。
この試験だと、熱を伝えないことは当然ですが、試験前後で30%以下の重量変化でないといけなかったと思います。
ということを考えると、水酸化アルミニウムは上記の反応で34%ほどの水が出てしまいますので、不燃材料の主成分にはできないと思います。

また、どのような文献をご覧になったのかわかりませんが、
>不燃物にするには有機物:無機物=5:95の比率が必要。
ということであれば、無機物の粉を形が崩れないように有機物(樹脂?)で固めているイメージだと思います。少なくとも、樹脂の中に無機物を入れるようなイメージではないと思います。

>もっと樹脂に溶解し易い無機物は無いでしょうか?
作成に伴い、手間がかからない・危険性が無い方法でお願いします。

溶解するというのは、水に食塩が溶けるという意味での溶解するでしょうか?この意味であれば、樹脂に溶解する無機物はないと思います。
分散するという意味であれば、No.1さんが書かれているように球形の粒子も良いですが、ある程度大きな粒度で粒度に幅のある無機物を使ったらいいと思います。コンクリートは、砂利と砂がかなり密に詰まっています。
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この回答へのお礼

ご解説して頂き、有難う御座います。
papi_puさんが仰るとおり脱水反応と炎上は直接はつながらないと思います。
私の推測ですが、炉内投入温度が水はもちろん樹脂の沸点も超えた状態からなので可燃性気体(樹脂+H2O)が高濃度で一気に放出されたのでは???等と考えておりました。

試験についてですが、試験名称までは判りませんが目標とする重量変化は50%までです。しかし水酸化アルミ単体でも67%しか残らない点で、私も主成分としては厳しいと思います。

溶解については私が用語の使い方に語弊を招く書き方に問題があります。お考えの通り、攪拌を行い樹脂内に分散することが目的です。
今までは使用した無機材の粒度は20・40μmのものが主でしたが、次は50・100μmを用意している所です。球体の分散率の向上は知りませんでしたので、これから試す予定にしております。

色々とお知恵を貸して本当に助かります。

お礼日時:2003/10/02 09:59

5:95っていうことは,ほとんど無機物で,わずかな有機物がバインダーとしてまぶしてある,って感じですね.多分,多孔質なものになると思います.



無機粒子充てん樹脂という感じの材料では,700℃は無理だと思いますよ.頑張って400℃ぐらいかな.どんな樹脂を使ってるんですか?アクリルとかエポキシでは400℃でも厳しいと思いますよ.ポリイミドとかフェノール樹脂なら何とかなるかも.塩素化あるいは臭素化した樹脂なら,耐燃性がうんとよくなりますね(条件によっては,ダイオキシン発生の可能性が出てきますけどね).

あと,使ってる粒子の形状は不定形ですか?たくさん充てんしたいなら,球形がいいです.粘度の上昇を抑えられますので,かなりたくさん入りますよ.
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この回答へのお礼

早速のご解答有難う御座います。

樹脂自体は完全決定ではありません。
現時点での樹脂は無添加状態では200℃を過ぎた辺りから蒸発を始めています。
使っている粒子は不定形です。
球体なら沢山の添加が可能との事ですが、どの程度向上するものでしょうか?

せっかくご解答いただいたのに又も質問の形式で申し訳ありません。

お礼日時:2003/10/01 13:36

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