タイムマシーンがあったら、過去と未来どちらに行く?

以下は前回の質問です。

税効果会計なのですが、その他有価証券の評価差額金は、損益には
計上されておりませんが、この部分に対する課税を将来加算一時差異
として、繰延税金負債として計上することになるのでしょうか?

今ひとつ理解できませんのが、「その他有価証券の評価差額金」が損益に計上されていないと
いう点です。

(1)税引前当期純利益
(2)法人税、住民税、事業税
(3)法人税等調整額
(4)当期純利益
となるわけですが、イメージとしては(1)を申告調整(加算、減算)して(2)を求めた上で、
(3)によってまた逆に戻して(4)の当期純利益を求めているように見えます。
ところが「その他有価証券の評価差額金」は、(1)に計上されていませんので、その必要がないよ
うに見えてしまうのです。

A 回答 (2件)

税効果会計の基本的な考え方が、まだ理解されていないようです。



a1bさんは、会計上の利益と税務上の課税所得の調整のために税効果会計があると見ているようですが、そうではありません。
会計上の資産負債と税務上の資産負債の差額から生ずる将来の見込み納付税額を、繰延税金資産あるいは繰延税金負債として認識するのが、税効果会計です。

>その他有価証券の評価差額は、会計上の利益ではないと思いますので、配当対象にも課税対象
>になるものではない(つまり繰越利益剰余金ではない)と思います。

その通りですが、純資産の部に計上されます。

>しかし、ここで繰延税金負債としますと、税法上は利益と認められるものを今期は課税対象に
>せずに、繰延べたことになってしましまいます。

ここで間違えています。税法上はこの差額を利益と認めていません。
期末時点で売却すれば1,000の利益が出るであろうから、これに対する税金は400だと会計上は認識するというものです。そうすると(将来の)売却した場合の正味の利益は600しかないことになるので、1,000の有価証券の評価増の内訳は将来の税金400と税引後利益600に分割されます。

この有価証券評価差額に対する税効果は、PLを通さずに計上されるものだということをお考えください。
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この回答へのお礼

いつも、懇切丁寧かつ論理明快な回答をありがとうございます。
一時差異のうち、評価替に係るものは、その必要性については異
論があるということも聞き迷っておりました。

お礼日時:2011/05/02 12:32

有価証券評価差額に対する繰延税金資産、繰延税金負債は、損益計算書の法人税等調整額を通して計上するものではありません。


例えば投資有価証券に1,000の評価益があったとすると
投資有価証券1,000/繰延税金負債400
       /その他有価証券評価差額600
という仕訳で処理します。
翌期首に上記の反対仕訳で戻入するのが原則です。

この回答への補足

いつも論理明快な回答ありがとうございます。

私の物分りの悪さからお迷惑をお掛けしています。

その他有価証券の評価差額は、会計上の利益ではないと思いますので、配当対象にも課税対象
になるものではない(つまり繰越利益剰余金ではない)と思います。
しかし、ここで繰延税金負債としますと、税法上は利益と認められるものを今期は課税対象に
せずに、繰延べたことになってしましまいます。

そこの辺りがよく分かりません。

補足日時:2011/04/29 11:49
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この回答へのお礼

いつも、懇切丁寧かつ論理明快な回答をありがとうございます。
一時差異のうち、評価替に係るものは、その必要性については異
論があるということも聞き迷っておりました。

お礼日時:2011/05/02 12:34

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