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アメリカの好景気により日本の輸出増は、外生的な純輸出の増加として、IS曲線を
右シフトとさせるという形を考えてみました。
しかし、この場合に矛盾が生じてしまいました。
ISの右シフトはBPを赤字化することになりますが、輸出増は外貨の増加により黒
字化することと矛盾してしまうことです。

A 回答 (2件)

為替は最後に外貨の需給を均衡させるために動くと考えると整理しやすいです。


例えば、輸出増の場合は↓でのようなことが発生します。

・外生的に輸出が増加したときの影響(資本移動に一切の変化なし)
1.輸出増によりBPが大幅に右シフトします。
2.次に輸出増によりISがやや右シフトします。
3.この状況下ではBPはISLMの交点の右側に存在します。つまり外貨の供給過剰です。
◎4.この外貨の需給ギャップを埋めるために為替相場が円高外貨安に動きます。
5.その結果、輸出が減り輸入が増えるので、BPは大幅に左シフトし、ISはやや左シフトします
6.その結果、外貨の需給は完全に一致し、ISLMBPは一点で交わります。


そして為替が先に動くことはありません。
為替は外貨(もしくは自国通貨)の需給の変化があるから動くのです。

・為替が動く理由
1.経常収支の変化による。外貨需給の変化
 輸出増、輸入増など
2.資本収支の変化による。外貨需給の変化
 国内金利の変化、国際金利の変化、国内の経済の見通しの変化、外国の経済の見通しの変化、政府による為替介入など

これらによって発生した外貨の需給のギャップを埋め均衡させるために、為替が動くのです。
ですから、あるときは輸出増を埋めるため、あるときは金利差を埋めるため、あるときは信用格差を埋めるため、為替レートは動くのです。

為替とは通貨の価格です。
以前も説明したとおり為替市場における為替レートは、市場経済における価格の役割を担っているのです。
特に意味もなく価格が動くことがないように、特に意味もなく為替が動くこともありません。
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因果を見る順番に誤りがあります。



外生的に純輸出が増加しているのですから、
まず一次的な影響として、貿易収支の黒字化→経常収支の黒字化→BP曲線の右シフトが最初に来ます。
次に二次的な影響として、輸出増により国内需要が増加するのでIS曲線が右シフトします。

二次的な影響は一次的な影響を超えることは少ないですから、恐らくBP曲線の右シフトの影響の方が強いでしょう。
結果として外貨の黒字化、つまり外貨の供給過剰が発生しますが、最終的にはその影響は為替レートや資本収支(民間の国際投資or国の為替介入)などにより吸収されます。

この回答への補足

いつも、的確な回答をありがとうございます。

貿易収支については、輸入関数がYの増加関数になっているために、Yの増加は赤字
化するのは分かりますので、Yの増加がC、I、Gの増加によるものである場合は問
題ないと思うのですが、Yの増加がEXの増加による場合には、ちょっと事情が違う
でしょうか?
つまり、典型的なシフト分析とは違ってしまう。

EXが外生的に増加した場合には、BPは右シフトすると同時にISも右シフトし、
EXの増加分だけ、外貨が流入しますので、Yの増加による輸入増加による赤字化と
相殺される点で均衡することになるのでしょうか?
(資本移動はないことを前提にしています)

補足日時:2011/07/22 01:06
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