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極限粘度とポリマー濃度のグラフにおいて、その傾きとポリマーの構造との関連性について述べよ。
という課題です。よろそくお願いします

A 回答 (4件)

チキソトロピー

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ざっくりとした表現ですが…



溶液粘度の濃度依存性のグラフの傾きは、溶液中での高分子鎖の形状を示しています。ここで傾きa=1/2の状態をΘ(シータ)状態といい、分子内相互作用が見かけ上ゼロ(引力と斥力が相殺している状態)の状態を表します。

次に傾きがa>1/2、a<1/2のそれぞれのケースです。a>1/2は溶媒と高分子鎖の親和性が高く、いわゆる良溶媒の状態です。この状態ですと分子鎖はΘ状態に比べ溶液中で広がった形状になっています。一方a<1/2の場合は逆に貧溶媒の状態で、分子鎖はΘ状態に比べ溶液中で縮んだ形状になっています。

ちなみに「極限粘度」は溶液粘度を濃度ゼロ外挿した値を指しますので、「極限粘度とポリマー濃度のグラフ」という表現は違和感がありますね。
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とても良い課題だと思います。


<極限粘度とポリマー濃度のグラフ>は濃度cをゼロに外挿して極限(固有)粘度を求める
時にルーチンとして使いますが、<その傾きとポリマーの構造>を議論した文献や論文は
なかなか見あたらないからです。
40年以上前の理論的な文献が散見されるだけで、学生さんがコピペできるような代物では有りません。
また確立された解釈が有るわけではありません。
いろいろと調べ考える必要が有る、良い課題です。

さて方向だけでも。
ポリマー溶液の粘度ηを溶媒の粘度ηoと溶質濃度cを使い
η = ηo(1 + [η]c +k1c^2 + k2c^3・・・・)と展開できます。この式を変形し
η/ηo -1= (η-ηo)/ηo = [η]c +k1c^2 + ・・・・ とし

比粘度をηr=(η-ηo)/ηo と定義し、ηr/c を濃度cに対してプロットすると
<極限粘度とポリマー濃度のグラフ>が得られます。
ここで、 c→0を考えるとグラフの縦軸との切片は[η]極限(固有)粘度となります。
[η]は溶媒中にポリマー分子1個を加えた時の粘度増加を表しています。

この[η]極限(固有)粘度とポリマーの分子量Mとの間にはMark-Houwink-Sakuradaの式
[η]= KM^a
が成立します。
K,aは定数です。
aは溶液中でのポリマー鎖の拡がりを表し、屈曲性の分子の場合aは0.5~1.0の間の
値です(棒状分子も含めると0.5~2.0の範囲)。
このaの解釈を議論しているのが回答No.2ですが、課題の本筋から外れています。
aに付いては色々と解説が有りますからコピペ可能です。

この課題の優れた点は、
ηr/c = [η] +k1c + k2c^2 +・・・・
とした時にk2以降を無視し<k1とポリマーの構造>を論じなさいという点です。
ここでコピペ不能領域に入るわけです。

Hagginsは ηr/c = [η] +k1c 式のk1をk1=k[η]^2と置くと
ηr/c = [η] + k[η]^2*c
と書くことができ、定数kはほぼ一定になることを見出しました。
このkを理論的に解釈する試みは有りましたが、廃れ誰も注意しなくなりました。
したがって定説も、標準的な解釈もありません。

これからは課題に対する試案です。
ηr/cの式と[η]= KM^a の式と組合わせてみましょう。
傾きk[η]^2 = k(KM^a)^2 = (kK^2)*M^(2a)となり、No.2の考えが援用できます。
aの解釈に付いては以前詳しく説明していますので、下記URLを参考にしてください。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5397023.html

上記URLで引用している更に以前の回答が、ポリマー鎖の拡がりではなく、分岐等の構造に関して
言及しているので課題の本筋により近いと思います。

以上参考にして頑張ってください。
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この回答へのお礼

ありがとうございます、検索してもでないのはそういうことだったんですね
もしよろしければ回答者さんの答えを教えてくれませんか?

お礼日時:2012/01/10 20:09

残念ながら模範解答のようなものは有りません。

それが良い課題と言う理由です。

ポリマーの世界では50年60年前頃に見つけられた色々な関係を、説明する試みが
盛んだった時期が有りました。それが30年ほど前には一段落し、話題にならなくなりました。
その頃はポリマーとしては線状の屈曲性の分子が対象でした。

その後、分岐ポリマーや生体高分子に線状ポリマーの実験手法や解析法を適用すると
色々と面白い事が見出されました。
[η]=KM^a で a は0.5~1.0とされていたものが、0.5以下の場合も1.0以上の
場合も有ると言うのはその一例です。
そう言う観察を報告した研究者は、、それを実験に使った分子の構造や分子内または
分子間相互作用の観点から解釈し出しました。
どの程度一般化されているかは、非現役の私には判りかねます。

課題を出された先生の報文にヒントが有るかもしれません。
Hugginsの式との組合せは、そのヒントを得る単に一つの試案です。
以下はそんな議論の一例です。
http://www3.scej.org/meeting/kck2009/abst/E120.pdf

前回の答えでずぼらをしていたので、この機会に直しておきます。
相対粘度 relative viscosity ηr=η/ηo、
比粘度 specific viscosity ηsp=(η-ηo)/ηo、
です。spと2つ付けるのが嫌だっただけでした。
それからHugginsでした。
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