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ご回答よろしくお願いいたします。

一般的に[η] = KMα(上付き)で表されますが、

高分子の場合α=0.5-1と教科書には載っています。

実際に多分岐ポリマーを測ってみると、αの値が0.5以下になるとき

が多々あります。

この場合、αの値から、ポリマーの状態をどのように推測することができるのでしょうか?


よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

分岐ポリマーに付いては詳しくないのですが、いろいろと考えてみました。



[η]= KM^α α=0.5~1.0 の式は鎖状分子に付いて見いだされており、
その解釈には次の2つの立場が有ります。
1)α=0.5の場合はガウス鎖の中を溶媒が通り抜けず、鎖は詰まっているかの様に
 振る舞う、溶媒が通り易くなるとα値は増加し、巣抜けでは
 α=1.0に近づく。
2)高分子鎖は溶媒に対し基本的に不透過性で、排除体積効果により鎖の占める
 体積が増加し、その為にαが0.5より大きくなる。(主にFlory の見解。)
1)と2)を合わせた理論解析も有ります。

これから考えると、αが0.5に近いか、それより小さいのは鎖が溶媒を
通しにくく、かつかなり詰まっていると考えられます。

ポリマーがガウス鎖で無い棒状の場合、αの値は1より遙かに大きな2に
 近い値になります。これとの対比でも分岐ポリマーは嵩高くない、つまり
分岐ポリマーは溶液中ではかなりコンパクトであると言えます。

粘度式との理論的な関連は知りませんが、動的光散乱から得られる
ポリマー鎖の慣性半径Rgとアインシュタイン・ストークスの拡散係数から
求められる流体力学的半径Rhの比ρには、
棒状分子    ρ  >2
ガウス鎖    ρ 1.4~1.7
分岐ポリマー  ρ 0.8~1.3
コンパクトな粒状ポリマー ρ  <1.0
の関係が有ると言われています。

これとの関連でも、α<0.5の分岐ポリマーはガウス鎖以上にコンパクトに
詰め込まれた粒状ポリマーと言えます。

岐同士が絡み合いポリマーの溶液中での拡がりを妨げているとも解釈できます。
溶媒が貧溶媒か良溶媒かで分岐ポリマーのαの値が変わる可能性も有ります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

非常に助かりました。

難しいですよね、粘度って。拡散係数までだせばなんとか議論に持っていけることがわかりました。

本当にありがとうございます。

お礼日時:2009/10/07 18:15

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