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鎮痛剤など対処療法として薬に頼りきりだと、自然治癒力が低下するという話を耳にしたことがあります。

漢方薬は効き目も穏やかで、自然の生薬だし、自然治癒力を高める、と言われていますが、でも漢方薬も薬理作用がある以上、当然体や脳に与える影響はあるわけですよね。例えば、中枢神経を抑制する作用などがあると思うのです。
漢方薬は「証」というものがあって、体全体のバランスを取るために一定期間飲み続けるというのは理解できます。ただ、新薬ほどは症状に対しての狙いはピンポイントではないけれど、でも漢方薬も今出ている症状に対して処方しているわけですし、「自然治癒力を高める」ということに関してなんとなく疑問を感じています。結局は薬の力で何かを抑えたり、動かしたりしてることに変わりはないのでは…?と感じてしまいます。(でもそれを言ったら普段食べている食べ物でも同じことが言えるかもしれませんが…)

私は漢方薬については素人で、漢方薬を否定するつもりはありません。私自身、これまで漢方薬を飲んできました。
そして今、お世話になっている治療家の方は漢方薬を否定派で、絶対に飲まなくてはいけない命に関わる薬以外は飲まないように指導されています。

出来れば素人の方の想像や推測ではなく、専門家にお話を伺いたいのですが、漢方薬を取り扱ってる方に直接この質問するときっと否定されるんじゃないかなと思って(正直、聞きづらいです)、広く意見を聞けたらと思い、質問させていただきました。

よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

化学物質を原料とする人工の薬物の本質は毒です。

この人工の薬は脳関門(脳の機能を正常に維持するためのもの)いとも簡単にすり抜けてしまいますので脳はもろにその毒性の影響を受けて交感神経を緊張させます。また、アルコール、カフェインなども通過しますので多過ぎると中毒といった悪影響を及ぼすことになります。
一方脳は自然のものからできてる漢方薬や食品は必要な成分(脳の神経伝達物質の材料となるもの)は通過させ不必要なものは制限して脳を守っています。

実は漢方薬と言えども毒なのですが、天日で干したり乾燥させた決して美味しくはない独特の味や香りがするもの(酸化物)ばかりです。口に入ると体はとたんにこれは毒だと判断し希釈したり排泄して自ら体を守ろうとします。これが漢方薬の作用です。この排泄反射は老廃物など洗い流して良い作用をおこしますが、排泄反射が副交感神経の支配になってるからです。副交感神経が優位になるとリンパ球が増えたり免疫力が上がりますので自然治癒力が増します。東洋医学は人工的に治癒力を高めるものばかりですが少量の毒を摂る漢方もそいう類です。
ただし、やはりもともとは毒ですので使う量は使う人のその時の生理状況(証)を把握して決めなければなりません。加減を間違えて多過ぎるとたちまち毒性が強くなって排泄が困難になり副交感神経を抑制、かえって健康を害することになります。

漢方薬はひとことで言うと生体の自律神経、免疫、内分泌を変化させることができる薬剤であるとともに抗ウィルス作用のある薬剤です。ただし生体側の正確な証の把握(舌、脈、腹、顔色、体の様子、臭い、声などの情報から)が前提であることは言うまでもありません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
とてもわかりやすい説明で、なるほど、納得できました。
ずっと疑問だったのですっきりしました。

お酢が健康に良いといわれているのも、似たような仕組みだと聞いたことがあります。
(お酢そのものは体にとって「早く排出したい物」で、そのために副交感神経が活発になり…という話)

では、漢方薬が良い方に働くためには、加減などすごく難しそうですね。
何件もの漢方薬の薬局に相談したことがあるのですが、実際そこまできめ細やかに見て販売してくださる方がどれほどいるのか…と思うと、ちょっと怖いですね。

お礼日時:2012/01/26 11:34

こんにちは。



西洋薬、漢方薬、共に専門ですがどちかというと漢方薬の方がより専門の者です。

質問の趣旨は「漢方薬といえども対症の薬なのだから自然治癒力を落とすのではないか?」という事でよろしいのでしょうか?

先ず、漢方(中医学)には「薬食同源」という言葉があり、人体を良好な状態にもって行く方法として食事や投薬(もちろん漢方薬)を同じ趣旨であると捉える部分があります。
ですから、「普段食べているものでも同じ事が言えるかもしれませんが」というのはその通りと言えます。

さて、漢方薬と西洋薬の大きな違いは西洋薬のほとんどは「症状を無くす/抑えるのに特化している」のに対し、漢方薬の多くは「症状が出ている原因の内蔵機能失調を整える事に特化している」という部分ではないでしょうか。

例えば鎮痛薬ですが、西洋薬は痛みを感じる為のプロスタグランジンという分泌物の生成そのものを抑えたり、その伝達経路を絶ったりする事によって「痛みを感じる事を消し去ります」。ですから、痛みを感じないというだけで病気はまだまだそこにあるままなのです。
いわば「痛みを感じる事だけは麻痺させてあげるから、その間に自然治癒力で自分で病気を治しなさい。痛みが無いだけで大分病気退治も楽でしょう?」と言った具合の丸投げ状態。実際まだ若く壮健な間はこれで十分ですし実際ありがたいです。
反面、漢方薬による鎮痛は、沢山ある痛みの原因を突き止め、その原因を治してやる事によって痛みを除きます。そしてその治し方は基本的には滋養強壮、或は自然治癒力がまだある事を見越した上で病を体から押し出す手助けをするものであり、この意味では食事と同じです。

また、漢方にも投薬は7割~8割まで治るまでとし、以後は自然治癒力に任せるべしという考え方もあります。
ですから、商業漢方投薬ではなく、純粋な漢方理論としては自然治癒力を衰えさせる様な投薬はしないものなのです。
西洋薬の専門家でも自然治癒力を衰えさせる様な投薬方法はしないと思います。
西洋薬か漢方薬かの違いではなく、投薬者の志とか患者さんをどれだけ親身に思っているかなども大変強く関わってきますし、「使い方、止め時」を心得ていれば西洋薬も漢方薬も同じ人体に良いものだと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
とても分かりやすい説明に感謝します。
薬の役割というものが、素人なりに今までよりはわかった気がしました。

お礼日時:2012/01/27 20:19

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