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No.5
- 回答日時:
NaHCO3を水に溶かすとします。
NaHCO3はNa^+とHCO3^-がたくさん集まってできた固体状の物質です。
水に溶けるということくっついていたイオンがばらばらになって水の中に散らばって行くということです。水の中に散らばったイオンは全て水の分子に取り囲まれて存在しています。
これを化学式で書けば次のようになります。
NaHCO3(固体)⇒ Na^+(水和)+HCO3^-(水和)
( )内の注は普通省略されています。
NaHCO3⇒Na^++HCO3^-
NaHCO3⇒NaOH+H2CO3
でも
NaHCO3⇒Na^++OH^-+H2CO3
でもありません。
この水溶液が弱いアルカリ性を示すというのはまた別の話です。
溶けるということをどのように表すかという場合と同じように書くと混乱します。
アルカリ性を示すということはOH^-は新たに生じていることを意味しています。水に取り囲まれて存在しているHCO3^-のごく一部が取り囲んでいる水の分子と反応して変化しているのです。
化学式で書くと次のようになります。
H2O+HCO3^- ⇒ H2CO3+OH^-
生じたH2CO3もOH^-も水の分子に取り囲まれています。
変化しているHCO3^-の量はどれくらいであるかを考えてみましょう。
この物質1molの質量は84gですから1Lの水溶液の中にNaHCO3が84g含まれていれば濃度は1mol/Lになります。アルカリ性の強さはフェノールフタレイン溶液で薄い赤色になるぐらいのところにあります。フェノールフタレインの変色域はpHが8~10です。pH=9とします。[H^+]=10^(-9)mol/Lです。[OH^-]=10^(-5)mol/Lです。OH^-は1つ増えればHCO3^-が1つ減っているはずです。変化したHCO3^-は10^(-5)molです。10万個のHCO3^-があればその中の1つだけが変化しています。残りのイオンは全て元のままです。
何の注も添えずに「NaHCO3を水に溶かせば NaHCO3⇒NaOH+H2CO3 という変化が起こる」と書けば「おかしい」というのが分かりますね。
「NaHCO3+H2O⇒NaOH+H2CO3」と書いてもおかしいということに変わりはありません。
このように書けば左辺のNaHCO3は水の中に入れた固体の炭酸水素ナトリウムを表しています。水の中に入れたNaHCO3のほとんどはNa^+とHCO3^-というイオンに別れて存在しているのです。この式だとほとんどがH2CO3に変わってしまうというイメージになってしまうのでこまるのです。
あなたの疑問もこういう反応式によって生じたものだろうとおもいます。
左辺が全部右辺に変わってしまうのであれば強い塩基の代表であるNaOHができて、相手は弱い酸として知られているH2CO3です。混ぜても強いアルカリ性ではないかと思ってしまうことになります。
起こっているのは溶けて存在しているHCO3^-のほんの一部が変化していることです。
H2O+HCO3^-⇒OH^-+H2CO3
という変化です。存在しているHCO3^-の10万分の1ぐらいがこの変化を起こしています。
この10万分の1という比率が何によって決まるのかという段階になって初めて電離定数が必要になってきます。
No.4
- 回答日時:
NaHCO3→NaOH+H2CO3
こうはなりませけど・・・
せいぜい
NaHCO₃→Na⁺ + OH⁻ + H₂CO₃
NaHCO₃→Na⁺ + OH⁻ + 2H⁺ + CO₃²⁻
とか・・
実際には解離定数を考えないと説明しきれませんが、
HCO₃⁻ + H₂O ⇔ H₂CO₃ + OH⁻ pKa = 6.3
HCO₃⁻ + H₂O ⇔ CO₃²⁻ + H₃O⁺ pKa =10.3
★酸解離定数 - Wikipedia ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E8%A7%A3% … )
No.3
- 回答日時:
どういう点に疑問を感じられたのかがよく分かりません。
「もっと強い塩基性になってもよさそうに思う」ということでしょうか。
H2CO3をNaOHで中和していくと考えてみて下さい。
2段階で中和が起こります。
H2CO3+NaOH → NaHCO3+H2O
NaHCO3+NaOH → Na2CO3+H2O
塩基性の強さの順番は
H2CO3<NaHCO3<Na2CO3<NaOH
Na2CO3は結構強い塩基です。
NaHCO3の水溶液はフェノールフタレイン溶液を加えると薄い桃色になります。
Na2CO3の水溶液は濃い赤(紫)になります。色だけではNaOHとの違いは分かりません。
産業革命の時代までは強い塩基と言えばNa2CO3でした。
ソーダといいます。天然の鉱石としても産出します。
でももっと強いアルカリ性を示す塩基が欲しいということになりました。
NaOHが「苛性ソーダ」と呼ばれることがあるというのはそういう事情によるものです。
Ca(OH)2+Na2CO3 → CaCO3↓+2NaOH
の反応でつくることができます。
Ca(OH)2とNaOHの働きの違いは水溶性の違いによるものです。
Ca(OH)2は溶解度があまり大きくありません。
No.2
- 回答日時:
思いっきりザックリした話をすると、
強塩基 + 弱酸 = 弱塩基、というのは、
強弱を絶対値の大きい数・小さい数、
塩基を正、酸を負、ということにして、
+大 + (-小) = +中、みたいな話です。
じゃ、中塩基性でもいいじゃん、ということになりますが、
「強」塩基、「強」酸というときの「強」は、
ほぼ100%電離している、意味で使われていて、
この基準でいうと、そこそこに電離している、それなりに
強い酸、リン酸なんかも、分類では「弱」酸ということに
なってしまい、「中」という区分はでてこない、
そういう条件の下の話になっているからです。
という訳ですので、先の方で必要になることですが、
「弱」酸の弱さにも、色々とレベルがあり、その違いが
反応の違いになることもあり、そこが問題に出てきますから、
ここで「強」=ほぼ100%電離、「弱」=それほどでもないこと、
(一律にすごく弱い、なんてことはない)とハッキリ覚えておくと、
いいかもしれません。
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