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二酸化炭素は水に容易に溶解し、その一部が水と可逆的に反応して炭酸となる。この平衡定数(K0)を次のように定義する。
K0=[H2CO3]/[CO2] K0=3.0×10^(-3)
ただし、[CO2]は水に溶解している二酸化炭素分子のモル濃度であり、接している二酸化炭素の圧力に比例する。炭酸はその一部が電離して水素イオンと炭酸水素イオンとなる。この反応の平衡定数K1は2.0×10^(-4)mol/Lである。炭酸水素イオンはさらにその一部が電離して炭酸イオンとなる。この反応の平衡定数K2は5.0×10^(-11)mol/Lである。
25°Cにおいて、1.0atmの二酸化炭素と平衡にある水1.0Lには3.0×10(-2)molの二酸化炭素分子が溶解している。

(1)
25°Cにおいて、水を1.0atmの大気中に長時間放置したとき、pHはいくらになるか。ただし、大気中には体積パーセントで4.0×10^(-2)%の二酸化炭素が含まれ、二酸化炭素以外の酸性物質は含まれないものとする。

空気中の二酸化炭素の分圧は、1.0×4.0×10^(-4)なので、水に溶解している二酸化炭素のモルは、水の体積をVとすると、4.0×10^(-4)×3.0×10^(-2)×V=1.2×10^(-5)×Vと表せる。よって、[H2CO3]=K0×[CO2]=1.2×10^(-5)×3.0×10^(-3)=3.6×10^(-8)
電離が平衡状態に達したときの水素イオンのモル濃度をxとすると、炭酸水素イオンもxであり、炭酸のモル濃度は、3.6×10^(-8)-x と表せる。よって、K1=x^2/{3.6×10^(-8)-x }
∴ x=[-2.0×10^(-4)+√{4.0×10^(-8)+28.8×10^(-12)}]/2

4.0×10^(-8)≫28.8×10^(-12)なので、28.8×10^(-12)を無視すると、xが0になります。
どこが間違っているのか教えてください。

A 回答 (2件)

酢酸水溶液の場合などではあなたがやられたような手順で考えますね。


この問題ではその手順を使うことが出来ないのです。

K1=x^2/[3.6×10^(-8)-x]

という式が成り立ちません。

K1=x^2/3.6×10^(-8)  です。

x^2=2.0×10^(-4)×3.6×10^(-8)=7.2×10^(-12)
x=2.7×10^(-6)
pH=5.6

このxの値はK1=・・・という式の分母の値よりも大きいですね。
CO2が外部から供給されているということが無い限りこういうことは起こりませんね。

理由は外部の大気中にあるCO2との平衡が成り立っていますので水中に溶け込んだCO2が電離しても減った分が大気中から供給されるからです。従って水中の[CO2]、[H2CO2]は一定とする必要があるのです。

教科書で酢酸についての例題が載っていると思います。
その時も分母のxを消してしまっています。
形式的にはどちらでも同じ操作をやっているように見えます。
しかし、消している理由が異なります。
酢酸の場合は電離度が小さいとしてxを落としています。
今の場合はxは小さくはありません。電離で減った分が外部から補充されているのでどれくらい電離したかによらず濃度が一定になるというのが分母に-xという項が出てこない理由です。
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この回答へのお礼

納得できました。ありがとうございます。

お礼日時:2012/10/12 00:33

ヘンリー則より平衡状態に於いては、[CO2]=0.00040・0.03=1.2・10^(-5)M (一定)と見做せるから次の解離を考えると、



CO2 + H2O ⇔ H^+ + HCO3^-

水の解離により生じる[H^+]及び、第2解離を無視して [H^+]≒[HCO3^-] と仮定すると、

[H^+][HCO3^-]/[CO2]≒x^2/[CO2]=K0・K1=6.0・10^(-7)

x=[H^+]≒√(K0・K1・[CO2])=2.68・10^(-6)M

∴ pH≒5.6

(多分近似は妥当と思われる)
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この回答へのお礼

[H2CO3]を計算しなくても、K0×K1とすると計算が楽になるんですね
ありがとうございます。

お礼日時:2012/10/12 00:29

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