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学校の先生が硫酸鉄II水溶液を長持ちさせるために、ビンにいっしょに鉄釘と硫酸を入れていると言っていました。
鉄と硫酸が反応して硫酸鉄IIができるからだと思いますが、新たにできることによって濃度が変わったりしないのでしょうか。
硫酸の電離とビン内の空気中の酸素により
4Fe2+ + 4H+ + O2 → 4Fe3+ + 2H2O
という反応が起きてFe3+ができてしまわないのでしょうか?

A 回答 (4件)

Fe + 2H+ → Fe2+ + 2(H)


2(H) + 2Fe3+ → 2Fe2+
をご指摘のSaturn5さん,お久しぶりです.homma-monです.
ご指摘のことを失念していました.

この二つの反応をあわせて考えると,
Fe + 2Fe3+ → 3Fe2+
となりますね.
発生期水素は介在するのかもしれませんが,ともかく,全体として
c80s3xxxさんご指摘の前段となります.

後段の溶存酸素低減も考慮すべきところでしょうね.

お二方,ありがとうございました.
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もちろん発生機の水素も効くでしょうけど,Fe3+ + Fe -> 2Fe2+ というのもおこります.


同時に,発生機の水素は溶存酸素濃度も下げます.結果として,Fe2+ がキープされます.
いずれにしろ金属のFeがFe2+ になって溶けるので,当然,濃度は上がっていきますね.
泡が出ていたなら,それはそのまま水素ガスになってしまった分でしょう.
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鉄イオンはFe2+よりもFe3+の方が安定です。


空気中には酸化剤であるO2がたくさん存在します。
ですから、自然界のFeは大半がFe3+であり、Fe2+は
存在しません。Fe2+は結晶の相性がいい、FeSO4や
Fe3O4の一部に存在するくらいでしょう。

さて、硫酸と鉄釘を入れる理由はFe2+を供給するためではありません。
Fe3+を還元してFe2+に戻すためです。

鉄と硫酸で水素が発生しますが、発生期のHには強い還元力があります。
Fe + H2SO4 → FeSO4 + 2(H)

これでFe+を還元することが目的です。

また、ご指摘のように濃度は変化します。
ですから、定量的な実験には使えません。

この回答への補足

HがFe3+を還元するのなら、H+になると思いますがそれはそのまま残るのでしょうか?
私が見た水溶液の入った瓶は泡(水素?)が発生していました。これは水素原子の一部は鉄IIIイオンを還元し、一部はそのまま水素とななっていたということですか?

補足日時:2012/10/20 09:40
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その昔,エーテル構造をもった化合物を扱っていました.エーテル構造を持ったもの,特に液体は,空気中に保管しておくと,僅かながら,過酸化物となってしまい,場合によっては爆発する危険があります.特に,蒸溜しようとするときには,注意が必要です.



そこで,「そのエーテルと硫酸鉄II の水溶液とを分液漏斗に入れて,よく振り混ぜ,過酸化物を還元してしまう」という前処理をしてから,蒸溜していました.

私は,その操作をする直前に硫酸鉄II の結晶を水に溶かして使っていました.その薄い緑色の水溶液は,翌朝には黄色に変色しており,Fe2+ が 空気で酸化されて Fe3+ になっていることが眼に見えました.

ですから,あなたの先生のおっしゃることは,理解できます.

勿論,釘と硫酸とを入れれば,ご指摘の反応が起こって,濃度は多少は変るでしょうね.
でも,空気中の O2 によって Fe2+ が酸化されて,その濃度が下がりますので,それを補う意味はあるでしょう.

それでも,今度は Fe3+ の濃度があがっていきますので,組成は変っていきますね.

用途次第です.
私が昔やっていたようなことのために使うのであれば,釘と硫酸とを加えるというのも一つの方法でしょう.

勿論,Fe2+ の濃度が厳密にはっきりしていることが重要な実験の場合には,あなたのご指摘のとおり,先生の方法は不適切です.その場合には,実験の直前に水溶液を調製すべきです.

そして,更に厳密さが必要な場合には,その濃度を,実験の直前と直後とに,何らかの方法で測定しておくべきでしょう.

要は,用途次第です.

この回答への補足

学校の授業でFe3+とFe2+を比較する実験をしました。簡単なものだったので厳密に濃度を測ったりする必要はなかったのだと思います。
その方法だと2週間くらいは持つと言っていたのですべてのクラスが実験し終わるまでにはちょうど良かったのかもしれません。
でも水素が発生したら容器内の圧力が高くなってFe2+と酸素とがより反応しやすくはなってしまわないのでしょうか?実際に長持ちするそうなのでその影響よりも新たに硫酸鉄IIができることの影響が強いと考えていいのでしょうか?

補足日時:2012/10/19 15:41
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