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状態線図において、(p1,v1,T1)から(p2,v2,T2)に変化する過程を(1)とします。
(p3,v3,T3)から(p4,v4,T4)に変化する過程を(2)とします。
もし、(p1,v1,T1)=(p3,v3,T3)、(p2,v2,T2)=(p4,v4,T4)であれば、変化の過程で系が得る(失う)熱量δQは等しいですか?

熱力学の第一法則より
de = δq + δw
として、δw = - p dv
とあらわせるので、
δq = de + p dv
となります。
e,p,v はそれぞれ、完全微分の成り立つ状態関数なので、
積分したとき、その経路に拠らず、始点と終点だけで、変化量は決まる。
よって、δq も経路に拠らず、始点と終点が一致していれば、あらゆる可逆過程において等しい。

とする説明の仕方はただしいでしょうか?

A 回答 (5件)

#4です。


熱力学では微分形式がよく出てきます。
でも、つまみ食い的に利用していますので数学的にどういう意味があるのかがあいまいになることがあります。

「全微分」とか「状態量」もよく出てきます。
多くの熱力学の教科書では「状態量だから・・・」とか「全部分であるから・・・」という書き出しだけで話が進んでいます。それでいて微分による関係式がずらずらと出てきます。この辺で沈没する学生も多いのではないでしょうか。熱力学的な意味を考えることよりも微分による関係を追いかけることに精いっぱいという状態になってしまうのです。

あなたは「完全微分」という言葉を使っておられますね。
教科書に載っていたのでしょうか。
普通、熱力学の教科書の中では使われていないはずです。
同じものだと書いてある本もありますが数学の本での書き方を見ると意味合いが少し違うように思います。

http://homepage2.nifty.com/eman/analytic/total_d …
このサイトでは「全微分」と「完全微分」は同じであるとしています。

http://homepage3.nifty.com/rikei-index01/bibunho …
こちらのサイトは違うものになっています。
「完全微分」と単独で使うことはなくて、微分方程式の形式として「完全微分方程式」という名前で使うようです。

そのサイトからのコピーです。

>微分方程式として、次を考える。
> P(x、y)dx+Q(x、y)dy=0  (★)

> このとき、左辺がある関数 z=f (x、y) の全微分になっているとする。
> すなわち、次が成り立っているとする。
> ∂P/∂y=∂Q/∂x

> このとき、(★) を 『 完全微分方程式 』 という。


「全微分」と「完全微分」は異なる意味に使われていることが分かりますね。

z=f(x、y)であれば全微分は
dz=(∂f/∂x)dx+(∂f/∂y)dy
です。従ってもし、P=∂f/∂x、Q=∂f/∂y であることが分かればz=f(x、y)が分かるということになります。zの値はx、yの値が決まれば決まるのですから状態量だということが出来るのです。

ただ、式(★)は一般的には全微分にはなっていないのです。
そこである関数f(x、y)の全微分になっているような微分形式を「完全微分形式」と言うという使いかたをしています。その判定基準は
∂P/∂y=∂Q/∂x  (★★)
が成り立つことです。
∂P/∂y=∂^2f/∂y∂x、∂Q/∂x=∂^2f/∂x∂yですがx、yの微分の順番が変わっても結果は変わらないということから上の関係式が出てきます。

この関係が成り立っていない時(完全微分方程式)でない時でもある関数μ(x、y)をかけることによって完全微分形式に変えることができます。そのような関数μを積分因子といいます(このサイトに説明があります)。エントロピーの定義の時に(1/T)という因子をかけることによってことによってδq/Tが状態量に変わるという説明のある本がありますがここでの話に関係しています。

式(★★)が成り立っていることを使って導かれる関係式が「マックスウェルの関係式」です。
この関係式は具体的な関数形を求めるという微分方程式の立場と違ったところから出てきています。状態量であれば(★★)を満たすはずだという論理です。関数形は求めようとはしていません。
 
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もし


δx=dy
と表すことが出来るのであれば
⊿x=∫[1→2]dy=y2-y1
となって途中の経路にはよらなくなります。
「全微分である」というのはこういう表現を満たすと理解しておく方がわかりやすいのではないでしょうか。

δq=de+pdv≠d(e+pv)
ですからδqは全微分ではありません。

ここで h=e+pv と置いてみます。
e,p,v が状態関数であるのでhも状態関数です。
δqとdhの食い違う所は
dh=de+pdv+vdp=δq+vdp
ですからvdpの部分です。
dp=0の時はdh=δqになりますので、「hという熱力学関数は定圧という条件でdh=δqが成立するような状態関数である」ということになります。状態関数であれば微分操作によって他の熱力学的な状態関数と関係づけて行くことができます。
hは「エンタルピー」という名前で呼ばれている熱力学関数です。

※hは忍者のような関数です。
表の世界では、dp=0という条件で、出入りする「熱量」と同じものになります。
でも裏の世界(dp=0という制限のないところ)では、状態量である、全微分が可能である という性質をフルに使っていろんな熱力学量と結びついています。表の世界では見せる顔が1つですが、裏の世界では顔がものすごく広いのです。

詳しくは熱力学の教科書を見て下さい。
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> e,p,v はそれぞれ、完全微分の成り立つ状態関数なので、


> 積分したとき、その経路に拠らず、始点と終点だけで、変化量は決まる。

確かに個々の p, v は状態量ですし、たとえば dp や dv は完全微分ですが、pdv は完全微分ではありません。
pdvの積分値は積分経路に依存します。



要するに、

d(状態量)

の形は完全微分ですが、

(状態量)*d(状態量)

の形は完全微分とは限らないということです。
理由は自分で考えてみてください。
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二つの状態が断熱過程で結ばれている場合、その断熱過程をとれば当然出入りする熱量はゼロ、


それ以外の非断熱過程をとれば当然、有限の熱の出入りがありますね。

添付図をPV図として、図のように状態Aからスタートして状態Bに断熱過程で移った後、
それとは別の経路で状態Aに戻ったとすると、この二つの曲線で囲まれた部分の面積が
このサイクルの間になされた仕事になりますが、内部エネルギーが状態量であるために
この仕事分は出入りする熱量で相殺されなければなりません。
行きのA-Bの過程が断熱なので、必然的に帰りのB-Aの過程では熱の出入りがあることになります。

具体的には、たとえば、理想気体を作業物質として、断熱変化と等温+等積変化を考えて見ればいいでしょう。
「熱力学の可逆過程について」の回答画像2
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>(p1,v1,T1)=(p3,v3,T3)、(p2,v2,T2)=(p4,v4,T4)であれば、変化の過程で系が得る(失う)熱量δQは等しいですか?



当たり前ですが、違います。
状態1(3)と状態2(4)が断熱過程で移り変われる場合を考えれば自明でしょう。

したがって

>とする説明の仕方はただしいでしょうか?

間違いです。

この回答への補足

回答ありがとうございます!

不勉強で申し訳ないですが、
もしよければ、私の説明のどこが間違っているのか
具体的にご指摘いただければと思います。

断熱過程でδq = 0
で変化できる場合を考えたとき、
どう自明なのか、わからないです。

補足日時:2012/11/04 01:42
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