パイオニアSA8900II(30年以上前のもの)を修理中です。
初めは、不規則のパリッ、ブツ 雑音でしたが、この掲示板でご教示いただき、パワー部の初段トランジスター(5本足)を交換して、雑音は解消しました。
レコードを再生すると、音が少し割れている。。。
イコライザー部の電子基板で、初段トランジスター2本の足が真っ黒なのを発見。
交換したいのですが、型式が消えています。2SA9 しか読めません。
後段は、2SA750が1本と、2SC1400が2本です。
何とか復活させたいです。ご教示ください。
A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
今日は。
早速ですが、回答NO.2の方へのお礼の以下のコメントから少し疑わしい点が考えられますので検討した結果をお知らせいたします。
>電源電圧は、+30Vと-30Vで問題ありません。
>Q1、Q3のエミッタ電圧は、1.25Vです。
>Q5のベース電圧は-29Vで、コレクター電圧は-0.9Vです。
>Q7のベース電圧は+0.7Vで、エミッタ電圧は0.5Vです。
>Q9のエミッタ電圧は、-0.3Vです。
>R29とR31間の電圧は、+0.09Vです。
回路をLTSpiceでシミュレーションしてみました。トランジスタは等価なトランジスタを使用してますので厳密には正確ではありません。また、初段のQ1,Q3のhFEは100に設定してあります。(こちらのURLを参照ください。 http://yahoo.jp/box/m5gjGr )
この回路についてAC解析行いました。結果の周波数特性は上側のグラフに示されてますがこれは回路図が正しく入力されてるかの確認のために表示してます。シミュレーションではAC解析時の動作点も計算されています。その結果は回路図に表示されている青字の電圧値(mV)と電流値です。takevinyさんがテスタで測定された値は青字で括弧で囲んで示してあります。
(1) まず、Q1、Q3のエミッタ電位
1.25Vは異常に高い電圧です。Q1,Q3のhFEが100としてもこんなに高い電圧にはなりません。シミュレーション結果ではQ1のベース電圧が248mV、Q3のベースが262mVで共通のエミッタ電圧は744mVにしかなりません。takevinyさんの測定された電圧、1.25Vは明らかに異常です。
こうなる原因の一つとして、Q1のhFEが極端に低下した場合が考えられます。その場合、Q1のベース電流がhFEの低下分増加しますので抵抗R5の電圧降下(Q1のベース電流は全てR5に流れる。)が大きくなります。ベース電流が2uAも増えればR5の電圧降下は500mV近く増加してしまいます。結果Q1のベース電圧が0.5V近く増加してエミッタ電圧が1.25V近くまで上がってしまう。
逆にQ3のhFEが低下した場合はQ1が正常であればQ1のベース電圧は上がらないのでエミッタ電圧は上がりません。もしエミッタ電圧が上がるとQ1のコレクタ電流は増加してしまいます。その結果、出力を大きく下げてしまいます。
したがって、Q1のhFE異常の可能性が疑われます。
(2) Q7のベース-エミッタ間電圧
takevinyさんの実測結果から、 VBE=0.7-0.5=0.2V になります。これは明らかに異常な値です。Q7のDC動作点はIe=1.75mA(シミュレーション結果より)ですので、0.7V程度の値が正常です。
ですから、Q7も異常の可能性が疑われます。
(3) R29とR31間の電圧
takevinyさんの実測結果は +0.09V ですがこの電圧はQ7のエミッタとQ9のエミッタ電圧の差電圧(0.5V-(-0.3V)=0.8V)に等しいはずですよね。
測定値の +0.09V は +0.9V の間違いではありませんか?
それからこれはアドバイスになりますが、信号発生器とオシロスコープをお持ちでないようですが、パソコンがあれば何とかなる次のようなフリーソフトがあります。それは、
多機能 高精度 テスト信号発生ソフト(WaveGene: http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/soft/wg/wg.html )
と
高速リアルタイム スペクトラムアナライザー( WaveSpectra: http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/soft/ws/dist/meas_ … )
という2つのソフトです。
この2つのソフトでアンプの周波数特性とTHDの測定がPCを使って簡単に実行できます。オシロが無くてもTHDの測定結果からアンプの異常や細かい性能まで確認できてしまいます。これはぜひお勧めです。
ひょっとしたら、プリアンプではなくてレコードプレーヤのカートリッジの不具合かもしれませんのでぜひ試してみてください。
xpopo様、前回に引き続きアドバイスいただき、ありがとうございます。
わざわざシミュレーションをいただき、恐縮です。
あいにく、この結果をすぐに理解できるほどの技量を持ち合わせておりません。
少々お時間をいただき、インターネットその他で勉強させていただきます。
なお、イコライザー基盤の状況ですが、
『R29とR31間の電圧 、測定値の +0.09V は +0.9V の間違いではありませんか?』
ですが、再度測定しましたが、間違いありません。
左chが0.07Vで、右chが0.09Vです。
SA-9500とは、回路定数(抵抗値)が異なるようです。
特に、R29とR31は、音質上で重要な素子なためなのか、カバーで覆われています。
『金属皮膜抵抗』という抵抗なのかもしれません。
アナログテスターと半田こて、ラジオペンチくらいしか持ち合わせていません。
フリーソフトウェアのご紹介、助かります。
これも、時間をかけて、勉強させていただきます。
せっかく直したアンプですので、定量的な評価をしてみたいです。
No.3
- 回答日時:
こんにちは。
修理お疲れ様です。記載された各部の電圧に異常は無いと思いますね。またこの値が
右ブロックも左ブロックもだいたい同じだったということであれば
原因はイコライザー基板そのものではないかもしれないですよ。
一番怪しいのは入力切り替えのS1-1/2Fのスイッチです。3番と
2番がそれぞれPHONE1、PHONE2ですが、この接点が汚れていると、
そのような症状が出ることがあります。11番ピンとの接触を
確認してみましょう。初段トランジスタの購入、交換はそれから
でも遅くありません。
それからこれは既に確認済みかと思いますけれど、PHONE入力の
左右入れ替えは試されましたよね? カートリッジも含めて
レコードプレイヤー側に原因があれば当然そのような状態に
なります。
まあ修理は根気との勝負です。場合によっては半年くらいかけて
原因をつきとめるくらいの覚悟が必要になることもあります。
ここまでされたなら必ず治ると信じておりますので、頑張って
ください。
蛇足になりますけど、よく「故障→即ケミコンの劣化を疑う」、
「トランジスタのリードを磨いたら音が見違えるようになった」
等々ネット上でこのような書き込みをよくみかけますが、
あんまり信用しないほうがいいですよ。
同じく30年以上経つアンプを分解して各部品を測定器にかけた
ことがあります。スイッチ類や半固定抵抗器はボロボロでしたが、
半導体、コンデンサに劣化はひとつも見られませんでした。
qann様、ご教示ありがとうございます。
現状、アドバイスの通りとなっています。
スイッチやジャックなどの接点部分は、当初から疑っていたので、
少々乱暴ですが分解して真鍮ブラシで磨くなど、自分なりに処置していました。
今回の『音のガサつき』は、接点ではないと思います。
PHONE入力の左右入れ替えは、効果無しです。
イコライザー基盤によると思います。左側が、ややガサつきが強い。
>カートリッジも含めてレコードプレイヤー側に原因があれば。。。
もしやと思って、カートリッジを取り替えてみました。
Pioneer PC-330/II → AudioTechnica AT10G
5千円と高価ではなかったですが、新品です。
結果、劇的に改善しました。ガサつきが解消しました。
カートリッジが主要因だったのですね。気が付きませんでした。
20年以上、稼働させなかった結果、こういうことになるとは思いもしませんでした。
ひとまず、良い音になったので、ホッとしました。
ただ、CDプレーヤー+AUX入力の音と比較して、劣ります。
もう少し時間を費やして、レコード系の改善の努力をいたします。
今回、20年以上、使用していなかったオーディオセットを復旧しようとして、
レコードプレーヤーの回転不良の修復から始まり、アンプのパワー段の復旧が済んで、
次にコントロール部に遡った際に、CDプレーヤーの復旧作業も行いました。
スピーカー(Sansui SP-4000)の状態も怪しいし、イヤホンでは状況確認に不足と思い、
AudioTechnicaのATH-A700を購入して、音質の良さに驚きました。
この分野のマニアの気持ちが少し判った気がします。
何度もアドバイスをいただき、ありがとうございます。
この後もイコライザー部の点検、改善と、スピーカーの音質確認へ向かいます。
No.2
- 回答日時:
こんにちは
本ご質問に対しては、#1さんからズバリの回答が出て
いますので、今更何も申し上げることは無いはずですが、
少々気になる点がございましたのでもう一度書き込み
させていただきます。
PHONE入力で音が少し割れるというのは、左右どちらかの
片チャンネルだけですよね。もし両チャンネルでまったく
同じ症状が出ているのなら、その原因は初段の2SA906では
ないでしょう。右と左を受け持つ各々のトランジスタが
同じように劣化するというのは極めて希だからですね。
仮に音割れしているのが気のせいでなく事実であり、また
それが片方だけならば、この場合はすでに回路図があるので
正常なチャンネルと各部の電圧のかかり方を比較してみる
のが故障箇所を発見する早道かと思います。
(もしも、とっくに修理が完了しているのでしたら、無礼を
お許しください)
「余計なお節介」となるかもしれませんが、PHONE1から
入った信号の流れを赤矢印で示しておきました。
ご参考になれば幸いです。
qann様、ご教示いただき、ありがとうございます。
週末しかできないので、お礼が遅くなり、すみません。
音割れは、左側がやや大きいように感じますが、右側も歪んでいます。
ピアノの音に、パリパリが加わって聞こえます。
電解コンデンサーを全て交換しましたが、効果がありません。
トランジスター周辺の直流電圧をテスターで調べましたが、
左右で大きな差はありませんでした。
ただ、SA-9500回路図に記載の電圧とは異なりました。
抵抗の値が異なるので、一概にトランジスター故障とは言えないかもしれません。
電源電圧は、+30Vと-30Vで問題ありません。
Q1、Q3のエミッタ電圧は、1.25Vです。
Q5のベース電圧は-29Vで、コレクター電圧は-0.9Vです。
Q7のベース電圧は+0.7Vで、エミッタ電圧は0.5Vです。
Q9のエミッタ電圧は、-0.3Vです。
R29とR31間の電圧は、+0.09Vです。
アンプの入力プラグが汚れていたので掃除しましたが、音質は変わりません。
信号発生器とオシロスコープがあれば正確な判断ができるのでしょうが、
あいにくテスターしか持っていません。
レコードプレーヤーは、同じパイオニアのXL-1550です。
カートリッジは、プレーヤーに付属していたPC-330/II(MM型)です。
No.1
- 回答日時:
SA-8900IIの詳細な回路は入手できませんがSA-9500(海外モデル)の回路が類似してると思います。
こちら → http://yahoo.jp/box/UOlTr4トランジスタの型名は2SA906ですが、こちらのトランジスタ2SA970( http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-04253/ )でも十分代替可能です。
xpopo様、海外モデルの回路図をありがとうございます。
抵抗は値が異なるようですが、回路構成は同じようです。
参考になりました。
トランジスタは、2SA906とのことですので、通信販売で注文しました。
電解コンデンサーを全て交換しましたが、症状に変化がありません。
トランジスターの交換しかないと思います。
AUX入力+CDプレーヤーであれば、音は歪まないので。
週末しかできないので、お礼が遅くなりました。
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