No.6ベストアンサー
- 回答日時:
コペンハーゲン解釈では、観測前は確率的に存在しているけれど、観測したときに状態が定まるとしています。
これの解釈のしようによっては、シュレディンガーの猫問題では、生きている猫と死んでいる猫が重ね合わせの状態で存在するということを認めなければいけなくなります。エヴェレット解釈(多世界解釈)では、観測前も観測後も重ね合わせの状態で存在していて、観測は全ての重ね合わせの状態のうち一つしか観測できないとします。シュレディンガーの猫問題では、生きている猫と死んでいる猫はずっと重ね合わせの状態にあるんだけれど、観測するのはどちらかでしかないとなります(どちらになるかの確率はコペンハーゲン解釈と一致する)。
エヴェレット解釈(多世界解釈)は、コペンハーゲン解釈での状態(波動関数)の収縮ということを解消しようとしています。コペンハーゲン解釈では、ミクロのものは確率的存在であるとしていて、観測により確率的であることを止める(収縮)としているわけですが、たとえば、どこからがそういうミクロなのかが曖昧です。観測ということがどの時点で成立するかも定かではありません。エヴェレット解釈(多世界解釈)では、収縮ということを考えないため、一応はそういうことを回避しています。
生きている猫と死んだ猫の重ね合わせの状態というのはコペンハーゲン流で、観測していない状態を敢えて観測できたとしたらという想像でしかありません。それでも、実はどちらかになっていて分からないだけ、ということはありません(そう誤解した数学者がいたりする)。
エヴェレット流において、多くの世界が同時に存在しているというのも、観測できないものについての想像でしかありません。仮にそういう平行世界が存在すると考えるにしても、この世界以外の他の世界は存在確率は全て0になります。存在確率が0のものは観測できません。
どちらも、数式の解釈だと言って差し支えないでしょう。フィクションでは、それらを多少歪めてSF考証として、物語を作っていたりします。人間が突如として霧のような存在になったり、平行世界と行き来できたりするとかですね。
どの説も重ね合わせを認めているわけですね。それで、他世界同士影響し合ってるけど観測は出来ない。観測できないけど影響はしてる。不思議です。
No.10
- 回答日時:
最初から結論ありきで質問している人間に反論するのは時間の無駄ですね。
正気で考えている人がいるんですか?という質問に答えるなら、「います」の一言でしょうね。下記のアドレスをクリックしていただくと、この質問に正しく答えたことになると思います。
↓
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%8A%E5%89%8D%E3% …
No.9
- 回答日時:
量子力学の観測理論はよく理解していないので的外れなことを書くかもしれませんがご容赦を。
ファインマンの経路積分をご存じですか?
この方法を用いることによって、よりシンプルな仮定から
シュレディンガー方程式を導出することができる。(らしい。)
(歴史的にはシュレディンガー方程式の方が先に発見されましたが、
経路積分はその正当性を数学的に証明したものらしい。)
経路積分というのは、ある時空間上の2点に対して、その間を結ぶありとあらゆる経路を考え、
その経路に対応する重さをかけて、足し合わせる(積分する)ものです。
この単に数学的な操作を、物理好きはロマンチストが多いので、
「詩情溢れる言葉で表したのが多世界解釈」だと思います。
質問者さまが多世界解釈を好き嫌いにかかわらず、既に数学的成立したものです。
丁度、小学生が「分数の割り算で、分子分母を逆にしてかけるのは納得いかない。」と
いつまでもごねているのと近い...それは言い過ぎか、反省。
2)経路積分からシュレディンガー方程式が導かれるので、多世界解釈から重ね合わせの原理が
導かれると思います。質問者様は「重ね合わせの原理さえあれば多世界解釈はいらない」と
いうことですが、順序が逆かもしれません。
数学の理論が多世界解釈と一致したと言うことみたいですが、一致したから多世界解釈が正しいと言うことにはならないと思います。一致したのは興味がそそられますが数遊びの域を出ない感じです。
No.7
- 回答日時:
お礼、ありがとうございます。
#6です。>観測できないけど影響はしてる。不思議です。
仰る通りです。量子力学を道具とだけ考えて、その道具がどう働いているかを全てイメージしようとしないのが、現代のコペンハーゲン流になります。だから、シュレディンガーの猫については、「数式的には50%生きていて、50%死んでいる猫になるね」とだけ答えて、そういう猫が存在し得るかどうかは議論しません。
エヴェレット流でも、そういう数学的扱いを始めたエヴェレット自身は多世界といったことは言ってないんですね。その数式を解釈しようとした人が、多世界ということを言い始めたわけです。
量子力学で有名な言葉ですが、「量子力学が分かったと思ったら、それは量子力学を理解できていない証拠だ」というものがあります。「分かった」を「実体をイメージできた」とするなら、コペンハーゲン解釈にせよ、多世界解釈にせよ、量子力学の観測問題の『解釈』では、その通りではないかと思います。
観測していないときの解釈といっても、高校の化学の教科書にあるような原子核の周りを電子が雲のようになって覆っているイメージイラスト程度だと問題はないと思います。電子を確率分布計算の通りに色合いの濃淡をつけて図示しているイラストですね。
でも、誇張した言い方ではあるんですが「月を見ていないときには月は存在していない」といったことを言いだすと、ちょっとどうかなと思います。しかも、人間限定だったりします。人間が実在性を認識したものだけが宇宙に実在できる、といった感じです。波動関数は人間が観測できたと認識したときに収縮するから、といった理由付けのようです。宇宙の状態は人間の主観次第ということになります。
こうした解釈にこだわるあまり、インドに渡って哲学を学んで解釈しようとした物理学者もいたそうです。その後、消息不明になったとも聞きます。これは都市伝説かもしれませんが、それくらい難しいことのようです。
P.S.
波動関数の収縮については、少数派ですがペン・ローズは重力による客観的な収縮といったことを提唱したりしています。重力は今のところ遮断できませんから、どんなものにでも必ず相互作用(=観測)を起こすということが、その根拠の一つであるようです。個人的には、人間の意識次第ということよりは、ずっと安心できる考え方のように思えます。
No.4
- 回答日時:
これには、様々な解釈がある。
コペンハーゲン派は基本的に収縮を認める立場であるが、収縮を道具(実用的な利用価値だけを認め、解釈には触れない)と見做す道具主義的な立場である現代コペンハーゲン派の立場と、収縮の詳細を積極的に解釈すべきであるという立場に分かれる。質問者はどの立場でお考えですか?
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%B3%E6%B8%AC% …
多世界解釈がつじつま合わせの道具として使われてるようですが、つじつまを合わせただけで本質を説明したわけではないのでこれを受け入れるのは問題ありすぎと考えます。
No.1
- 回答日時:
物理学の領域は素人の一般的な想像力で解釈できるようなものではありません。
理論上の出来事が日常の感覚からは想像もつかないというのは、何も物理学に限った話ではないですよね?天文学的に観測されている様々な遠宇宙の天体(例えばブラックホールなど)の存在形式や外観などを、地球上に生きる我々がどうやってリアルに想像できるでしょうか?
そしてリアルに想像できないことを「ありえない」とか「正気ではない」と断定することは無理があります。学術的に存在が確定している事物をいちいち日常生活の常識の尺度で否定していったら、科学技術の進歩などありえません。
どうしてもリアルに物理学の領域を知覚したいなら物理学をよく勉強することです。それ以外ないと思います。
常識と言うのは意外と当てになると思います。この常識と言うのは地球上で起こる全ての現象です。なのでダークマターなどは地球上にはありませんので宇宙にもないと思っています。そして、現在地球は一つ、他にも存在していると言うのならどこに?それはもはや地球ではないのでは?
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