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No.3
- 回答日時:
(1)について
「原子スペクトルの研究が量子力学の誕生の直接の原因となった」わけではないと思いますが・・・
一般に量子力学は、プランクによる黒体輻射の強度分布の理論式の提出から
はじまるとされていますから、「直接の原因」となると、黒体輻射の強度分布の研究と
なると思います。
確かに、原子スペクトルの生じる仕組みは、黒体輻射の強度分布同様、
1900年代当時大きな謎でした。
それを説明したのが、量子力学(というか初期の量子的な考え方)に基づいた
ボーアの水素原子模型でした。
ただしこの模型は、ボーアの師であるラザフォードの実験の結果
(原子は中心部に固まった正電荷の粒子と、その周りに分布する負電荷の粒子からなる)
に触発されて生まれたもので、原子スペクトルを説明しようとして生まれたわけではありません。
原子スペクトルの説明は、いわばこの模型からの副産物で、それが見事に
実験結果を説明したため、この模型の、ひいては量子的な考え方の信憑性が
広く認められるようになりました。
つまり、原子スペクトルの研究は「量子力学の誕生の直接の原因」ではなく、
「誕生したばかりの量子力学の最初の大きな成果」といったところでしょう。
(2)について
「物質の波動性の理論」となると、量子力学全体がそうだとも言えるのですが、
最初にそれを提唱したということで、ド・ブロイの理論を挙げておきます。
高校の物理でも習うと思いますが、粒子の運動量と、それを波動としてみたときの
波長との関係を表した式です。
実験としては、結晶の電子回折写真などは電子の波動性をはっきりと示していますし、
電子顕微鏡で極微の世界を探査できるということは、電子が波動性を持つことを
直接的に証明しています。
No.2
- 回答日時:
電子の波動性を示した実験として、外村彰氏による電子の回折実験を紹介したいです。
あまり良いページが見つからなかったのですが、http://www.hitachi-hitec.com/em/tech/pdf/0505hyo …
の4ページ目に電子による干渉縞が出ています。
外村彰氏はこの電子の干渉性を利用した電子線ホログラフィーの研究でノーベル賞候補となっているようです。
今年がレーザー関係だったので実現してもだいぶ先のことかもしれませんが。
No.1
- 回答日時:
原子スペクトルが特定の波長の光のみだったからです。
古典力学で考えると、原子核の周りを電子が周回する場合、電子は軌道が曲げられるため、電磁波を放出します。電磁波を出すという事は、エネルギーを失う訳で、円運動の速度が低下し、最終的には原子核に吸い寄せられて衝突するはずです。
その間、うずまきのような軌跡で原子核に接近していき、曲率も変わっていくために、生じる電磁波(光)の波長は連続的に徐々に短くなっていくと思われます。
しかしながら、原子スペクトルは、不連続な特定の波長の光のみだった。
この矛盾が量子力学誕生の原因です。
この矛盾を解決するモノが、電子が波だと仮定した、ボーアの量子条件でした。
これを本物にしたのが、アインシュタインの光量子仮説だったと思います。
光電効果が波長によって変わってくるって話です。
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