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先天性疾患のマススクリーニング検査とはどんなものがあるんでしょうか?フェニルケトン尿症などを例にとっていただけるとありがたいんですが・・・・

A 回答 (2件)

新生児マススクリーニングとは、新生児が先天的な疾患を持っていないかを検査することです。

たとえば、フェニルケトン尿症のスクリーニングでは新生児が生後5日から7日の間に新生児の採血を行い、血中のアミノ酸(フェニルアラニン)の濃度を調べます。もしフェニルケトン尿症であれば、フェニルアラニンを代謝する酵素がないので、血中にフェニルアラニンが増えてしまうというわけです。現在では、新生児マススクリーニングでは、フェニルケトン尿症、メープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、ガラクトース血症、先天性副腎過形成、クレチン症、(以上は同時に行います。)それからこれは尿検査で行うのですが、神経芽腫のスクリーニングを行っています。

ではなぜこのように生まれてくる新生児全員に対してこのようなことを行うかというと、
・放置しておけば重大な障害を来すが、早期発見すれば確実にその障害を予防できるから
・ある一定の割合で病気を持った子供がいるとわかっているから
・発症してからよりも発症前に手を打った方が健康上でも経済的にも有利であるから
という理由があるからです。逆にいえば、スクリーニングをして、ある病気があるとわかったとしても、その治療法がなければ、スクリーニングはするだけ無駄、ということになります。
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この回答へのお礼

遅くなりましたが、回答有り難うございました。どうして、スクリーニングをするのかということが、わかってよかったです。

お礼日時:2001/05/30 22:57

マススクリーニング検査が行われる対象疾患の中で、他に重要なものに「神経芽細胞腫」があります。

これはヒトの腎臓の上部に帽子の様に被さっている「副腎」と呼ばれる内分泌組織が腫瘍化したもので、先天性疾患の一つです。
この疾患では発症は大体2歳頃で、腫瘍化した副腎がどんどん大きくなっておなかが腫脹してきます。早期発見後、外科的に切除してしまえば、予後は非常によいものの、本来は極めて悪性の腫瘍です。この疾患のスクリーニングでは、この疾患で特に血中濃度が上昇するカテコールアミンの代謝産物である、バニリルマンデル酸(VMA)が尿中に検出されてきますので、それを新生児期に測定することにより早期発見が可能で、一般に普及しています。また人によってはVMAではなく、ドーパミンの代謝産物のホモバニリル酸(HVA)が尿中に検出されるので、これも同じく検査します。
新生児期あるいは乳児期(6ヶ月)で、ある程度の先天性代謝異常が早期発見できるようになった今に産まれる子は、幸運なのでしょうね。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなりましたが、ありがとうございました。

お礼日時:2001/05/30 22:59

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