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スペイン・ポルトガル海上帝国をオランダと協力して駆逐し、さらにオランダを追い落とし、海上の覇者となったイギリスであるが、当時イギリスのマニュファクチャーの主要な製品は毛織物であった。
イギリス人自身の衣類は毛織物が中心であったから、それは当然であった。しかし、イギリスが主要な貿易相手国としたアフリカやアメリカでは毛織物は売れず、インド産のキャラコ(綿織物)に人気が集中した。はじめイギリスはインド産のキャラコの販売を行なっていたが、徐々にインド産のキャラコから、自前の綿製品の生産に力を入れるようになっていった。イギリスは、アフリカから奴隷を西インド、アメリカに輸出し、そこから原料綿花を輸入し、これを綿製品に加工してアフリカやアメリカに輸出した。こうしてイギリスは綿製品の生産において、インドと競争関係にたつことになったのである。綿製品の輸出が好調なことから、インド製品に対抗しうる安価な綿製品の大量生産がイギリスの課題となった。ジョン・ケイが「飛び梭(ひ)」という織布作業機を発明し、これが1750-60年頃普及するようになると、糸の不足を生じ、紡績機械の発明が要請されるにいたった。1760年代に、ハーグリーブスがジェニー紡績機、アークライトが紡績機(ウォーターフレーム)をあいついで発明したが、1779年には、クロンプトンが両者の長所をとりいれてミュール紡績機を開発した。さらにこれが改良されて1825年には自動ミュールが生まれた。一方、紡績の生産力が上昇すれば、織布機械の改良が必要となり、1785年にカートライトが力織機を発明した。これらの機械が、ワットによって改良された蒸気機関と結合することにより、綿糸紡績業、綿織物業における機械制大工業が成立することになる。イングランド北西部のランカシャー地方には綿工業を中心とする工業都市マンチェスターが発展し、また綿花の輸入、綿製品の輸出港としてリバプールが繁栄することになる。ランカシャーが産業革命の発生地と言われる所以である。
http://members.jcom.home.ne.jp/spu/039.htm
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