
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
#3です。
私もちょっと調べてみました。
「絶対(ぜったい・ぜっつい)」はそもそも英語「absolute」の訳語で明治時代に出来た新語ですから、とりあえず明治時代まで遡ってみました。
「明治のことば辞典(東京堂出版)」は明治時代の複数の辞書の内容を単語ごとに横断的に掲載してある辞典で、「絶対」については明治14~大正2年までの20の辞書の内容が書いてありますが、それを見ると概ね「対となるものが無い、他に比べるものが無いもの」という名詞的な意味が書かれており、「絶対温度」「神は絶対である」などの単語や用例が挙げられています。ここから「絶対に」という副詞的な用法は後からできたものであることが想像できます。
ただし、#4さんの挙げられている「日本国語大辞典」に、内田魯庵「社会百面相」(明治35)の「我輩は絶対に相場を否認しないが」という用例が載っていましたので、少なくとも明治後半には副詞的に使われていたことがわかります。
ただ、その後昭和10年代の辞書(「大日本国語辞典」「明解国語辞典」など)までは、明治時代までとさほど変わらず、副詞的意味も載っていませんでした。夏目漱石の「明暗」も大正5年で、既に文学の世界では十分長い間副詞として使われているはずなのですが、なぜか載っていません。「絶対に」の意味合いが現在と違うのか、など考えましたが、よく分かりませんでした。
副詞的用法が出てきたのは昭和30年代(20年代は見当たらなかったので)からです。三省堂小学国語辞典(昭和34年):決して「あやまりは-にない」/必ず「-(に)勝つ」
岩波国語辞典(昭和38年):決して「-そうじゃない」/断じて「-行く」
ここで、後に否定語が続く「決して」という意味と、肯定語が(または否定語も)続く「必ず」「断じて」の意味が両方挙げられています。ですからこの時点で「絶対」には必ず否定語が続くということはない、ということになります。
こうして見ると、「絶対→否定語」というのは自分の思い違いであった可能性が高いような気がしてきました。あとは空白の昭和20年代に内田百閒が「絶対にする」を語法の誤りとする根拠があるのかもしれませんが、調べきれませんでした。
とりあえず、調べた結果のご報告まで。
ずいぶんと、よく調べていただいたのですね。
ありがとうございました。
何だか、私も、だんだん解らなくなってきました。
ま、あまり気にする必要はないな。と、言うことが解りました。
ほんとうにありがとう。
No.3
- 回答日時:
私は30代後半ですが、「絶対」が否定語というのを知ったのはかなり後になってからだったので、「絶対できる」のように使われていることついては、全く違和感はありませんし、実際自分でも使っています。
やはり、小さい頃に既に当たり前のように使われていた言葉は、自然と身についているものです。昭和28年の時点ですでに「全然」の使い方が乱れていたということは#2さんの書き込みで初めて知りました。手元の辞書に「絶対」の後に本来否定の意味の言葉が続くべきことについて触れられていないのも、それだけの時間の間に既に「正しい日本語」(またはそれに準じたもの)になってしまったということでしょうね。
その代わりに私が気になっている用法で、「全然」という言葉の「全然大丈夫」などという使い方がありますが、これも時代の流れとともに「正しい日本語」となっていくのは間違いないことと思います。(下記の調査結果によれば10~20代の既に6割以上が「変じゃない」と回答しているそうです)
http://nhg.pro.tok2.com/reserch/reserch1-28.htm
それにしても、マスメディアも今ほど発達していなかった昭和20年代と比べて、現在は影響力のある人の発言やマスコミが半ば意図的に創ったような「流行語」があっという間に広がってしまう時代。自分が誤りと感じている言葉のどれぐらいが、今の小学生ぐらいの子供世代で「正しい日本語」になっているのかと考えると、ちょっと怖い気もします。
だいぶご質問の趣旨から外れた回答になってしまい、失礼しました。
参考URL:http://nhg.pro.tok2.com/reserch/reserch1-28.htm
歴史が長いのですね。
それなら、仕方のないことかも知れないですね
昔は、「食べられるます」というのも、今では、「食べれます」といった、「ら」抜き言葉が横行してますね。
言葉も時代の流れと共に変革する、と、割り切りましょう。
ありがとうございました。
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