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憲法には政府を縛るという側面があります。憲法のすべてが政府を縛るためだけにあるとは思えませんが、非常に大きな1つの要素だと私は理解しています。

ですが、「憲法は政府を縛る」という主張が部分的にせよ全体的にせよ、誤りであると指摘する人も多くいます。

私の理解では、ざっと以下の4種類の主張を見かけました。

1. そういう面もあるが、そうでない面も大きい(or そうでない面の方が大きい)
2. 専制君主の時代など、昔はそうだったが今はそうではない
3. そもそもそんな意味合いはない
4. たしかに「人々が政府を縛るもの」だが現法憲法は米国主導で作られ「人々」が作っていないのでそんな要素は有効ではない(縛ること論自体には反論していない)

こうした主張の詳細や論拠について、教えてくださいますでしょうか。
できれば、上記の1~5番を例にとって、または新たに6番目以降を追加する形で、その理由を書いてください。

よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

"憲法には政府を縛るという側面があります"


    ↑
政府というよりも、国家権力ですね。
国家権力の恣意を封じ、もって国民の自由、権利を守る
のが憲法の意義である。
これを「近代的意味の憲法」といいます。

これに対する反論は、民主主義でしょう。

封建時代ならいざしらず、現代の民主制下では、法律を
作る議会は選挙で選ばれた国民の代表で構成されている。

政府や司法はその法律に従って国家権力を行使するのだから
国民の自由、権利を侵害する怖れはなく、
あえて憲法で、国家権力をコントロールする必要は
無い。


1. そういう面もあるが、そうでない面も大きい(or そうでない面の方が大きい)
      ↑
憲法には色々な意義、目的、機能があります。
国家の基本形を作るのも憲法ですし、法律などに規範的根拠を
与えるのも憲法です。
近代的意味の憲法も、その一つ、ということです。


2. 専制君主の時代など、昔はそうだったが今はそうではない
      ↑
これが一番重要なポイントです。
民主制なんだから、そんな意義を憲法に認める必要は
無いだろう、ということです。

これに対しては、民主制は実際は多数決だし、少数者
個人の権利が不当に侵害されることは、現実に存在する。
だから、民主制下でも近代的意味の憲法は重要だ
という反論があります。


3. そもそもそんな意味合いはない
    ↑
あります。どんな基本書でも説明していると
思います。


4. たしかに「人々が政府を縛るもの」だが現法憲法は米国主導で作られ
「人々」が作っていないのでそんな要素は有効ではない
 (縛ること論自体には反論していない)
      ↑
これは意味がよく判りませんね。
米国製だから、国民主権に違反している、という意味でしょうか。
近代的意味の憲法とは、次元を異にする問題ではないですか。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

No.1 の方と同様、そもそも憲法が国家権力を縛らなければいけないわけではない、ということを理解しました。

そして民主主義においては、その必要性は少なくとも封建時代や専制君主の時代よりは薄れているというのも納得です。ただし、多数決による少数者の権利侵害や、民主的に誕生した国家権力が個人を抑圧することは大いにあり得ると感じますので、例えば人権条項などの制限を設けて国家権力を縛っておいて損はない、念のため縛っておいた方がいいのだな、と感じました。

お礼日時:2015/05/07 11:18

>3. そもそもそんな意味合いはない


に同感です。

民主主義国家においては、実態的に憲法が「政府を縛る」役割を担う傾向がありますが、それは憲法の中身にそういう趣旨の条項を盛り込めば結果的にそうなるだけのことで、中身を決める前から憲法にそういう目的があるわけではありません。

たとえば中華人民共和国憲法においては、政府を縛るどころか、政府(中国共産党)に絶大な権力を持たせています。

憲法とは、あくまで、その国の原則を記しただけのものにすぎません。
ですから、「憲法は政府を縛るものなのだから」など、そのような前提があるかのような解釈は誤りと思います。

頭のいい方々が複雑な解釈をしたりしますが、国家の大原則は誰にも分かりやすいシンプルなものにすべきでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

「国家権力を縛る」ことが憲法の定義の1つであるとすると、憲法の体をなしていない憲法が世界にはちらほら存在することになってしまう、ということですね。

ただし、実際には国家権力を縛る内容を盛り込むことが多く、盛り込む意義があり、結果的にそうなることが多いと理解しました。

お礼日時:2015/05/07 11:15

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