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原子番号113番の原子を発見した日本の理化学研究所にその命名権が与えられ、さらに119番や120番の原子の発見を目指すと言っています。これらの原子は自然界には存在せず、既存の原子同士を高速でぶつけたときに誕生する原子だそうです。誕生しても存在できる時間はきわめて短く、たちまち変化してしまうのだということですが、そんな原子を作り出すことにどんな意義があるというのでしょうか?

A 回答 (5件)

No4です。

コメント拝見し、少し誤解されているかもと。

私が、ファラデーの例を上げたのは、当時予算を出している財務省でさえ、実験を成功させたファラデーさえ、その本質的価値に気づくことは無かったという点が面白いのです。

転じて、現在の報道が、本質的価値を外していたとて、何の不思議もないし、そもそもあなたがおっしゃること(物質の根源を探る一里塚なのだという視点が抜けて・・・・云々)は1つの意見ではあるものの、それが実験の本質的価値かどうかも、今の時点では、誰にもわからないのが基礎研究だ、ということです。

ファラデーは、これからやってくる電気の時代を予想して、うまいこと言ったのではない。それ自身は、単なる好奇心からなされた研究だけど、それはきっと何かに役立つ日が来る・・・と、言っているのに過ぎないのが面白いところです。
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「何の役に立つかはわからないが、あなたがそれに税金をかけるようになることは間違いない」



って、何だか分かりますか?200年前、電磁誘導の法則を発見したファラデーが、当時の財務大臣に、電気にどんな実用的価値があるのかを問われて答えたとされる有名なセリフです。ファラデーは、当時遠隔力と考えられていた、電気力、磁気力を、近接作用として考え、場の考えを生み出します。やがて、それらはマクスウェルの数式化を持って、電磁力として体系化されます。現代社会が、電気、磁気、発電機、電磁波などなど、これらの技術の応用なしに成り立たないことを考えれば、ファラデーの皮肉なセリフも、まっとうな未来予測であったことがわかります。

こんな例は、あげればキリがないほど、たくさんあります。

基礎研究とは、近々に想像がつくような目的だけをもってなされるのではなく、(目的があれば、それは製品開発や、開発研究と考えた方がいい)、純粋な知的好奇心を持ってなされるものも数多くあります。例えば、ノーベル賞を多くとっている素粒子関連の発見の多くも、物質の根源に迫ることはあっても、今日明日の生活において、だから何だ?と言われれば、なかなか意義を見出せないものだと思います。ニュートリノに質量があろうとなかろうと、重力波が観測できようと出来まいと、それが目に見えるイノベーションとして、生活を支えるようになるには、長い時間がかかるものです。

ちなみに、たとえば、CERN

http://home.cern/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AC%A7%E5%B7%9E …

等の、素粒子関連の実験や研究は一見もっと無意味に思えるかも。安定した素粒子なら、アップ、ダウンクオーク、電子ぐらいあれば、身の回りの全ての物質は作れます。標準モデルはほぼ完成しました。しかし、ヒッグス粒子を発見してなお、エネルギーを上げて様々な実験に挑むのは、物質の根源への飽くなき好奇心ですね。
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この回答へのお礼

おっしゃる意味はよくわかります。私もそれで目に見えるイノベーションを求めているわけではありません。純粋な知的好奇心を理解しないわけではないのです。しかし今回の報道のされ方は、確かに気が遠くなるほどの実験回数を重ねて得られた成果だったとしても、新たな物質を作ったことがさも成果だと褒め称える姿勢が本質を見定めていないように思えるからです。物質の根源を探る一里塚なのだという視点が抜けているように思われて仕方がないのです。

お礼日時:2016/02/12 22:27

超ウラン元素は総じて短寿命ですが、単調に寿命が短くなっているわけではありません。


より大きな元素を発見していけば安定核種とまでは言わないまでもそこそこ安定した核種が見つかるかもしれません。
崩壊パターンによっては効率的な原子力電池が作れるかもしれませんし、思いも付かない応用があるかもしれません。
なにより超ウラン元素の崩壊パターンの観測から原子の構造や物理法則に関してより詳細な理論を構築できるようになり、原子物理学を発展させられます。
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自然界に存在する最も重い元素であるウランに対し、それよりも重い「プルトニウム」を人工的に作ったら、ウランよりも簡単に核分裂することが分かり、「原爆」という高度な兵器が、中国やインドやパキスタンや北朝鮮やイランといった国でも簡単に作れるようになりました。

人類にとって大きな進歩です。(人類絶滅に向かって、というブラックユーモアですが)

 全ての新しい元素が、そういった「使える用途」がある訳ではありませんが、その元素自体の有用性だけでなく、原子核を構成する様々なメカニズム解明のヒントが見つかるかもしれないし、そのメカニズムが分かれば、さらに新たな有用な元素を作り出せたり、逆に「放射性廃棄物」や「核のゴミ」を消滅させる技術に結び付くかもしれません。全く想定していない、未知の事実が判明するかもしれません。よく言われる例では、実験中に生えた「カビ」から抗生物質「ペニシリン」が発見されたことがありますね。
 技術にしても、人間の営みにしても、「明らかな目的・目論見があってそれをやる」というだけでなく、「大きな目標(人類の幸福とか、老いや病気の克服とか)に向かって、それに役立ちそうないろいろなことを究明・解明していく」ことが、全体として大きな「進歩の流れ」を作り出すものなのです。「進歩」も不要で、それが「人間の営みそのもの」なのでしょう。

 というようなことでよいですか?

 最後に、本質的な問いをお返しします。あなたの質問の最後の文に対応させて、では
「あなたがこの世に存在し生きることに、どんな意義があるというのでしょうか?」
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この回答へのお礼

哲学的なお答えですね。確かにすべての研究が、確固たる最終目的を持って始められているのではないかもしれません。予想せぬ思わぬ結果に結びつくということだってありうるでしよう。

一般にこの世に存在する物質の根源は原子にたどり着きます。そしてその原子の違いは周期表に整理されているごとく、原子核の陽子の数によって分類されるのです。その空欄の部分はいったいなんだろうと疑問に思う気持ちはすごく理解できるのです。数限りなく原子核をぶつける作業の中で、奇跡的に生まれる合体原子は瞬時にしてα崩壊し他の原子に形を変えてしまうのです。つまり自然界には存在しきれないと・・・。
物質の源である原子がその原子核の陽子数にどうして多様な違いを有するのか?はたまたどのような原理で結びつく数が決定されるのか?根源的な疑問にたどり着く手法であるのかもしれませんね。

だとすると、新物質を誕生させたことは大変なことであったとしても単なる過程であり、それ自体に大きな意味は見出せないように思えるのです。
字数が尽きてきましたので、あなたの質問には答えられそうもありませんが、私の疑問と同じレベルだとは思えません。なぜならそれは好むと好まざるとにかかわらず、与えられた運命だからです。

お礼日時:2016/02/08 15:59

もちろん、意義の無い研究にお金を出す人はいないわけですから、なんらかの意義が存在します。



具体的にはお金を出す側から言わせると、新しい原子が発見されたところで直接儲けには繋がらないわけですから、一見「だから何」と思うのは当然です。
ですが、この実験によって原子同士を高速でぶつけたときの原子の振る舞い、原子を構成する素粒子の振る舞いを知る貴重なデータとなります。
※他にもいっぱい得られるデータがあり、文明の財産となります。
その一つの具体的な「目標」として「新しい原子の発見」を掲げているわけです。

その原子や素粒子の振る舞いのデータって何に使うの?と言えば、ほんの一例としてですが新しい電子基板の開発(コンピュータへの応用)、新しい核兵器であるとか今注目されている核融合発電、既存・新規の原発の改良などといったものが挙げられると思います。
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